6/27タケキャブ20mg、投与期間、適応症について。

今日は胃の調子が悪くタケキャブ錠20mgを処方されている患者が来局した。その患者は5月下旬より同薬剤を処方されており、本日胃カメラであったため今日までの34日分が出されていた。そして本日もタケキャブ錠20mgが22日分処方されていたので、これより患者の病態を予測してみることとした。タケキャブ(ボノプラザン)の適応としては胃・十二指腸潰瘍と逆流性食道炎があり、どちらも1日1回1錠を服用する。しかし潰瘍と逆流性食道炎とではいくつか違いがある。まずタケキャブ錠20mgの投与期間として、胃潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍は6週間まで、逆流性食道炎は4週間まで(効果不十分では8週間まで)と制限日数に違いがある。また胃カメラ検査では、潰瘍であれば穴が開いているが、逆流性食道炎であれば穴は開いておらず炎症を起こしている状態がみられる。今回は、初回に34日分処方されたことより逆流性食道炎の可能性は低いと判断されたと考えられる。しかし、この患者は外国人患者であったため、服薬指導時に検査結果や自身の症状を聞くことができず、断定は困難であった。次回以降の来局時には症状が改善されているかということと、タケキャブの処方がどのようになっているかを確認する必要がある。もしもタケキャブ錠10mgへ減量されていれば、逆流性食道炎の維持療法へ移行された可能性が高い。胃潰瘍であれば今回までの処方で症状が改善すると予想されるため、次回処方により病態を改めて考えることとした。