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結果と過程(10/730)

ここは、るすかいな島

本日の修業を無事終え、眠ろうとしたその瞬間、まばゆい光がるふぃを包み込んだ。

るふぃ 「まぶしい・・・。」

??? 「とても頑張っているようじゃな。」

    「そのがんばりを上で見ていて、ワシはとても感動ぞ。」

るふぃ 「・・・。れいりぃ・・・。冗談はよしてよ。」

    「なんだよ。その神様みたいなコスプレは。」

??? 「失礼な!!わしは本当の神じゃ。」

るふぃ 「えぇ~!!!驚」

かみさま「まぁ、驚くのも当然じゃ。」

    「ちなみにワシは、空島よりもさらに上に住んでおるからの。」

    「そして、がんばっている人間を天空から眺めるのが趣味でな。」

    「そんなとき、そなたの頑張りを見て、気に入ったのじゃ。」

るふぃ 「なんかてれるけど、ありがとう。」

かみさま「そこでだ。」

    「わしを楽しませてくれたお礼じゃ。」

    「お前の望みを1つ、何でも叶えてやろう。」

るふぃ 「本当!!」

    「本当に何でもいいの???」

かみさま「あぁ、わしは神さまじゃからな。」

るふぃ 「俺の夢は、かいぞく王になることなんだ。」

    「だから、かいぞく王にしてくれよ。」

かみさま「そんなたやすいことでよいのか?」

    「まぁよい。よかろう。望みをかなえてやるわい。」

    「3・2・1・・・。ほれ!!!」

・・・・・。

るふぃ 「わぁーーーー!!!!」

れいりぃ「どうした??るふぃ。」

    「ずいぶん、うなされておったぞ。」

るふぃ 「夢???・・・・。よかったぁーーー!!」

れいりぃ「なんじゃ???」

るふぃ 「きいてよ。れいりぃ。」

    「実は神さまが俺の願い事を叶えてくれたんだ。」

れいりぃ「何を叶えてくれたんだ???」

るふぃ 「かいぞく王になること。」

れいりぃ「はっ!はっ!はっ!」

    「それは、よかったではないか。」

るふぃ 「ぜんっっっぜん!!!、よくなかった。」

    「てか、なんか違った。」

れいりぃ「どういう意味じゃ?」

るふぃ 「かいぞく王に一瞬でなったんだけどさ。」

    「うれしくもなかったし、なんか違ったんだ。」

    「みんなはかいぞく王って言ってくれたけど・・・。」

    「夢でよかったって安心したんだ。」

    「このモヤモヤって何なんだろう。れいりぃ。」

れいりぃ「そうか。なるほどな。」

    「るふぃよ。そなたはとても良い経験をしたと思うぞ。」

    「それは、過程の大切さを知ったのじゃ。」

るふぃ 「カテイ???」

れいりぃ「確かにそなたは、かいぞく王になりたいと思っておる。」

    「しかし、かいぞく王にすぐになりたいというわけではない。」

    「現在の辛い修行も、かいぞく王になるために行っておる。」

    「そして、修業を終えたら更に厳しい道のりが待っている。」

    「もちろん、ワクワクな冒険もじゃ。」

    「それを乗り越えた先に、それでも叶うかわからないもの。」

    「それが、かいぞく王じゃ。」

    「かいぞく王はそれを乗り越えた先にある称号。」

    「過程を飛ばしてしまったら、何の意味も持たないのじゃ。」

るふぃ 「なんとなくわかった。」

    「簡単になれるなら、全然おもしろくねぇ。」

    「今の仲間とも出会えなかったし。」

    「楽しい冒険もできねぇ。」

    「そういうことだよね。れいりぃ。」

れいりぃ「そういうことじゃ。」

    「さて、そろそろ寝なさい。」

    「明日の修業もハードじゃぞ。」

るふぃ 「今の話を聞いて、燃えてきた。」

    「おやすみ。れいりぃ。」

れいりぃ「ほっ!ほっ!ロマンじゃのう。」

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