『その指に恋をして』 #春ピリカ応募
「私、今日の帰り柊ちゃんに告白する」
唐突な私の宣言に、教室で一緒に昼食を食べていた友人たちは好物のおかずもそっちのけで身を乗り出した。
「萌音、ついに柊哉先輩のこと好きって認めたね!」
「うちらが幾ら好きだね~って言っても頑なに抵抗してたのに!」
「『私は柊ちゃんの指が! 好きなの!』」
友人たちが声を揃えていつもの私の台詞を真似てみせる。
「ゆ・び・が!」と強調するところまで忠実だ。
「あんた柊哉先輩の指が好きすぎて、2,3年の先輩にソロ譲ってくれって頭下げ