6/20一から服薬指導、貧血鉄剤以外薬追加

今日は一から内服薬の服薬指導を2件行った。個数と規格が正しいか、短い時間で確認することが1品でも難しく感じた。
また、貧血の患者で薬剤が追加になった方がいた。その患者は以前からフェルムカプセル(フマル酸第一鉄)を服用しており、鉄欠乏性貧血だと予想される。貧血は血液検査でのヘモグロビン値とヘマトクリット値、赤血球数を用いて計算されたMCV(平均赤血球容積)とMCHC(平均赤血球ヘモグロビン濃度)との赤血球指数によって小球性低色素性・正球性正色素性・大球性正色素性貧血に大別される。さらに鑑別されて鉄欠乏性貧血や巨赤芽球性貧血、腎性貧血、溶血性貧血などに分けられる。
来局した患者は、今回よりメコバラミン錠とポラプレジンクOD錠が追加となっており、話を聞くと貧血がひどいために薬が増えたと言っていた。まずメコバラミン錠はビタミンB12製剤で、適応としては末梢神経障害である。メコバラミン注には適応として巨赤芽球性貧血がある。ポラプレジンクは微量元素の亜鉛製剤で胃潰瘍に適応があるが、適応外使用として亜鉛欠乏症や味覚障害、口内炎に使われることもある。巨赤芽球性貧血というのは、ビタミンB12や葉酸が欠乏することでおこる貧血と知られている。赤血球は骨髄にて成熟し、DNA合成するにはビタミンB12や葉酸が必要となる。ビタミンB12などが不足すると造血に影響がみられ、未熟な赤血球(巨赤芽球)がみられうる。この貧血に対する薬物治療としては、ビタミンB12欠乏型ではビタミンB12製剤の筋注と必要に応じて鉄剤を投与し、葉酸欠乏型では葉酸の経口投与を行う。貧血といっても鑑別結果により異なる治療の選択をするため、検査値や症状の違いが処方に反映されると考えられる。