見出し画像

6 山形空港・庄内空港の滑走路延長について R5.2月定例会一般質問⑥

 山形空港と庄内空港の滑走路2500m延長については、平成30年の知事の発言から始まり、その実現性や費用対効果について調査がなされてきました。国への要望事項の中にも、費用対効果にとらわれない滑走路延長に対する補助を求めています。
 今回のテーマは、日本全国、世界の中の山形、ですから、そう考えたときに2500mがどれほど有効なのかを考えてみます。
 例えば東北を俯瞰すれば、直接山形空港や庄内空港に国際便が乗り入れても、インバウンドの旅行が山形県内で完結するとは考えにくく、他県を周遊することが多いでしょう。そう考えれば、仙台空港に多数乗り入れるインバウンドを山形に周遊させる方が実現性と費用対効果が高いと思われます。数十億円かけて滑走路整備するよりも、仙台空港からのバスを年間二億円かけてたくさん走らせた方がいい、という考え方もできます。
 また、世界的な潮流で見れば、現在宇宙ビジネスが注目されています。これは、もちろん衛星の打ち上げ競争、宇宙ステーションや宇宙開発、月旅行などという壮大なビジネスチャンスですが、これもまた夢物語ではなく現実に目の前に来ているものです。これまで国家が担ってきた宇宙開発を、民間が担っていく時代が来ます。
 そんな中で注目されるのが、地球上での移動です。ロケットの技術を使って飛行機のように世界中を移動する、いわば旅客ロケットです。垂直にロケットを打ち上げて宇宙空間を移動し、垂直に降下すれば、東京ニューヨーク間がわずか3時間で移動可能、宇宙空間に出ずとも水平にロケットで飛び立てば、7時間でニューヨークまで行けるというのです。確かにミサイルのことを思えば、そうした技術は夢物語ではありません。
 そうなると、そうした旅客ロケットを発進させる空港、いわば宇宙港が必要となります。そしてその宇宙港をつくるには、東側に他国のない国が有利だというのです。というのは、水平飛行の場合、気流の関係でロケットは東に向けて飛ばすわけで、そうすると飛び立ったあとにすぐ他国の領空を侵犯してしまうのでは、様々な問題が起きるからです。その点、東側が太平洋である日本は有利ということになり、日本が宇宙港開発で大きく飛躍する可能性があります。
 夢物語のようであるが、大分空港はこの宇宙港へ名乗りを上げたやに聞きます。決して都会の話ではなく、むしろ人口が過密ではない地方の方が有利な部分もあるのでしょう。
 そして、水平飛行のロケットを飛ばす場合、滑走路は3000m必要だというところが肝心です。
 2500m延長などと小さいことは言わず、3000m滑走路の新型宇宙港をつくる、これぐらい気宇壮大でもいいのではないでしょうか。そうすれば、それは国家的なプロジェクトとなり、山形県が大きな負担をしながら山形県に人を呼ぶ、という山形のみの視点ではなく、世界の宇宙空間移動拠点としての空港をつくるという、日本視点、世界視点のものとなるでしょう。そしてその暁には、世界の富裕層が日本の玄関口、山形に降り立つことになるのです。夢のある話ではないですか。
 こうした視座もあるということを示してみましたが、あらゆる可能性も含めて、そしてその効果も考えて、滑走路延長の構想が練られていくべきと思いますが、今後の山形空港・庄内空港の滑走路延長についてどうお考えか、県土整備部長に伺います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?