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「音楽」という魔法、音痴は呪いじゃないnote #2

山倉ボッサです。
今回も読んでいただきありがとうございます!
音大や専門学校は出ていませんが「好き」を貫いていたらボイストレーナーとしてのお仕事をいただけるようになりました。
始めてから1年半ほど経とうとしていますが、たくさんの生徒さまと出会い、いろんな歌のお悩みに向き合いながら自己研鑽も同時進行で行ってきました。もっとも多くいただく歌のお悩みは
「音痴を治したい」
ダントツでこれが一番多いのですが、実際にレッスンを重ねて行って音痴を脱出してくださった生徒さまを見ていくうちに気づいたことがあったのでそれを書き連ねたいと思います。


音痴は「ありません」

まるで生まれついての呪いのように自分が音痴だと思っている方がすごく多いなと思いました。考えられる原因は後述しますが、元に目の前には音痴で悩んでいる方がレッスンを受けにきてくださっています。
ベストなやり方ではないかもしれませんが音痴を申し出てきた生徒さまにはまず「基礎発声練習」を唐突に行います。
鍵盤で一音ずつ音をだしてその音と同じ音を声にアー♪と出してみてください、みたいなやつですね。

これ結構みなさまできるんです。

一発目から命中しなかった場合も音の高さを調整しながらリトライするとその日のうちに音が合わせられるようになりますし、歌っている生徒さまもそれを実感していただけるんです。

つまり僕の教え方が天さ…
皆さまの感覚の中に正しい音は刻まれていて、それと出音が繋がっていないだけに過ぎないわけです。
それはそうでしょうとも

・野球好きがピッチャーのモノマネが上手いからってど真ん中ストレートを綺麗に投げられないように
・ゴルフの打ちっぱなしに行って止まっているたまに向かって豪快に空振りフルスイングしてしまったり

これと実態は変わらないのです。
出したい音よりこー…れくらいズレてますね。と伝えて肉体的にズレを修正すれば誰でもできます。歌は才能のある人間にだけ許された魔法なんかじゃないので悩んでる方はぜひ一緒に頑張って憧れのシンガーみたいに歌って、スナックでヒーロー(ヒロイン)になりましょう。

「正しい」音楽

音痴に悩みがある…と思ったら歌える人がたくさんいるという実態の裏には大きい敵が潜んでいると思っています。

それは「正しい」という概念です。

一番みなさまの身近なところで言えば【カラオケの採点機能】は最たる例でしょう。プロを目指そうかなと思っている人や音痴脱出以上の目標があって使うのであればカラオケの採点機能はエンタメ性もあって面白いと思います。
でも「カラオケで点数が取れないこと」「点数の低さを友達に笑われること」など悲しい経験をしてきてしまった人は自分に歌の才能がないと思い込んでしまうのは仕方ありません。
(「歌を笑われた」人は教えてください、笑ったそいつボッコボ…)
でも一つお願いしたいことがあります。

D⚪︎MやJ⚪︎Yにモテる歌じゃなくて、スナックのお姉さんを感動で泣かせませんか?

ボイストレーナーも採点機能で抜き打ちテストをやろうもんならみんなひやっとすると思います。生徒さまより低い点数をとってしまうことだってあり得ます。一時より「科学的に正しいかどうか」「エビデンスがあるかどうか」というのが一つの情報の信憑性を計るにあたって重要視されてきた時期があり、その弊害として「正しくなきゃクソ」← 
というかなり暴力的な判断基準が設けられてしまったかのように思います。
ボーカロイド(鍵盤の音の通りに歌唱するAIシンガー)以外に完璧な音程で歌える人は、生身の人間では存在しないと考えています。
仮に絶対音感を持っていても出したい通りに音をコントロールする体の技術がなければ歌の音程を綺麗に出すことはできないんです。
それくらいボーカルは繊細で「チューニングの安定しない楽器」ということに尽きると思います。毎日基礎練習しているプロシンガーも、Recの時にはエディットでずれている音階を修正して音源としてリリースするというのはセオリーのようになっています。
(もちろん編集を嫌ってずらしたまま出す方もいます)
とはいえプロシンガーは「音程ズレてる」をかなり高い解像度で音階を捉えているに過ぎませんので、誤解がないようにお願いします。

長くなってしまいましたが音痴が悩みだという方に向けて一言でまとめると
「心配すんな、全員ズレてっから」※幅に個人差があります

Don't be right, be delight. 正しくやるな、たのしくやれ

歌は誰にでも平等に楽しむ権利があります。
音程が合っているかどうかという正しさに捉われることなく
「今歌っていてとても楽しい!」というシンプルな喜びに心を向けてあげるだけで音楽がすごく楽しいものに思えてくるはずです。正しいよりも楽しいを目指してほしいなと思います。
見出しのDon't be right, be delight. は自分で思いついた言葉ですが僕が音楽をやる上で大切にしている感覚です。

余談ですが、生活しているとさまざまな音が聞こえてくると思います。
風が吹いて葉っぱが擦れる音、鳥の鳴き声、川の水が流れる音。
これらの音には音階があって、しかもチューニングが合っているらしいです。(とはいえ全ての環境音はこれに限らない)
自然の中に身を置いて心地よいと感じるのは「心地よい音」に囲まれているからなのかもしれませんね。仮にこの前提を置いて人間の個々の音感について考えてみると
「そもそも人間はチューニングが合っている」
という可能性が高く思えませんでしょうか?
つまり調律の取れた音をだす手段が毎回惜しいだけであって全ての人に平等に与えられた機能として「心地よい音」というのは感覚に刻まれているのです。

読んでみて「歌をあきらめないでみようかな?」と思った方はぜひボイストレーニング受けてみてほしいと思います。いきなり入会するのはハードルが激高だと思うのでYoutubeのボイストレーニングの動画などをモノマネするところから始めてみるのがおすすめです。お金かからないですし、結構変わった練習方法を紹介している方もいて楽しいと思います。
僕も楽しく、それでいて心地のいい歌声を永久に出し続けるべく勉強と練習を重ねていますし、いちアーティストして
「正しさにとらわれず楽しんだ結果」を僕の作った音楽で表現できたらいいなと思っております。

最後まで読んでくださった皆さま、ありがとうございました。
次に会うのはnoteか、ライブハウスか。
またお会いしましょう。

山倉ボッサ


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