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【地元リピ店】 南房総でSDGsを実践する おばあさん達の食堂! 千葉県産カタクチイワシ専門店🐟

No.6  なむら  アルガマリーナ🐟


珍しいカタクチイワシの専門店

千葉県の南房総市和田町というところに、面白い食堂がある。

食堂の名前は「なむら アルガマリーナ」。
名前の由来はわからないけれど、
なむら=魚の群れ、
アルガマリーナ=スペイン語で海藻、
という意味らしい。
スペイン語なんてシャレてる!

国道128号線を車で走っていると、ブルーの目立つ建物が見えてくる。そこに大きな字でイワシ料理と書かれている。

ブルーの外観、なんか海っぽい


イワシといっても一般的なマイワシではない。
もっと小さな10cmくらいのカタクチイワシの専門店だ。

カタクチイワシは「ひしこ」という別名もある。
田作りや煮干し、しらす、ちりめんじゃこ、アンチョビになるあの身近なイワシだ。
でも、専門店があるとは聞いたことがない。

⬇️カタクチイワシはこんな魚です


この小さなカタクチイワシを1匹1匹さばいてつくり、いろいろな料理にアレンジしている。

メニューは多彩!!!!!
押し寿司、漬け丼、刺身、なめろう、さんが焼き、トマト煮、天ぷら、フライ、餃子、と、カタクチイワシの料理だけでも9種類もある。

これらに、イワシのつみれ汁、イワシ煮、イワシのユズ酢漬けなどがついて定食になっている。
まさに、、、カタクチイワシづくし。

外の入口わきのタペストリー
「ひしこ」とはカタクチイワシの江戸前の呼び名らしい


そして、どれも和食料理店の腕キキの板前さんがつくるような料理なのだ。

おばあさん達が営む食堂

開店は11時。15分前に到着して1番のり。
11時になると次々に来店して、15席くらいの小さな食堂はいっぱいになった。

席につくとすぐに、お茶とイワシの生姜煮が出てくる。お通し感覚で食べると、甘辛く生姜がきいて骨までやわらかい。

昔、祖母がつくってくれたような懐かしい味
持ち帰り用に販売もしている


この日注文したのは、妻と2人で、ひしこ漬け定食と、ひしこの天ぷら定食、単品で漁師メンチカツを1コ。

多彩な料理の数々、トマト煮や餃子もある


んっ?!、なんかもめてる??
厨房の方から混乱してる声が聞こえてくる。
注文内容をみんなで何度も確認しているようだ。

そう!ここは、おばあさん達が営む食堂で、たまにはこんなこともおこる。

混乱もあったせいか、30分かかってようやく配膳された。

ひしこ漬け定食、イワシがたくさん10匹以上!
つみれ汁、ひしこ柚子酢漬け、ひじきと野菜の煮物など
ひしこの天ぷら定食、野菜天もたっぷり
つみれ汁、ひじきと野菜の煮物、シーザーサラダなど


「ひしこ漬け丼」は、竹の器に盛られ粋な演出。酢飯にシソ、生姜、ネギ、薬味がたっぷり混ぜてある。上にイワシを1切れずつキレイに並べて、さらに薬味をのせている。

美しい盛りつけの漬け丼

食べてみると、醤油と味醂のまろやかなタレに漬けたイワシと、薬味の効いた酢飯がピッタリ。
魚のくさみはなく、小骨もわからない。口当たりもよくて止まらなくなる。

こちらは持ち帰り用の漬け丼
コロナ禍でときどき購入、600円くらいだったと思う


「ひしこの天ぷら」もいける。天ぷらの揚げ方は和食料理店のレベルだ。
イワシの天ぷらは、サクサク、フワフワ。7、8匹分入って、中からゴロゴロ出てくる。
それに、ナス、ミョウガ、ピーマン、イワシとタタキ梅を大葉で巻いた天ぷらまである。

薬味の下にキュウリの輪切が!細やかな気遣いを発見!


その他、つみれ汁はスッキリしていい出汁がでている。ヒジキと野菜の煮物やシーザーサラダの付け合わせも手を抜かず色味もよく美味。

地元のサバをつかった漁師メンチ、あつあつだ!
ヒジキとチーズ、ハーブが入った洋風仕立て


今回も美味しくいただき、おまけにEPAやDHAという健康成分をたっぷり摂った
文献?によると、脳細胞の活性化、動脈硬化予防、疲労回復、美肌、老化防止……、けっこうな作用があるらしい。

この食堂に、かれこれ 6、7年は通っているだろうか。青魚に含まれる豊かな栄養素を補給したくなると訪れる。

いつ来ても、おばあさん達が調理から接客、会計までをこなしている。
元気に働くおばあさん達にパワーをもらう感じがして、心も温かくなる。

今回はじめて、あきらかに、おばあさんじゃない若い方が接客をしていた。
これが親切丁寧でおもてなし上手だった!!!、
忙しい中、4種類の魚加工品の試食までさせてもらった。

SDGsを実践する食品加工の会社だった

何回か通ったとき、ただの食堂ではないことに気づいた。

魚の加工品を販売していて、カタクチイワシはもちろん、あまり利用されないゴマサバやアカエイの商品まである。

どうやら、食堂だけでなく、廃棄されるような未利用魚を加工して販売する会社でもあったのだ。

アルガマリーナは会社名で、なむらは食堂の名前だった

上の「ごあいさつ」を読むと、
利用価値の少ない地元の魚や海藻の付加価値を高めて……、地域活性化を目指す……と書いてある。

す、すごい!!!
身近な南房総で、しかも、おばあさん達と前社長とで、こんなに意識の高いことを!!!
これは先端をいくSDGsな取り組みに違いない。

海外、国内、県内を問わず製品への表彰状がたくさん!!
SDGsの取り組みの受賞もある


食堂の販売コーナーに自社製品がところ狭しと並ぶ


今回、オイルサーディン、サバ山椒、サバ燻アヒージョ、エイ燻アヒージョを試食させてもらった。どれもインパクトある味でよくできている。

オイルサーディンと1番人気のサバ山椒を買ってみた

試食した中でもオイルサーディンは1番よかった。イワシにオリーブオイルと粒コショウ、ローリエ、唐辛子が効いて、ご飯にもパスタにも合いそう。

サバ山椒は、ほぐしたサバ、ヒジキ、ゴマ、とくに実山椒のさわやかな風味がガツンときてアクセントに。ご飯にのせても、おにぎりにもいける。

最後に、ひしこ押し寿司を紹介したい。
この食堂との出会いは「ひしこ押し寿司」からはじまった。鴨川市の道の駅「みんなみの里」で買ったのがきっかけだった。

パッケージも印象的で、地産地消の考え方、丁寧につくった押し寿司、ひと口食べたときの美味しさに、魅了されてしまった。

それから、食堂へ行ってみて驚いた!
おばあさん達だけで切り盛りしていたのだ!!

今回の食事中に買いにくる人もちらほら


千葉県の南端にこんなに素敵な食堂と会社があったのかと、自分たちの励みにもなる思いがする。

昨日、なむらのホームページを見ると、5/9から土日営業だけになっていた。魚の加工品は今までどおりネットショップでも購入できるようだ。
ムリのないペースで続けて欲しいと思う。

お読みいただきありがとうございました🍀

⬇️食堂なむらについてはこちらをどうぞ


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