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【社内向けコラムの薦め】会計・ファイナンスコラムが組織エンゲージメント向上に寄与する話

このnote記事は、スタメンnoteリレーの3日目です!
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https://note.com/stmn_hr/n/n4b68f2bff3ce


今回の執筆テーマについて、ニーズがあるのか全く見当がついていないんですが、自身の考えの整理のために書いてみました。
テーマとしてはだいぶニッチだと自覚していますが、何かの参考になりましたら幸いです。

誰向けのnoteか

以下のような方にとって参考になるかもしれません。

・社員の会計知識や財務状況への理解を促進させたい
・経理メンバーの発信機会を模索している
・ナレッジシェアの新しい形を探している
・アウトプットを前提としたインプットをメンバーに促したい

提供サービスについて

2023年12月期 第3四半期決算説明資料より抜粋

TUNAGという業務DXから社内エンゲージメント向上まで支援するSaaSサービスを提供しています。現在700社以上に導入いただいており、上記の通りそのほとんどがストック収益(月額定額料金)です。年間契約を基本としており、そのほとんどを前受金として頂戴しているため、非常に安定した収益基盤が形成できております。 以降、ご一読いただく際にはそちらを念頭に置いていただけますと幸いです。


コラム開始前の課題感

①財務状況に対するエンゲージメントスコアが低下傾向にあった

スタメンでは1年を3回に区切り、4ヶ月を1タームとするピリオド制を取っています。それに合わせる形で年3回のエンゲージメントサーベイを実施しています。サーベイには自社開発のTERASというサービスを利用しており、その中で以下の2つの設問に対する結果が低下傾向にありました。
A. 会社の財務状況を理解していますか?
B. 会社の財務状況に対して安心していますか?

低下傾向といっても、8割前後のスコアは出ていたのですが、もう少し上昇予知がありそうだなとも感じていました。

②経理メンバーの発信の形をより適切なものにしたかった

弊社では部署やチーム内でリレー形式で業務日報を書くことが多く、財務経理部もその形を取っていました。自身が取り組んでいることや工夫したこと・困っていることなど(何を記載させたいかは部門内でアレンジが可能)を記載して全社公開するので、経理が何をしているか・どんな工夫をしているか等は伝えられるのですが、日々大きい変化があるわけではないので、記載内容が固定化している感がありました。上記エンゲージメントスコアの件もあり、会計や財務状況に関するコラムをスタートすることにしました。


現在運用中のコラムについて

TUNAGの機能を活用することでこのようなコラムを全社に展開可能です。

運用ルールについて

◆目的
・自社の財務状況を理解してもらい、安心やモチベーション向上に繋げる
・上記のようなアウトプットを前提とした、インプットを促すこと

◆投稿頻度
・週1回を財務経理部メンバーでリレー形式

◆内容
・いわゆる財務状況=キャッシュ状況(安全性)だけに限らず、成長性・収益性・効率性の観点から、自社推移や他者比較を交えた内容にする

上記ルールのもと、2023年の3月頃から開始し、20回ほど投稿を重ねてきました。実際に投稿した内容を共有していければと思います。

実際に投稿した内容(タイトル・各章)

◆スタメンのキャッシュ状況について
 ・簡易キャッシュフロー
 ・取引先が全て解約&新規営業全STOPしたと仮定したランウェイ

◆キャッシュ・フロー計算書とは
 ・キャッシュ・フロー(C/F)計算書の見方
 ・3区分のプラスマイナスから見る、自社のC/Fタイプとは

◆上場について
 ・メリットとデメリット
 ・プライム市場への鞍替え基準と自社の現在地

◆国内SaaS企業の売上推移(2期以降)と自社比較
 ・2期〜8期(2023年の自社の最新期)を他のSaaS企業と比較
 ・上記プライム市場への鞍替え基準達成の目安時期

◆インボイス制度に備えよう
 ・概要編(ルールのおさらいと、経理側の準備の紹介)
 ・実務への影響編(社員が意識すべきことがあるか)

◆SaaSメトリクスシリーズ#1__ARRの新規獲得効率 編
 ・売上高成長率と利益創出力について
 ・獲得効率(Burn Multiple)

