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夢を笑うもの(8/730)

ここは、るすかいな島。

午前の修業が終わり、るふぃはしばしの休憩。

るふぃ 「そういえば、れいりぃ」

    「ききたいことがあるんだ。」

れいりぃ「なんだ?あらたまって。」

るふぃ 「かいぞく王になりたいっていったけどさ。」

    「れいりぃは、なぜ笑わなかったの?」

れいりぃ「なぜ笑う必要がある。」

るふぃ 「俺がかいぞく王っていうと、みんなバカして笑うんだ。」

    「俺の夢なのに、なぜ笑うの???」

    「そいつに迷惑もかけてないし・・・。」

れいりぃ「なるほどな。」

    「なぜ、みんながバカにして笑うのか・・・か。」

    「それは、その夢がとても険しい道じゃからという理由が1つ。」

るふぃ 「・・・。そんなの俺が一番、わかってるよ。」

れいりぃ「大事な話はここからじゃ。」

    「彼らが笑うのにはもう1つ大きな理由がある。」

    「それはなぁ・・・、るふぃ。」

    「彼らも夢を持ってたからじゃ。」

るふぃ 「???」

    「意味わからないよ!! だったらなぜ俺の夢を笑うの?」

れいりぃ「彼らは夢を持っていた・・・。」

    「しかし、何かしらの理由で夢を諦めた人間じゃ。」

    「夢を直向きに追っているお前が眩しいのじゃろう。」

    「羨ましいのじゃろう。」

    「そして、るふぃよ。ここからが大事じゃ。」

    「もし、お前がかいぞく王になってしまったら・・・。」

    「彼らは、夢を諦めた自分自身を正当化できなくなるのじゃ。」

    「あの時、自分ももう少しがんばっていたら・・・と。」

    「後悔をしてしまうのじゃ。」

    「だからな、るふぃ。」

    「笑ったみんなは、お前にも早く夢を諦めてほしいのじゃ。」

    「自分が夢を諦めたことは間違ってないと思いたいのじゃ。」

るふぃ 「ふ~ん・・・。聞いといて悪いんだけどさ。れいりぃ。」

    「俺はその人たちの気持ち、全然わからねぇ。」

れいりぃ「それでいいのじゃ。るふぃ。」

    「自分が決めた道。」

    「誰の言葉にも影響されず、ひたすら突き進め。」

るふぃ 「うん。ありがとう。れいりぃ。」

    「それじゃぁ、そろそろ修行頼む。」

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