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カズオ・イシグロに最適の年齢 ③『充たされざる者』から『わたしたちが孤児だったころ』
『充たされざる者』Amazon内容紹介を引用「世界的ピアニストのライダーは、あるヨーロッパの町に降り立った。「木曜の夕べ」という催しで演奏する予定のようだが、日程や演目さえ彼には定かでない。ただ、演奏会は町の「危機」を乗り越えるための最後の望みのようで、一部市民の期待は限りなく高い。ライダーはそれとなく詳細を探るが、奇妙な相談をもちかける市民たちが次々と邪魔に入り…。実験的手法を駆使し、悪夢のよう
もっとみるカズオ・イシグロに最適の年齢 ④『わたしを離さないで』から『忘れられた巨人』へ、共通・連続したテーマについて。
今日で最終回、この回が、本当の本当に書きたかったこと。なので、今までの回が退屈だったり、難しかったり、そもそも読んだこともない小説について論じられても、興味がわかない、という人も、できれば、この回だけでも読んでほしいというのが、私の切なる希望。
まず、『わたしを離さないで』については、途中で衝撃の事実が明かされるという要素があるので、「ネタバレ」を気にするならば、そこを明かさずに論じねばなら
『クララとお日さま』 カズオ・イシグロ (著), 土屋 政雄 (翻訳) 直近イシグロの追い求めるテーマ連続性の上にある、本格的重量級のイシグロ・ワールド全開の大作です。(と同時にオスカー・ワイルド『幸福な王子』を想起させる、寓話性に満ちている。)
『クララとお日さま』 単行本 – 2021/3/2
カズオ・イシグロ (著), 土屋 政雄 (翻訳)
Amazon内容紹介
「ノーベル文学賞 受賞第一作
カズオ・イシグロ最新作、
2021年3月2日(火)世界同時発売!
AIロボットと少女との友情を描く感動作。」
ここから僕の感想 おそらくベストセラーになり,そうしてから手に取る人も多いだろうと思うので、極力、内容に触れないように書こうと思