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よしなしごとについて

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waxogawaのよしなしごとについて。連ねたる日々。
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記事一覧

12月をまだ許さない

sfcのメディアセンター3Fからオメガ館の外壁が見える。西日が鴨池周りの木を照らして、その木…

Wax.Ogawa
1年前
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いつか死ぬなら・青森の病院で・いま

悲しくなると指輪を買う。語弊があるかもしれない。ある種の訣別の気持ちを持って、この状態と…

Wax.Ogawa
2年前
12

通り魔に祈る

睡眠剤を飲み始めて、もう3週間ほどが経つ。確かに、入眠から2時間ほどで目が覚めてその後寝れ…

Wax.Ogawa
2年前
16

飽きること・夏の終わり・それが優しさという苦しみ

やっと細々とした事務的作業に落ち着きの兆しが見えてきたので、息抜きを兼ねてnote記事を書こ…

Wax.Ogawa
2年前
16

ウズベキスタン行きの飛行機/溺死する汀/それでも日本語を愛すること

前回のnote記事にこんなことを書いた。 苦しみや痛みや——あのとき言えばよかった後悔、傷つ…

Wax.Ogawa
2年前
7

I don't care 'bout you, you, literally, at all.

髪の毛を切った。10〜15cmほどは切ったので一年分ほどの厄を切ったことになるだろうか。髪の毛…

Wax.Ogawa
2年前
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まだ可能な介入について

少し目を落とす。カロリーメイトの箱が机の上にある。香水瓶、郵送しなければならない書類(しなければならないと思いながらすでに2日経つ)、本、ペン、充電器。閉じている、と思う。スターバックスのカップ、スマホ、紙袋、パソコン。ある方向からある方向へ向かうときに、いずれ止まらなければならないものたち。地球、ゴミ袋、クッションカバー。A地点からB地点の中間地点Mが存在していて、Mが窪みになっている。袋は便利だ。ものを投げ入れれば、ものたちはそこに溜まることができる。入り口の定義を鑑みよ

高速道路の出口がわからない

久しぶりに素直にnoteを書いてみようと思う。いつも書いているnote記事にはフィクショナルな感…

Wax.Ogawa
2年前
4

さよならの形があのとき味わったあなたの目玉と同じ硬さだったことなど

長々と書くつも      そうだね。     りはない。書きたいから書くだけだ。予期せぬ…

Wax.Ogawa
2年前

いつも不機嫌なパン屋さん・どうか・救われますように

おつかれさま。ほんとうに、よく頑張ったね。去年とか今年とか、人間が勝手に作り出した区切り…

Wax.Ogawa
2年前
1

冬の光に恨む

21歳になった。あまり良い気持ちではない。初対面の人に歳を打ち明けると「28歳(±3)ぐらい…

Wax.Ogawa
2年前
7

憐れみを偽装する星たちの祈り「量子状態をください」

自分が何者でもないことに対する焦燥感に似た恐怖——細やかな微分を施せば、嫉妬や焦りや羨望…

Wax.Ogawa
2年前
7

よしなしごと・人類学的思考・ハッシュ関数・余剰の定理・宇宙際タイヒミューラー理論

ぬるい風が吹くようになった。雨上がりの舗装された道路に埋め尽くされた街は、どうしようもな…

Wax.Ogawa
2年前
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「人が多くて良かったです」・怒りという権利・反転する私たち

暗澹たる気持ちになってしまった。安易に感動したがる鑑賞者、全体展示の中で「一番有名な」作品を見出そうとする人たち、見た目の良さや大きさ、量の多寡のみでアート作品の「よさ」を測ろうとする態度、それらを醸成してきてしまった教育、エリート層と揶揄される文化構成体のなかにすら、見えてくるアイヒマン、陳腐な悪。太陽だけがいつも、正しい。授業を抜け出して、木陰で池に戯れる鴨を見つめていた。 大衆の暴力に抗うことは難しい。我々もまた、その大衆を構成する一人であり、その大衆性から抜け出すこ