矢吹栄修

山形県議会議員と日蓮宗の僧侶をしている、歴史と読書、旅行とスポーツ大好き坊主です

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最近の記事

福祉に生きた母、矢吹久子 ~母の葬儀に際し母の人生を振り返って~ 矢吹栄修

 母、矢吹久子(旧姓渡辺)は、昭和九年四月二十九日、現白鷹町荒砥の地で、父渡辺常三郎、母ミノの十番目の末子として生まれた。  十番目の子どもということで、時代もあって国から表彰されたそうだが、だいぶ痩せて産まれたようで、育つかどうか危ぶまれたようだ。しかも生後十八日で父常三郎が亡くなってしまう。しかし、豪傑のミノの女手と、年の離れた兄姉たちの支えですくすくと大きく育った。昭和一桁生まれの女性としては、かなり背も高かった方だろう。  当時は珍しかったと思うが、ピアノのレッスンも

    • 8 遠隔教育を用いた不登校児童生徒への学習支援について R5.2月定例会一般質問⑧

       ICT教育の二大特徴は、個別最適化と遠隔教育を可能にすることだと思っています。タブレットが行き渡った今、この二つの効果が最大限活かされることを願うところです。  その中の遠隔教育にも、遠方と繋がることでの外国語教育や、高度な知識をもった人と繋がれることなど、利点は様々あるでしょうが、今回は学校に行かなくても勉強できる、不登校の児童生徒の学習支援における遠隔教育について質問します。  先日、広島県を訪れた際に、SCHOOL'S'の取り組みを視察しました。不登校支援センターを創

      • 7 パークPFIについて R5.2月定例会一般質問⑦

         全国的に見ると、パークPFIの手法が各地で定着してきました。以前私も、都市公園法の改正に伴って、もっと稼げる公園をテーマに質問したことがあります。都市公園を民間に開放し、そこにカフェやスポーツ施設を作ってもらって賑わいを創出する。廃れてきた公園の復活にも大きく期待できるでしょう。  公共物である公園の土地を、民間会社が開発してそこで収益を上げる。あくまで公設民営ではなく、県は土地を貸すような形で民設民営であることがポイントです。  オリンピック後は、各地にスケボー場が続々と

        • 6 山形空港・庄内空港の滑走路延長について R5.2月定例会一般質問⑥

           山形空港と庄内空港の滑走路2500m延長については、平成30年の知事の発言から始まり、その実現性や費用対効果について調査がなされてきました。国への要望事項の中にも、費用対効果にとらわれない滑走路延長に対する補助を求めています。  今回のテーマは、日本全国、世界の中の山形、ですから、そう考えたときに2500mがどれほど有効なのかを考えてみます。  例えば東北を俯瞰すれば、直接山形空港や庄内空港に国際便が乗り入れても、インバウンドの旅行が山形県内で完結するとは考えにくく、他県を

        福祉に生きた母、矢吹久子 ~母の葬儀に際し母の人生を振り返って~ 矢吹栄修

        • 8 遠隔教育を用いた不登校児童生徒への学習支援について R5.2月定例会一般質問⑧

        • 7 パークPFIについて R5.2月定例会一般質問⑦

        • 6 山形空港・庄内空港の滑走路延長について R5.2月定例会一般質問⑥

          5 県民のニーズに対応したオンライン診療について R5.2月定例会一般質問⑤

           DXについて私は何度か質問してきましたが、DXは健康医療分野に親和性が高いと考えています。特に予防医療においては、パーソナルな生活記録をディープデータとして蓄積し、個々人の健康維持と同時に製薬や治療法の開発といった医療全体の進歩にも寄与していくことでしょう。山形県は地元に慶應義塾大学先端生命科学研究所があり、最新のバイオ技術が生み出されています。国の動きとあわせて、ぜひ県民の健康長寿に向けて健康医療DXを推し進めてもらいたいところです。  そんな中、今回はオンライン診療につ

