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ペトラ遺跡で最も人気なトレッキングコース 犠牲祭壇~ワディ・ファラサ

ペトラ遺跡は広大な遺跡です。その広さゆえ、1日で周るのは不可能です。できれば2,3日かけてペトラの魅力を十分に堪能して頂きたいです。ヨルダンは知る人ぞ知るトレッキング大国です。ペトラ遺跡にもいくつものトレッキングコースがあります。初日は王道ルートを周り、2日目以降はトレッキングを楽しむのがペトラ通と言えるでしょう。今回ご紹介するのは、そんなトレッキングコースの中で最も人気のあるコース「犠牲祭壇~ワディ・ファサラ」です。トレッキングと言っても特別な装備は要りません。動きやすい格好と水と体力があれば問題ありません。

【行き方】
下記参照

【料金】
下記参照
※ガイドを付ける場合は、1.5Hコースで35JD(途中まで)、3Hコース60JD

【ルート】
エル・ハズネを抜け、ファサード通りとローマ劇場の間に、左にジャバル・アル・マドバ(マドバ山)へと続く道があります。犠牲祭壇はジャバル・アル・マドバの頂上にあります。まずは犠牲祭壇を目指しましょう。頂上付近にはもう1つの名所オベリスクがあります。犠牲祭壇を見た後、オベリスクへ行き、その道を下山しワディ・ファラサへと進みます。そして、ワディ・ファラサを抜けゴール地点のカスル・アン・ビントを目指します。前半は道は比較的舗装されており、途中で案内板もあるためとても行きやすいです。後半で分かりづらくなりますが、何となく道なりに進めばカスル・アン・ビントに着きます。

犠牲祭壇~ワディ・ファラサ トッレッキングコース
犠牲祭壇、オベリスクへと続く階段、休憩しながらゆっくり進みましょう
峡谷の間を縫うように道があります。

【犠牲祭壇】
ジャバル・アル・マドバの頂上にあるのが犠牲祭壇です。ナバタイ人が神に生贄を捧げたとされる神聖な場所です。祭壇、トリクリニウム、石板を立てる溝、生贄を置く台が残されます。山の頂上からは遺跡が一望でき、景勝地としても最高も場所です。道中にある貯水槽跡もお見逃しなく。

頂上からの景色も最高です
貯水槽跡

【オベリスク】
犠牲祭壇と同じくジャバル・アル・マドバの頂上にあるのが、2本のオベリスクです。ナバタイの神ドゥシャラーと女神ウッザー、あるいは女神の豊穣の角を表していると言われております。犠牲祭壇にしろ、オベリスクにしろ、周囲の岩のみを削って造られました。当時のナバタイ人の加工技術の高さが見受けられます。

【ライオンのモニュメント】
犠牲祭壇の下り、ワディ・ファラサへ向かう途中にあるのはライオンのモニュメントです。全長4.5mの大きさからなり、水路の役割を果たしておりました。昔よりこの地は砂漠で、水は貴重な資源であり、水に関わる場所にはこのようなモニュメントを残しております。

【ワディ・ファラサ(庭の墓)】
ジャバル・アル・マドバを下り終わると見えてくるのがワディ・ファラサ(庭の墓)です。個人的にはシークからエル・ハズネが見えてくるのと同じくらい感動的な一瞬なので、ぜひ動画を回しながら歩てみてください。またインスタ映えする場所でもあるので、ぜひ写真を撮るのも忘れずに。

庭の墓はこのコースで一番の映えスポット
ジャバル・アル・マドバを下る道も雰囲気あります。

【ローマ兵士の墓】
ナバタイ人によって1世紀ごろに建てられましたが、後にこの地を統治したローマ人によって改装されました。その証拠として、ファサードの真ん中にローマの位の高い兵士の彫刻が彫られています。

【ルネッサンスの墓】
美しいファサードの内部に、床一面に埋葬穴があります。ペトラには何百もの墓がありますが、これだけ密集した状態で発見されるのは非常に珍しいとのことです。

墓からはナバタイコインや土器、人骨が発見された。

【アッザントゥール】
1世紀頃に建設されたナバタイ人の住居跡です。元は遊牧民であってナバタイ人が定住生活へと移行した時期の貴重な遺跡です。円柱に囲まれた中庭を召使いの部屋、客間、家主の部屋が囲んでいます。各部屋の床は石で舗装され、壁には漆喰が塗られ色鮮やかに装飾されています。

壁には鮮やかな漆喰が塗られている。
アッザントゥールへの道は少し分かりづらい。ルネサンスの墓を過ぎると一気に道が開けてくる。道なりに進んでいくと、写真左手の山「ウム・アル・ビヤラ」が見えてくる。進行方向右側を注意しながら進んでいくと小高い丘にアッザントゥールが見えてくる。写真右側がアッザントゥール。

【カスル・アン・ビント】
ゴールのカスル・アン・ビントです。詳細は下記を参照ください

カスル・アン・ビントは多くのトレッキングコースの起点となる。ぜひ場所を覚えてほしい。

いかがでしたでしょうか?犠牲祭壇~ワディ・ファサラのコースは遺跡も多くあり、景色も楽しめます。1日目の王道ルートを終え、2日目以降のトレッキングに大変オススメです。中には王道ルートでエド・ディルまで行って、帰りにこのコースを逆から辿り1日で終わらせる猛者がいますが、かなりの体力を消耗することになるのでオススメができません。じっくりと歴史のロマンを感じながらトレッキングを楽しんでください。

よりリアルにこのコースを感じたい方は、You tubeもやってますので、こちらもご覧ください。


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