マガジンのカバー画像

ショートシュート

78
短編集を集めてみました
運営しているクリエイター

#行間を読む

鳥 (300字のエッセイ)

鳥 (300字のエッセイ)

ヒッチコックの映画で以前「鳥」と言うのがありました。

鳥達が人間を襲う。
こんな事が現実にあったならば、人間は怖くて街にも行けない。
外にも出れない
空から突然襲って来る鳥を、人間は防ぎ様が無い。
自然の摂理で、鳥が襲って来ない様になっているのかも知れない。

カラスが酷い迷惑を掛けていますが、
ゴミを散らかすだけなので
まだ我慢出来ます。
あのカラスを阻害して恨まれたら、
カラスは利功な鳥だか

もっとみる
あほやん 切望から・・・・(1620字)

あほやん 切望から・・・・(1620字)

待ちに待ったクリスマス。
好きな彼女と二人で過ごせるクリスマス。
そして、今日こそ・・・。

デートコースを順調に済ませ、最後のディナーに彼女をいざなう。
此処は高級料理店。
予約もそう簡単には取れないお店。

二人きりの個室に案内された僕は、夢心地。
彼女もきっと喜んでくれているはずだ。
彼女の笑顔でそれが判る。
美味しそうな料理が運ばれてくる。

豪華な料理を見て、微笑む彼女。
その彼女の姿を

もっとみる
三十年後(345字)

三十年後(345字)

最近、枝豆の冷凍をよく購入する。
意外と美味しい。
冷凍の技術が進んでいるのであろうと
痛感する。
以前は「冷凍食品は味が落ちる」と
思い込んでいたのだが。

魚を生きたまま一瞬に凍結し、死んだのか?と
思って見ていると、解凍し元に戻すのを見た事がある。
本当に不思議だ。
人間に応用出来ないのか?
不治の病の人を瞬間冷凍し、保存し技術が進歩した時に
解凍し治療する事が出来るのであろうか?
たびたび

もっとみる
あほやん 高額のバイトを請け負う➕追伸(580字)

あほやん 高額のバイトを請け負う➕追伸(580字)

僕は借金取りに追われてる。
逃げていたのでは借金を返済する事は出来ない。
ある日、高額のバイトの依頼を受けた。
僕は喜んでその仕事を請け負った。

紹介されたホテルに行き、部屋に入ると、
照明も点けずに女が佇んでいる。
顔にはマスク。
悲しげな目で僕を見ている。
驚きを感じたが、今更後には引けない。

「私に口紅を塗ってくれる」
と、甘えた声で女が言う。
…口紅を塗る?そんな事自分でも出来るだろう

もっとみる
行間を読むって難しい😓(464字)

行間を読むって難しい😓(464字)

「太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪降り積む
 次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪降り積む」
誰の詩だったか思い出せないが、高校生の時教科書で
読んだ事がある。
その当時の私は、この詩の意味が全く理解出来なかった。
また、「こんなの詩とは言わんだろう」とも思っていた。

私も二人の息子を育て終えた今、この詩の意味を理解できた。
たった二行の詩の行間に秘められた想い。
本当に凄い詩だと感じた。

また、同じ様に

もっとみる