          5 県民のニーズに対応したオンライン診療について R5.2月定例会一般質問⑤

          4 来たるべきメタバース社会について R5.2月一般質問④

           メタバースに関してはハッキリとした定義はないと聞きますが、インターネット上の仮想空間にVRゴーグルやスマホを使ってアクセスし、アバターを介して人々が交流する世界、というような解釈をしています。  Facebook社が2021年10月に社名をMetaに変更したことで世界中から注目が集まりました。スマホ社会の次にくる、巨大なビジネスチャンスが訪れるのを予感させます。いや、韓国などでは国家予算が投じられるなど、すでにその動きは始まっていると言えるでしょう。  もちろん、Metaは

          4 来たるべきメタバース社会について R5.2月一般質問④

          3 マスクの無い日常への回帰について R5.2月定例会一般質問③

           1月27日、政府は5月8日をもって新型コロナウイルスを5類相当とすることを発表しました。何度か2類相当などという危険なウイルス分類から下げるべきだと発言してきました私としては、ずいぶんと遅きに失したような気もしますが、つい先日までゼロコロナ政策などという無茶な政策をとっていた国もあることですし、一昨年ころまでは同じくゼロコロナを主張する日本の野党もあったくらいなので、仕方がないとも思われます。  新型コロナウイルスなど大したことはない、と言おうものなら袋だたきに遭い、コロナ

          3 マスクの無い日常への回帰について R5.2月定例会一般質問③

          2 鉄道の利便性向上について R5.2月定例会一般質問②

           私は以前から、車社会からみる社会づくりやマイカーに頼らないMaaSなどをずっとテーマにしてきましたし質問もしてきました。今回は、昨年9月に聞いた富山大学特別研究教授の中川大先生の話に非常に共感して質問するものです。  12月定例会では、過疎地域における路線維持についていくつかの質問がありました。今回私は、ある程度人口が維持できている地域での本数増便を提言したいと思います。  中川先生によれば、世界、とくにヨーロッパでの潮流は、今後鉄道ビジネスは大きく拡大していくことが見込ま

          2 鉄道の利便性向上について R5.2月定例会一般質問②

          1 幸福と真の豊かさを実感できる県への愛着醸成について R5.2月定例会一般質問

           自由民主党の矢吹栄修です。  改選期の一般質問となりました。今回は11人もの議員が勇退されるという歴史的な改選となる見込みです。お世話になった先輩諸兄に心からの感謝と敬意を表します。ことに同期当選の島津議員が勇退されることは正直残念であり、小松議員とのトムとジェリーのようなケンカが見られなくなることに一抹の寂しさを感じます。  県議会から羽ばたかれる先輩諸兄に、高杉晋作の言葉を贈りたいと存じます。 「翼あらば 千里の外も飛めぐり よろづの国を 見んとぞおもふ」  地元にしっ

          1 幸福と真の豊かさを実感できる県への愛着醸成について R5.2月定例会一般質問

          医療に頼らない健康維持に関する山形県への施策提言

          今回、山形県議会子ども支援・健康長寿対策特別委員会にて、私の提言として提出したものを掲載します。 凡例:「・」=現状・課題 「→」=施策提言 ・世の中には健康に関する情報があふれ、どれから手をつけていいかわからないし、優先順位もわからない。健康にいいと言われることを全てやろうと思うと、健康維持だけが目的で生きなければならない人生になってしまう。そのためによほど健康に気をつける人と全く気にしない人が二分してしまう。 →極端な「健康オタク」をつくるのではなく、多くの人からちょ

          医療に頼らない健康維持に関する山形県への施策提言

          6 住宅の循環について R4.6月定例会一般質問⑥最終回

           最後に、住宅の循環について伺います。  空き家の問題はどの地域でも悩みの種です。しかし、所有権の強い日本の法律では、なかなか抜本的な解決は難しい。先日、上山のランドバンクを視察しましたが、精力的に活動はできているものの、所有権との狭間でどんどん空き家を減らすという状況までには至っていません。兵庫県などでは空き家活用規制緩和条例を制定しているようですが、これも有効な部分は見受けられますが、やはり抜本的というところまではいっていないようです。  ただ、地元の天童などをみると、市

