山吹

5人中1人が好むものを。

山吹

5人中1人が好むものを。

記事一覧

寂寥の夜。

今日はもう誰とも会わないんだろうなって思う瞬間が、私はつらい。 職場から帰る時、休日過ごした人と別れる時。 これから寝るまで一人でいなきゃいけないんだってことを…

山吹
4日前
3

文字の陰

ねみのつりたさそつゆとそちえつほた。 まるほおふむのはと。 むほとほつるとほぬ、みそはおそむぬとねれえそとのつくおそもんむほどふや。けたむほおるそはろつてとそん…

山吹
7日前
4

聴く音楽 第一楽章

私は音楽と真剣に向き合ってきた過去があります。 その上で断言します。音楽に力なんてありません。 よく言われている「音楽の力で」なんて戯言です。 本当に卑しく、そし…

山吹
2週間前
6

「スキ」へのリアクションコメントを設定してみました。全部で10種類。
5分の1の確率でデレます。
試してみてね。

山吹
2週間前
11

夜半の秒針

いつもは、夜が私を寝かしてくれない なんて思うんだけど 今日は私が悪い お昼寝して起きたら21時近くだったなんて そりゃ寝れるわけがないわけで 暗い中ベッドに横にな…

山吹
2週間前
7

満月の秘密

満月の夜は、タバコを吸う。 月に一度、部屋の電気を消し窓を開け、月明かりに照らされながらタバコに火を灯す。 誰も知らない、私一人の秘密の時間。 今の時代に紙タバ…

山吹
3か月前
8

歪な鳥。

その鳥は片翼がなかった。 大空を自由に飛ぶことも 風を感じ、優雅に舞うこともできぬその鳥は 歪で、しかし美しかった。 贋作。 自らをそう呼ぶ鳥は、己の無力さを知っ…

山吹
3か月前
8

あなたへ

あなただよ。あなた。画面の前にいる、今この文章を読んでいるあなた。 あなたはね、私と関わるべきじゃないよ。 ずっと思ってる。ずっと。 私と仲良くしてくれてる人、…

山吹
5か月前
6

冬きたりなば

「冬来りなば、春遠からじ」 響きの好きな言葉です。 耐え忍ぶ寒い冬が来たということは、暖かい春が来るのも遠くはない。たとえ今が辛くても、それを耐え抜けば前途に明…

山吹
6か月前
5

未、不、非、無、

山吹
7か月前
1

1ドルの夜景

「夜景見たい」 もうベッドに入って1日も終わるって時に、恋人は何か思いついたらしい。 面倒だから聞かなかったことにする。 「夜景見に行こ」   このまま無視し続け…

山吹
8か月前
4

『もうひとり』

ろくでもない人間がいる。お前である。 お前だよお前。 今、画面越しから この文章を目で追っている『お前』のことだ。 『私』は誰かって? 『私』は『お前自身』だ。 …

山吹
9か月前
3

好意の錯覚

私を好きになるような人間なんて大っ嫌い。 と、あえて言い切っておきましょう。 likeであれloveであれ私なんかを好きになるだなんて、節穴にも程がありますよね。見る目…

山吹
10か月前
11

三万九千フィート

月が綺麗な夜でした。 夕方家に帰ってベッドに倒れ込み、スマホをいじっていると、あっという間にスマホの光が眩しく感じるほど時間が経ってしまいました。 すっかり闇に…

山吹
1年前
4

分岐点。

私は今、別れ道に立っている。 右に行けば夢はあるのか 左に行けば希望はあるのか はたまた絶望か 通りすがりの人に聞いてみた。 「道は自分で選びなさい。もしも私が示…

山吹
1年前
4

寂寥の夜。

今日はもう誰とも会わないんだろうなって思う瞬間が、私はつらい。

職場から帰る時、休日過ごした人と別れる時。

これから寝るまで一人でいなきゃいけないんだってことをひどく痛感する。
だから毎日家に帰ってくると、どうにかしてこの夜をやり過ごさなきゃって思う。

家に一人でいると寂しくて、夜になるとより孤独なのは自分だけな気がして、明かりがついてる家が羨ましく思える。

だからといって街に繰り出すほど

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文字の陰

ねみのつりたさそつゆとそちえつほた。
まるほおふむのはと。

むほとほつるとほぬ、みそはおそむぬとねれえそとのつくおそもんむほどふや。けたむほおるそはろつてとそんねむるとそ。むりとすえへきてふこてそらよゆはた、つもるばるしけゆはおねてそぬるおげろあ。らほちんむりえなよばふとそむへてすなけむふとせにはにふおへゆねこてそには。

ゆほおとふむねてふ「むはむはお、めすせういそえすたるほつへえて」そえそと

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聴く音楽 第一楽章

私は音楽と真剣に向き合ってきた過去があります。

その上で断言します。音楽に力なんてありません。
よく言われている「音楽の力で」なんて戯言です。
本当に卑しく、そしておこがましい。

音楽を聴いて感じることなんてそれぞれ違うはずなのに、それを一つのゴールに向かわせようだなんて。
音楽を手段や目的にして行う音楽療法や音楽を通しての教育ならまだしも、人を感動させるために、勇気を与えるために、そんなこと

