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2022日記

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2022年6月の記事一覧

6/27タケキャブ20mg、投与期間、適応症について。

今日は胃の調子が悪くタケキャブ錠20mgを処方されている患者が来局した。その患者は5月下旬より同薬剤を処方されており、本日胃カメラであったため今日までの34日分が出されていた。そして本日もタケキャブ錠20mgが22日分処方されていたので、これより患者の病態を予測してみることとした。タケキャブ(ボノプラザン)の適応としては胃・十二指腸潰瘍と逆流性食道炎があり、どちらも1日1回1錠を服用する。しかし潰

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6/24ボノサップ、除菌治療成功率

今日はボノサップという薬剤を処方された患者が来局した。ボノサップはボノプラザン・アモキシシリン・クラリスロマイシンで構成されており、ヘリコバクター・ピロリの一次除菌に使用される。ピロリ菌の感染では胃がんの発症率が高まり、胃がんの99%はピロリ菌感染に由来しているといわれている。ヘリコバクター・ピロリは胃酸存在下でも自身のもつウレアーゼによって尿素を分解し、アンモニアと二酸化炭素を作り出すことで中和

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6/23マイスリー極量、麻薬注文

今日は睡眠薬のみを処方された患者が来局した。その患者は以前よりアトルバスタチンとアムロジピン、プラビックス、アレロックを服用しており、高血圧や高脂血症などの治療薬が処方されていた。そして今月に入り入院していたと話しており、その退院時処方としてこれらの薬と同じものが処方されていた。ただし、睡眠薬であるマイスリーについてはマイスリー10mgを以前より服用していたのだが、退院時処方ではゾルピデム5mg1

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6/22レキップ、メイラックス、減量、追加

今日は精神科疾患とパーキンソン病を併発している患者の対応をした。その患者は以前よりパーキンソン病治療薬としてネオドパストン(レボドパ・カルビドパ)による薬物治療を行なっていたが、先月より症状が悪化しレキップCR錠2mgが1錠追加となった。レキップ(ロピニロール)は非麦角系のドパミン作動薬で、ドパミン作動薬としてはファーストラインの薬とされる。4週後に受診された際には、忍容性があったからか2錠へと増

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6/21ビグアナイド副作用中止、DPP4へ

今日は糖尿病患者で、薬剤が変更となった患者がいた。その患者は前回よりHbA1c高値を指摘され、メトグルコを処方されていた。しかし、3日間服用した時点で下痢がひどくなり今回メトグルコは中止となった。メトグルコはビグアナイド薬で、AMPを活性化して肝での糖新生を抑制したり、骨格筋での糖取込みを増強したり、腸からの糖吸収を抑制したりする。特徴としてインスリン抵抗性を改善したり、体重増加を来たしにくく肥満

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6/20一から服薬指導、貧血鉄剤以外薬追加

今日は一から内服薬の服薬指導を2件行った。個数と規格が正しいか、短い時間で確認することが1品でも難しく感じた。
また、貧血の患者で薬剤が追加になった方がいた。その患者は以前からフェルムカプセル(フマル酸第一鉄)を服用しており、鉄欠乏性貧血だと予想される。貧血は血液検査でのヘモグロビン値とヘマトクリット値、赤血球数を用いて計算されたMCV(平均赤血球容積)とMCHC(平均赤血球ヘモグロビン濃度)との

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6/17血圧日内変動、降圧剤合剤から単剤へ

今日来局した高血圧症患者の中に、前回からアムロジピンの用法を変更した方がいた。その方はアムロジピン錠2.5mgを朝食後に1錠服用していたが、朝の血圧が高いと指摘されたために就寝前投与へと変更となっていた。高血圧の中でも朝の血圧が高値となるのは早朝高血圧(モーニングサージ)と呼ばれ、夜間高血圧から移行するタイプと朝に急激に上昇するタイプとがある。どちらのタイプにおいても心臓や腎臓などの臓器障害や、脳

