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続・星を見ながら楽しむ"宇宙メシ"

強烈な臭いで知られる"フルーツの王様"ドリアンが宇宙食になりそうだ。タイの地球情報宇宙技術開発局(GISTDA)が、7月までにドリアンを宇宙に打ち上げる計画を発表。国際宇宙ステーションなどで、食事・食材として楽しめるよう宇宙空間でテストを行い、まずは宇宙飛行士向けに実用化できるよう取り組む。ドリアンはそもそも果実が甘く、タイなど東南アジアでは人気の果物だ。とはいえ、臭いものは臭い。今後、試食を求められるかもしれない日本人宇宙飛行士たちに向けて、心からアーメン!

慣れるまで最低3日

英BBCによると、GISTDAは将来の宇宙旅行に適したタイ料理をつくるのが狙いだ。初の打ち上げとなる今回は、食材としての可能性を模索するため、オーブンで加熱調理したドリアン料理が宇宙空間でどう変化するしていくかを見極めるらしい。

ドリアンは臭いことを覚悟して食べても臭い。マレーシア在住のある日本人の女性は自身の個人ブログで、ドリアンについて匂いに慣れるまで最低3日はかかるという。よほど飢えていないのであれば、そこまでして食べる必要があるかが疑問だ。

ベーキングドリアンは食べたことがない。もしかしたら、オーブンで熱処理することで独特の臭いがなくなっているかもしれない。元来、ドリアンの果実は甘くてクリーミーなんだとか。だから、怖いもの見たさにちょっと試しに味わってみたくなる。

臭いものは臭い

ただ、どうしても臭さへの忌避感は拭えない。豪メルボルン大では、過去に「腐ったドリアンの匂いがガス漏れと勘違いされ、500人以上の教員と学生が避難したこともある」(英BBC)とか。多くの人たちを不安で怯えさせるほど、強烈な匂いなのだ。

さらに、ドリアンはホテルの客室、エレベーター、飛行機の客室などへの持ち込みが禁止されている。ただ2008年に韓国の宇宙飛行士がキムチと一緒に宇宙に送られた例があり、そこからすれば、ドリアンをロケットで打ち上げることも実現可能だろう。

現時点で、打ち上げを請け負う組織は明らかにされていない。ただ宇宙に送り、国際宇宙ステーションで"試食会"が催されることは十分にありうる。宇宙ステーションへの滞在ミッションに参加できる日本人宇宙飛行士は7人。金井宣茂氏は先日、帰還したばかりなので、実際のところ、試食に付き合わせれるのは金井さんを除く6人か。

宇宙飛行士になるには、能力だけでなく、過酷な環境に耐える資質なども問われる。だから、好き嫌いなど言っていられない。とはいえ、臭いものは臭い。ドリアンは真空パックされた上で打ち上げられる予定らしいが、誰かがドリアンが放つ異臭の洗礼を浴びるに違いない。ツイッターなどで感想が発信されるのが楽しみだ。

将来、たとえ宇宙旅行が実現しても、個人的にはこの方針を貫きたい:

(`_´)、、、臭いものには蓋をする!

※連載(前編):「何食べる?星を見ながら楽しむ"宇宙メシ"

(写真〈上から順に〉:国際宇宙ステーション飛行士=ZAPZAP!、タイ地球情報宇宙技術開発局の公式HP、店先に並ぶドリアン=AFP・時事/AFPBB News、キムチ=崔さんのキムチの公式HP)

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