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「スキ」へのリアクションコメントを設定してみました。全部で10種類。
5分の1の確率でデレます。
試してみてね。

夜半の秒針

いつもは、夜が私を寝かしてくれない
なんて思うんだけど
今日は私が悪い

お昼寝して起きたら21時近くだったなんて
そりゃ寝れるわけがないわけで

暗い中ベッドに横になってると
頭上にある目覚まし時計の秒針がよく聞こえる

この夜はいつまで続くのだろう
こんな夜をあと何回過ごすのだろう
あの人は、あの場所は
どんな夜を迎えているだろう

夜は大きくて、私がすごく小さいものに感じるけど
夜はそばにい

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満月の秘密

満月の夜は、タバコを吸う。

月に一度、部屋の電気を消し窓を開け、月明かりに照らされながらタバコに火を灯す。

誰も知らない、私一人の秘密の時間。

今の時代に紙タバコを吸うのはデメリットの方が多い。それに楽器をしている私から言わせれば、演奏にも支障が出てくる。

それでも私が紙タバコを吸う理由は、

早く死にたいから。

これはこっそりと、寿命を縮める行為。

今日も月明かりを頼りに、タバコの先

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歪な鳥。

その鳥は片翼がなかった。

大空を自由に飛ぶことも
風を感じ、優雅に舞うこともできぬその鳥は
歪で、しかし美しかった。

贋作。
自らをそう呼ぶ鳥は、己の無力さを知っていた。

願っても届かぬもの。

走っても追いつけぬもの。

どれほど熱く焦がれても
辿り着けない輝きをその鳥は知っていた。

どこまでも無知で、どこまでも醜悪で
どこまでも歪でありながら
無力を悟った鳥は、羽ばたくことをやめた。

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あなたへ

あなただよ。あなた。画面の前にいる、今この文章を読んでいるあなた。

あなたはね、私と関わるべきじゃないよ。
ずっと思ってる。ずっと。

私と仲良くしてくれてる人、関わったことがある人、例外なく全員に思ってる。私という人間に関わっててもいいことないって。

私に関わってる時間を他のことに使ったらいいのにって。勿体無い、時間の無駄。あなたの寿命を削ってまで関わるような人間じゃないのよ私は。

私とど

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冬きたりなば

「冬来りなば、春遠からじ」

響きの好きな言葉です。

耐え忍ぶ寒い冬が来たということは、暖かい春が来るのも遠くはない。たとえ今が辛くても、それを耐え抜けば前途に明るい未来が待っている。

そう信じる気持ち、大事かもしれません。

でも中には厳しい寒さの中身動きできなくて、凍えた息を吐くので精一杯な人もいます。きっとあなたのそばにも。

人って言葉で言うほど強くはないんですよね。
ほんと、いっそ埋

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1ドルの夜景

「夜景見たい」

もうベッドに入って1日も終わるって時に、恋人は何か思いついたらしい。
面倒だから聞かなかったことにする。

「夜景見に行こ」

 
このまま無視し続けると恋人がオウムみたいになってしまうので仕方なく外の現状を伝えてみる。

「雨降ってるし風強いけど?」

「けど見たい」

「今日じゃなくて良いじゃん」

「今日だから見たいの」

「こんな天気じゃなんにも見えないよ」

「何も見え

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『もうひとり』

ろくでもない人間がいる。お前である。

お前だよお前。
今、画面越しから
この文章を目で追っている『お前』のことだ。

『私』は誰かって?

『私』は『お前自身』だ。

人生の壁にぶつかりもせずただのうのうと生きて、なんとなく続く毎日の繰り返しをただただ過ごしているだけの『お前自身』だ。

嫌いな自分を見て見ぬ振りして、他人を羨み一丁前に劣等感を感じてる。時々過去を思い返しては「あの時こうしてたら

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好意の錯覚

私を好きになるような人間なんて大っ嫌い。

と、あえて言い切っておきましょう。
likeであれloveであれ私なんかを好きになるだなんて、節穴にも程がありますよね。見る目がない。

これはずっと私の奥底でいつからか根を張り続けている「好意の錯覚」というお話。

私を嫌えない全ての人へ

あなたは私の何を良いと思っているのでしょうか。

私はこれまでの人生。「好き」と言っていただけることが幾度とあり

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三万九千フィート

月が綺麗な夜でした。

夕方家に帰ってベッドに倒れ込み、スマホをいじっていると、あっという間にスマホの光が眩しく感じるほど時間が経ってしまいました。

すっかり闇に目が慣れているので明かりを付ける気にもなりません。朝開け放たれたカーテンの外も真っ暗。微かに聞こえる鈴虫と灯りが付いているお家が数軒、そして夜に浮かぶ明るい月。
いつも暗くなるとカーテンで締め切ってしまうのですが、今日は外の景色がとても

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分岐点。

私は今、別れ道に立っている。

右に行けば夢はあるのか
左に行けば希望はあるのか
はたまた絶望か

通りすがりの人に聞いてみた。

「道は自分で選びなさい。もしも私が示した道が間違っていたら、きっとあなたは私を恨むでしょう」

倒れた方へ進もうと、拾った棒を立ててみた。
けれど棒はゆっくり私の方へ向かって倒れた。

「道は自分で決めなさい。もし私が示した道が間違っていたら、きっとあなたは全てを人の

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