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2024年6月の記事一覧
雨音はショパンの調べ(一分で読める小説)
窓打つ雨の調べは、ショパン?
静かに奏でるのは、別れの曲なの?
私の心の中に想い出を刻んで、
消えてしまったあの人。
今は何処にいるの?
元気なら顔見せてよ!
もう直ぐ一年経つね、
君が居なくなってから。
もう、君は僕の元には帰らないの?
雨音が変わったよ。
激しく窓を叩くよ。
君は怒っているの?あの日の事を。
誰にだってあるよ、間違いぐらいは。
でも、それは許されない間違いだったの?
悔や
友情の重さ(1分で読める小説)
私は他人に愛された。
母親には見捨てられ、
妹からは、誤解され裏切られた。
妹の言葉に従った親戚からは縁を切られた。
でも、真実を知る他人には愛された。
私を理解してくれた人達。
本当に感謝の想いでしか無い。
友情の重さを量る秤は無い。
友情は無量無辺。
人の心も無量無辺。
限り無く重く、限りなく広い。
でも、心は一瞬にして変わる。
無量であるが故に、一瞬で無くなる。
無辺であるが故に、
復讐(一分で読める小説)
「愛の反対語は無関心よ」と、
今日友達に言われた
私は「愛」の反対語は「憎しみ」
と、想っていた。
私を虐め紙屑の様に捨てたあの人を、
私は今も恨でいる。
私の中にある怨恨の炎は、
消える事なく燃え盛っている。
だけどそれは虚しいことだわ。
恨んでいても問題の解決にはならないわ。
「憎むことでアイツに縛られている」
それは悲しい現実。
あの人の事はもう忘れよう。
忘れ無ければならない。
一輪の紅い花(一分で読める小説)
目覚めると紅い花。
誰も訪れる事も無い私の病室に
そっと置かれた紅い花。
…誰が飾ってくれたのだろう?看護婦さんかな…
牛乳瓶の中で佇む一輪の紅い花。
…この花の名前は、何て言うのだろう?…
私は今まで、花には興味は無かった。
見ていても、心を動かされる事も無かった。
花の美しさに心を留めずに生きてきた。
…綺麗な花。一輪でも凛々しい…
この花は何処で咲いていたのだろう?
今、振り返る、
君に届かない!(一分で読める小説)
命を宿す。
元気な君の胎動。
その胎動感じながら、喜びの日を待つ。
こんな私が母になるなんて!?
私の喜びは不安に変わる。
その不安を感じているのか、最近君の胎動を感じない。
「だらしないぞ!私
我が子が不安を感じているぞ!
しっかりして!」
と、叱咤激励を私にしながら、お腹をさする。
だけど、君は動かない。
どうしてなの何故動かないの?
前はあんなに動いていたのに!
私のお腹を蹴っていたのに!