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潔さん、連載ありがとうございました。

Nadia内で約5年半続いた【ASIAN KUNG-FU GENERATION】伊地知潔さんの連載が昨年末に終了しました。

「伊地知潔のアジアンキッチン」がVol.8
「伊地知潔の今日、何食べたい?」がVol.60

なんと68コラム!長きに渡って本当にありがとうございました。
そしておつかれさまでした。

僕は新卒でソニー・ミュージックエンタテインメントに入社しました。
そこでキューンレコードという部署に配属され、ASIAN KUNG-FU GENERATION(以下、アジカン)のプロモーション担当をさせていただいたのが潔さんとのご縁だった。
(※当時の業界慣習として新人音楽プロモーターは結構過酷なポジションなのですが潔さんはじめとしたアジカンメンバーは本当に優しく接してくれました。)
退職してから16,7年経っているのに引き続きご縁をいただいていることに大変ありがたく思います。

久しぶりの再開はDATE FM(仙台にあるFM局)のラジオDJだったOさんが場を設けてくださった。
その時、潔さんはお料理が好きということで料理の連載を雑誌でやられていた。
勿論、お料理は上手だった。
「本気で料理研究家をやりませんか?」と提案したのを覚えている。
最初、潔さんは驚いた様子だったが、すぐに「やってみようかな」と回答してくださった。
そこまでは正直よくある話だ。
Nadiaにはたくさんの食品メーカーさまのお仕事が集まったり、出版して活躍しているNadia Artistがたくさんいることから、マネージャーさんが芸能人の方を連れて「料理家として成功したいのだけど手伝って欲しい」という類いの相談はよく来る。
レシピの書き方やフードスタイリング、写真の撮り方、光の入れ方などを少しお伝えして「本気でやるならご協力します」といつも回答する。
しかしながら、ほとんどの方はその後何もしない。
「芸能人枠で優遇とかってないんですか?」と質問されることもある。
どういう風に優遇するのか不明だ。技術を身につけるのに優遇なんてできるはずはない。

潔さんはまるで違った。
写真講座も受講し、レシピの書き方も貪欲に学んでいった。
本気だった。
いや、本気過ぎた。
連載においてNadia編集部とも侃々諤々とやりとりし、5年半も経てばキャリアは充分だ。
ご存じの通り、お料理の仕事も現在ではたくさんこなしている。

ある時、潔さんの名刺をもらったときに「料理研究家・ドラマー 伊地知潔」って書いてあったのは覚悟と共に非常にユーモアを感じた。
「料理研究家が先じゃないですか!笑」
そう笑って話したのを覚えている。

本気の人は応援される。
本気の人は何かを変える。
連載を見ていて、その姿勢に学ぶことも多かった。

ひとまずNadiaの連載は終了するが、これから潔さんと何をするか考えるのが楽しみだ。
もっと楽しいことをするにはNadiaももっとパワーアップしなければならない。
未来を想像するのが楽しみだ。

料理が好きなミュージシャンはたくさんいると思うが、料理家・料理研究家の肩書きを持つミュージシャンは唯一無二だ。
新しいジャンルを切り開いた潔さんのこれからが楽しみだし、その礎となる一部に存在できたことを誇りに思う。
これからも、どうぞよろしくお願いいたします。


今日の一善:ささやかながら募金を行った









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