◆SaaSメトリクスシリーズ#2__Churn Rate 編
 ・Churn Rate(解約率)も4種類ある
 ・自社数値と他社比較

◆最新決算から見るHR-Tech企業
 ・売上高/経常利益推移
 ・社員数推移(及び一人当たり売上高)比較

◆スタメン売上豆知識
 ・TUNAG以外の売上について
 ・初期費用と新収益認識基準について

◆各段階利益について学ぼう
 ・利益も5種類ある
 ・自社の原価には何が含まれているか

他にもありますが、これぐらいにしておきます。



エンゲージメントスコアの変化について

若干ダウントレンド気味だったのですが、直近の11月実施のエンゲージメントサーベイによるスコアでは両指標ともプラスに転じており、これによりトレンドラインも右肩あがりになりました。サーベイ実施直前の投稿内容がキャッシュ状況に関してなのも良かったかなと感じています。「財務状況」と言われて一番に思いつくのはなんとなく「キャッシュの保有状況」が近しい感じはしますよね。実際は流動比率や自己資本比率などで変わりますが、コラムとして書く場合は、実質キャッシュとランウェイなどをシンプルに伝えて、安心してもらえればOKかなと思います。


過去の取り組み

こういった社内コラム以外にも、経理のレベルアップや、社内メンバーの会計知識アップデートを目的とした施策は複数行なってきました。
参考程度にご紹介できたらと思います。

◆経理の部内勉強会

月1回、持ち回りで30分程度あるテーマについての自由研究と共有会を実施していました。例えば以下のようなテーマです。
・セグメント会計の基準と実施する場合の論点・作業ポイント
・連結会計の開示ポイント
・経理でのRPA活用法とRPAの種類 etc.

◆会計勉強会(新卒編・中途編)

コラムの前身と言ってもいいんですが、希望者を募りオンラインで資料を投影しながら、会計〜決算までを学ぶ会を実施していました。投影した資料や事前質問と回答については、実施後に全社共有していました。
・会計の基本知識を学ぼう!
・スタメンの月次決算資料を見て財務状況を理解しよう!
・財務分析とは?他社の決算情報を見てみよう!

◆月次決算資料共有

実際に共有していた月次決算資料です。

以下を毎月取りまとめし、全社へ共有していた時期がありました。
ただ、社員によくよく話を聞いてみると、「見方がよく分からない」「情報量が多い」という話があり、会計勉強会で補足説明しながら・・・という道も考えましたが、全社の費用対効果で見た時に一旦止める決断をしました。
月次でありのまま共有も1つの形ですが、各項目の年度推移を他社比較やメッセージングも込みで行う方が、現在の弊社には合っているかなと感じています。
・売上分析
・人員予実
・原価/販管比率
・キャッシュ推移
・B/S(貸借対照表)


これからどうアップデートしていきたいか

自社の決算数値や、財務状況をメンバーに適切に理解してもらい、安心感を生むことで、普段の業務に集中してもらえるようにできたらいいなと考えています。
どういった内容であれば、上記の状態に持っていけるかを財務経理部のメンバーと現在進行形で議論しています。過去の取り組みはどれも実施して良かったなと今だに感じるものばかりですし、将来的には複合的に並行して実施できるような体制づくりをしていきたいなと考えています。

◆そもそも会計・決算とはデータ集??(新卒や会計苦手メンバー向け)
・過去の勉強会で作成したデータや、過去のコラム記事などがあるので、そういったものを社内notionなどを駆使してもう少し分かりやすく情報として整理し直そうと思っています。経理メンバーのおすすめ書籍とかも記載しておいてもいいかもしれませんね。

◆月次業績指標の推移(知りたくなった人がいつでも見にいけるように)
・月次のP/L、B/S、キャッシュポジションだけでなく、各種指標って様々ありますよね。安全性、成長性・収益性・効率性の観点もそうですし、SaaS独自の指標もあります。もっと言えば従業員数や一人当たり売上高なんかもありますね。全てというより必要に応じてですが、見たい人が過去推移も含めて見られるようなデータベースを用意したいなとも考えています。

◆座談会(直接聞いてみたい人向け)
・社員数が増えてくるにつれて、知識量もまちまちになってきます。少人数でテーマごとに直接会話した方が効率的な場合も出てくると思うので、そういった時には座談会などを実施したいなと思っています。部門を超えたコミュニケーションのきっかけにもなりますしね。

最後に

今回のnoteはいかがでしたでしょうか?
これまでのnoteとは少し違ったニュアンスで書いてみたので、どういう反応が来るのか若干不安です笑(そもそもテーマにニーズがあるのかがよく分からない)誰かの参考になればとても嬉しいです。


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