          6 住宅の循環について R4.6月定例会一般質問⑥最終回

          5 果樹王国情報発信拠点について R4.6定例会一般質問⑤

          次に、果樹王国情報発信拠点について伺います。  2月定例会において、果樹王国発信拠点施設に関する予算が突如あげられ、議会の理解が得られないとして、異例の予算取り下げがなされました。この予算上程の経緯については、当時、農林水産常任委員会の副委員長でしたのでよくわかっていますが、あまりの唐突感と議会への説明が不足していたことが問題視されたことは、昨日の渋間議員の代表質問でも指摘された通りです。。  しかし私は説明の不十分さもさることながら、果樹王国を発信する手段として25億円も投

          5 果樹王国情報発信拠点について R4.6定例会一般質問⑤

          困難をかかえる子どもたちを支援する山形県への提言案 生涯健康・子ども支援対策特別委員会への原案

          生涯健康・子ども支援対策特別委員会「子どもに関する諸課題への提言」  凡例:「・」=現状課題 「→」=提言 家庭 ・日本版ネウボラという言葉が流行らなくなった感があるが、1人1人の親に寄り添い、問題のある親の相談に乗り、支援メニューを伝える、かゆいところに手が届く体制づくりは不可欠である。 →介護におけるケアマネのように、それぞれの親に担当の方がつくような山形版ネウボラ体制を構築すること(1人が一クラス分くらいの人数を担当するのが理想?)。同時に「親」の自覚や責任といった「

          困難をかかえる子どもたちを支援する山形県への提言案 生涯健康・子ども支援対策特別委員会への原案

          4 外国人材の受け入れ体制について R4.6定例会一般質問④

           次に、外国人材の受け入れ体制について伺います。  アフターコロナには必ず外国から人材が再び入ってくるでしょう。人材不足の山形県としては、考えずにはいられない分野です。私の地元の天童でもミャンマーからの人材を多く受け入れることが決まった直後、コロナ禍となりその後クーデタもあって、その計画は頓挫してしまいましたが、インドやモンゴルといった国の人材を受け入れないかという打診がすでにありました。世界は着実にアフターコロナに向けて動いています。  これまでもどの国の人材を受け入れるの

          4 外国人材の受け入れ体制について R4.6定例会一般質問④

          3 健康医療分野におけるDXについて R4.6定例会一般質問③

           次に、DXの取り組みでもう一つ、健康福祉分野におけるDXについて伺います。これはまさに県民に便利さを実感してもらえるツールとなると確信します。  世界的にも先進的なのがデンマークとスウェーデンにまたがるメディコンバレーです。それぞれの患者の健康医療に関するデータ、表層的なものではなくディープデータと呼ばれるデータを集積し、それを活用して薬品開発や医療機器開発などの大きなビジネスに繋げています。  もともとDXで最も大事なのは、ディープデータの集積です。ディープデータこそ価値

          3 健康医療分野におけるDXについて R4.6定例会一般質問③

          2 デジタル地域通貨と地方独自のキャッシュレス決済システムの導入について R4.6定例会一般質問②

           次に、デジタルトランスフォーメーション、DXについて二点伺います。  アフターコロナの地方創生に大事なことは多々あるでしょうが、最もドラスティックに山形を新生させるのは、DXだと考えます。ハードを整備するのには莫大な予算と時間がかかりますが、ソフトから社会構造を変えることは比較的簡単な世の中になりました。なぜならばスマートフォンがこれだけ世の中に普及したからです。  地方創生に資するDXの先進事例として昨年特別委員会で視察し、感銘し驚愕したのが会津若松市の事例です。会津のD

          2 デジタル地域通貨と地方独自のキャッシュレス決済システムの導入について R4.6定例会一般質問②