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よしなしごとについて

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waxogawaのよしなしごとについて。連ねたる日々。
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記事一覧

嘘をつこう、もっと簡単に

難しいこともやめたい。その直後に、あなたの人生は難しいのだよ、と内なる私がささやく。面倒…

Wax.Ogawa
2か月前
3

12月をまだ許さない

sfcのメディアセンター3Fからオメガ館の外壁が見える。西日が鴨池周りの木を照らして、その木…

Wax.Ogawa
1年前
5

いつか死ぬなら・青森の病院で・いま

悲しくなると指輪を買う。語弊があるかもしれない。ある種の訣別の気持ちを持って、この状態と…

Wax.Ogawa
3年前
12

通り魔に祈る

睡眠剤を飲み始めて、もう3週間ほどが経つ。確かに、入眠から2時間ほどで目が覚めてその後寝れ…

Wax.Ogawa
3年前
16

飽きること・夏の終わり・それが優しさという苦しみ

やっと細々とした事務的作業に落ち着きの兆しが見えてきたので、息抜きを兼ねてnote記事を書こ…

Wax.Ogawa
3年前
16

ウズベキスタン行きの飛行機/溺死する汀/それでも日本語を愛すること

前回のnote記事にこんなことを書いた。 苦しみや痛みや——あのとき言えばよかった後悔、傷つ…

Wax.Ogawa
3年前
7

I don't care 'bout you, you, literally, at all.

髪の毛を切った。10〜15cmほどは切ったので一年分ほどの厄を切ったことになるだろうか。髪の毛を切ったり、香水を変えたりしたときにいつも気付いてくれた人のことを思い出したりする。最近はずっとネロリとプチグレンの香水をつけている。きっとこの匂いのことを知らないまま、私の横を通り過ぎてしまう人がいる。コロナ禍になってから、匂いと記憶の親密さが少し薄らいでいるように思う。誰かのささやかな抵抗や悲しみに気付いたとして、それに対する声の掛け方に、いつも迷ってしまう。LINEやInsta

まだ可能な介入について

少し目を落とす。カロリーメイトの箱が机の上にある。香水瓶、郵送しなければならない書類(し…

Wax.Ogawa
2年前
1

高速道路の出口がわからない

久しぶりに素直にnoteを書いてみようと思う。いつも書いているnote記事にはフィクショナルな感…

Wax.Ogawa
2年前
4

さよならの形があのとき味わったあなたの目玉と同じ硬さだったことなど

長々と書くつも      そうだね。     りはない。書きたいから書くだけだ。予期せぬ…

Wax.Ogawa
2年前

いつも不機嫌なパン屋さん・どうか・救われますように

おつかれさま。ほんとうに、よく頑張ったね。去年とか今年とか、人間が勝手に作り出した区切り…

Wax.Ogawa
2年前
1

冬の光に恨む

21歳になった。あまり良い気持ちではない。初対面の人に歳を打ち明けると「28歳(±3)ぐらい…

Wax.Ogawa
2年前
7

憐れみを偽装する星たちの祈り「量子状態をください」

自分が何者でもないことに対する焦燥感に似た恐怖——細やかな微分を施せば、嫉妬や焦りや羨望…

Wax.Ogawa
2年前
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よしなしごと・人類学的思考・ハッシュ関数・余剰の定理・宇宙際タイヒミューラー理論

ぬるい風が吹くようになった。雨上がりの舗装された道路に埋め尽くされた街は、どうしようもない匂いがする。どうしようもない。伝えきれなかった言葉、通り過ぎてしまった誰かの残響を追いかけて、いつのまにか取り残されていたことを知る。 端的にいって、忙しい。忙しいけれど、多忙が悩みを無意識の方へ押しやる。それがいいことか悪いことか、わからない。ただ予感できるのは、この忙しさを振り返った時に、それが役立ったかどうかという点のみにおいて、判断されうるのだろう、ということだけだ。 ある人