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ある死刑囚

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ある男の死刑が執行された。 彼は冤罪であったが、法で裁かれ死刑との判決を受ける。 何度も冤罪だと、訴えてはみたが、彼の想いが届かなかった。 彼は復讐を誓う。 死んで悪霊となっ…
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#あほやん

ある死刑囚(3)

ある死刑囚(3)

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「えっ、運の悪い霊だって!
そいつがそんな目に私をあわせたのか!
誰だそいつは?」
と、叫んでみても今となっては虚しいだけだ。

「その霊はもういません。
貴方が死刑の執行と聞いて、
役目は終わったみたいで居なくなりましたよ。
また他の所に行くみたいです。」

「何と、言う事だ!また私の様な可哀想な
人を作るのか?・・・・」
私は言葉に詰まった。
…私の様な不幸な人を出したくは無い。
それな

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ある死刑囚(4)

ある死刑囚(4)

4
「何故、君の口から言えないんだ?
秘密にしないといけない事なのか?」
と、私はイラだった。

「別に秘密にしなければいけない事では無いのですが・・・・。そんな事はどうでもいいじゃ無いですか。」
と、言葉を濁した。
私は、相手の立場を尊重してそれ以上の追求はやめておいた。

「そんな事よりも、今からどの様にしますか?
最初にどこに行きますか」
と、天使は聞いてきた。

「先ずは、あの刑事だ。あの

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ある死刑囚(5)

ある死刑囚(5)

5
私の下にはあの憎き刑事がいる。
暇なのか、椅子に座って茶を飲んでいる。
奴の背中に誰かが見える。
俺は天使に訊ねた。

「あれが、あいつの守護霊か?」

「そうだ、守護霊だ。あんまり良く無い守護霊だな。」

「良く無いって、どの様に良く無いのか。
教えてくれ。」

「あんなのに憑かれると、運は良くはならない。
アイツはそのままにして置いても
良い人生にはならないよ。
あの守護霊と、話してこよう

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ある死刑囚(最終回)

ある死刑囚(最終回)

最終回

「貴方には辛いかも知れませんが、恨みなど捨てて、
また、呪うなんて馬鹿な事を考えずに、
天界行きの列車に乗る事をお勧めします。
私はその為に来たのです。
貴方を救いに来たのです。
貴方は確かに、少年時代はグレてどうしようも無い人でした。
でも、心を入れ替え、真面目に生きて来ました。
なのに不幸にも冤罪の判決を受け、悲惨な目に遭った。
貴方の考えていた事は、閻魔様には全てお見通しなのです。

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