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6/16サイアザイド副作用、PPIポリープ

今日はある高血圧症の患者が来局した。この患者は降圧薬としてアムロジピンとアジルバ(アジルサルタン)、フルイトラン(トリクロルメチアジド)の3剤を服用しており、今回からフルイトランが中止となった。"高血圧ガイドライン2019"には、治療薬の第一選択として①Ca拮抗薬・②ACE阻害薬/ARB・③チアジド系利尿薬のいずれかから開始し、降圧が不十分な場合は①〜③の中で2剤を併用、それでも不十分な場合は①②

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6/15レイボー変更、偏頭痛薬、

今日は新しい片頭痛治療薬の処方があった。その患者は以前より片頭痛発作時の頓服としてイミグラン(スマトリプタン)を処方されていたが、顎が痛くなってしまうとの訴えがあったため今回レイボー(ラスミジタン)という新薬を試すこととなった。イミグランは5-HT1B/1D受容体作動薬であり、他にもゾーミッグ(ゾルミトリプタン)やレルパックス(エレトリプタン)、マクサルト(リザトリスタン)などといったトリプタン系

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6/14アルロイドG投薬、ベータブロッカー使い分け

昨日に引き続きアルロイドGの服薬指導を担当し、今日は患者をカウンターへお呼びするところからお渡しまでを1人で担当した。アルロイドGの服薬指導はある程度説明する内容や質問事項が決まっているため、混乱せず対応できた。飲酒習慣の有無を確認したり、本日分のみ朝食後服用の薬を昼食後に飲む指示をしたりすることも忘れず行うことができた。
また来局した患者の中に新たに不整脈と診断された患者がいらっしゃった。その患

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6/13アルロイドG1日、同効薬飲み方

今日は初めてアルロイドGの服薬指導を行った。アルロイドGは胃カメラで胃生検後に処方されるものである。服薬指導では、胃の保護のために1日で飲む薬であり、一回50ccを飲むようフタにマーカーをしてわかりやすく伝えた。飲むタイミングは昼食前・15時頃・夕食前・就寝前の4回であることを説明用紙にマーカーをしながら説明し、開封後には冷蔵庫保存をしてもらうことも伝えた。また、普段お酒を飲むかを聞き、飲んでいる

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6/08吸入薬副作用、ドグマチール減量

今日は気管支喘息の患者を対応した。その患者は2月よりウルティブロという吸入薬による治療を続けていたが、最近になってエナジアという吸入薬へ変更となった患者だった。しかし、今回エナジアによる副作用が出たために中止となり、しばらく様子を見るとのことだった。以前使っていたウルティブロというのは長時間作用型β受容体刺激薬(LABA)のインダカテロールと長時間作用型ムスカリン受容体拮抗薬(LAMA)のグリコピ

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6/07血糖測定器材考え方、ビスホスホネート服用日残薬

今日は糖尿病の患者で、メディセーフフィットチップを求める方が2名いた。1名は病院にて貰うよう案内したが、もう1名は薬局にてお求め頂いた。メディセーフフィットチップとは血糖値を自己測定するキットで0.8μLの全血で血漿中のグルコース濃度が測定でき、血糖コントロールに用いられる。インスリンなどの血糖値を下げる注射製剤を投与している患者や妊婦の糖尿病患者では、"血糖自己測定器加算"という診療報酬で公的医

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6/06下剤の種類、急病センター

今日は下剤について、販売された時系列や実際の処方と絡めて学んだ。
下剤として古くからあるものとして、プルゼニド錠やアローゼン顆粒といったセンナ・センノシドがあり、これらは刺激性下剤である。プルゼニドの添付文書の使用上の注意欄には"連用による耐性の増大等のため効果が減弱し、薬剤に頼りがちになることがあるので長期連用を避けること"と記載があり、刺激がクセになり徐々に効きにくくなることが多い。次に出た下

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