6/06下剤の種類、急病センター

今日は下剤について、販売された時系列や実際の処方と絡めて学んだ。
下剤として古くからあるものとして、プルゼニド錠やアローゼン顆粒といったセンナ・センノシドがあり、これらは刺激性下剤である。プルゼニドの添付文書の使用上の注意欄には"連用による耐性の増大等のため効果が減弱し、薬剤に頼りがちになることがあるので長期連用を避けること"と記載があり、刺激がクセになり徐々に効きにくくなることが多い。次に出た下剤としては酸化マグネシウムがあり、これは非刺激性の塩類下剤で毎日服用することができる。ただし高マグネシウム血症のおそれがあり、高齢者には慎重投与となっている。その次にアミティーザ(ルビプロストン)やリンゼス(リナクロチド)、グーフィス(エロビキシバット)というものが登場した。アミティーザはクロライドチャネルアクチベーターで食後に1日2回服用し、リンゼスはグアニル酸シクラーゼC受容体アゴニストで、アミティーザ同様Cl-を腸管腔にだして受動的に水を腸管腔へ引き寄せる作用を持つが、こちらは食前に1日2回服用となる(食後服用では下痢の発現率上昇)。グーフィスはIBATを阻害して胆汁酸の再吸収を阻害し、大腸管腔内に流入する胆汁酸を増加させる。アミティーザは副作用として嘔気が現れやすく、実際に気持ち悪さを訴える人がいるとのことだった。次に誕生した下剤としてモビコールというものがあり、これは浸透圧性下剤に分類され、多めの水とともに服用する。モビコールにはLDとHDがあり、今回対応した患者はモビコールLDを1回2包飲んでいたのでHD1包へと変更されていた。モビコールHD 1包はLD 2包分と同じであるためHDに変更すると1包で済むが、水の量は変わらず同時に飲んでもらう。HDはLDに比べて用量調節が難しくなるため、患者の状態に合わせて適宜調節するよう指導した。
また夜に急病センターの見学をし、実際の薬局カウンターに座らせていただいた。1時間だけではあったが、短時間の中で小児から成人まで受診してきていた。調剤薬局と異なるのは処方日数が1.2日分であることと処方せんではなくカルテそのものが薬剤師へ届いて処方することだと教えて頂いた。また実習先ではあまり処方されない小児用製剤に関するものが多数みられ、救急は色々な年齢層の患者に対応出来なければならないと改めて感じた。