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フリーランス妻と主夫ののんきな毎日

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そこまで稼いでいないフリーランス妻と、そこまで家事が得意じゃないのに突然主夫になった夫。 不安定な生活をほどよく楽しむのんきな夫婦の、ありっちゃありな毎日(くだらない大喧嘩含む)…
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#ある意味

私よ、「こんなことをして生きていて大丈夫」そうだよ。

私よ、「こんなことをして生きていて大丈夫」そうだよ。

やりたくないことを少しずつ手放しはじめて1年半が経つ。

当初周りを心配させて言わせた、

「そんな生活をしていたらいつか苦労することになるよ」とか

「もう独り身じゃないんだから子どもがかわいそうだよ」とか

「そんな好き勝手して生きていけないよ。生きるって大変なんだよ」とか

「苦しい中でたまに楽しいことがあるからみんな頑張れるんだよ。大人になって直ちゃんがしようとしているそれは無責任だし甘い

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苦しいことありきで世界が美しく見えてしまうと、苦しくなければ世界が美しく見えなくなってしまう

苦しいことありきで世界が美しく見えてしまうと、苦しくなければ世界が美しく見えなくなってしまう

「あなたは誰を助け、誰を笑顔にし、誰を幸せにしたいのか」
個人事業主になる時に一番困ったのは、ターゲットやペルソナを考えることだ。

「どう考えても自分ですね」
なんて答えはなんとなく許されそうもないしなぁと、それらしいターゲットやペルソナを設定したこともあったが、設定したそれらを語る時に私の口から出てくる言葉はどうも嘘っぽく、誰かに見透かされているような気がして何となく後ろめたかった。

ターゲ

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何にも置いてかれず、誰にも傷つけられない。

何にも置いてかれず、誰にも傷つけられない。

怒涛の8月が終わった。
8月は何しようなんて言ってから、1カ月経っているじゃないか。
振り返れば、めずらしく仕事漬けの1カ月だった。
外に出る機会が増え、様々な人に会い、仕事においてもプライベートにおいても様々な声を掛けていただいた。

「旦那さんまだ職につけていないなら、リハビリがてらバイトしてみない?」
「自分探しもいいけれど、どんどん社会に戻りづらくなるよ」
「焦る必要はないけれど、ぼんやり

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誰かが羨む目に見えるものを手に入れてやっと、自分を認めていた

誰かが羨む目に見えるものを手に入れてやっと、自分を認めていた

暑い。
30過ぎたあたりから、自分の汗がかなりニオうように感じる。
鼻が利く方だからこそ精神的にまいっている。
そんなことを夫に伝えたところ柔軟剤を変えてくれた。
なんと、発汗する度に汗のイヤなにおいを爽やかな香りに変えてくれるという優れものらしい。

その効果に期待しつつ、低めの温度に設定したクーラーをつけ、辛ラーメンをつくりながらカレンダーに目をやり、「もう8月?」と大きめにつぶやく。

夫が

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雨が嫌いな理由や「ねえ何の話?」って話をしながら、素揚げした夏野菜カレーを食べたい

雨が嫌いな理由や「ねえ何の話?」って話をしながら、素揚げした夏野菜カレーを食べたい

梅雨が明けた。

前回、雨の日は学校も会社も休みがちだったし、友達との予定もキャンセルしがちだと書いたように、私は雨が嫌いだ。

「何で直ちゃんはそんなに雨が嫌いなの?」

と夫が聞く。

よくぞ聞いてくれた。
雨に対する思い出を遡りながら、例によって恨みつらみを吐き出させてもらうことにする。

一番最初に思い出すのは学生の頃。
雨でもどうしても学校に行かなくてはいけない時は、毎朝5時に出勤する父

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こじらせて、ブレ続けて、こじつけて、めでたい奴でいる。

こじらせて、ブレ続けて、こじつけて、めでたい奴でいる。

「この会社にお前のことを好きな奴なんて一人もいないぞ」

間違いなく嫌味だったのだと思う。

それでも、会社員時代に編集長から言われたその一言は、一瞬でも気を抜いたら空に飛んで行ってしまうのではないかと思うほど、私の心と身体を軽くしてくれた。

それまで、自分は老若男女に関わらず好かれる方だと勘違いしていたし、勘違いしてしまうほどに涙ぐましい「好かれる努力」をしてきたように思う。
それでも、実際に

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こんなにも沢山の選択肢を与えてくれているくせに、どうして「何もしない」という選択はさせてくれないのか

こんなにも沢山の選択肢を与えてくれているくせに、どうして「何もしない」という選択はさせてくれないのか

「こうやって遊んでいられるのも今だけだぞ。今のうちいっぱい楽しめよ!」
小学生くらいの男の子たちに、爽やかに声をかける先生らしき人をみかけた。

私はこの言葉を聞くと、少し切なくなる。

鬼ごっこ、シール交換、おしゃべり、交換日記。
子どもだった私にとってこれらは全て日常の一部であり、比較的楽しい暇つぶしであって、「楽しい遊び」として認識したことはなかった。

それほど豪快に遊んでいるという自覚が

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夫婦喧嘩で小さな勝利を収める方法

夫婦喧嘩で小さな勝利を収める方法

夫が主夫になって5カ月目。

大根と豆腐のお味噌汁に突如大きめのウィンナーが一本だけまるごと混入されていたり、
焼鮭と納豆がおかずなのに「何となくお米は炊きませんでした」とのことで白飯がなかったり、

「直ちゃん、ちょっと休憩しない?何飲む?お湯?水?」

という選択肢だけが若干不親切な優しい声がけをしてくれたりなど、ちょっと不思議だなと思うことは多々あるが、夫は変わらず穏やかで、特にこれと言った

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「分かってよ」と「分かってたまるか」を行ったり来たりだ

「分かってよ」と「分かってたまるか」を行ったり来たりだ

我が家は今、イメージ戦略を練り直している。
というのも、ある日、こんなメッセージを頂いたのだ。

「旦那さんの家庭進出のお話、とても素敵です。女性の社会進出のために必要なことなので、世の中の為に沢山発信してください」

嬉しさと、申し訳なさでいっぱいだ。
確かに良いイメージを持ってほしいという下心はあったが、ここまでよく思ってもらえると胸が痛む。

毎度のことながら、そこで「はい!承知しました!」

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全部今に始まったことじゃない

全部今に始まったことじゃない

最近の夫はよく謝る。

「今日はバタバタしてて、家の掃除ができてなくてごめん」
「料理に時間がかかってごめん」
「こんなものしか作れなくてごめん」

現在の我が家は湿度90%といったところだろうか。
ジメジメした家の中で完全にキノコと化した夫に私の思うところを伝える。

「りょうちゃん(夫)がどんなに掃除や料理が上手になろうと、りょうちゃんが自分に満足する日は来ないよきっと」

「え」

「あと、

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小さな幸せは特に探していない

小さな幸せは特に探していない

「一粒も無くさないぞ」と大切にしていたカラフルなビーズ。
特別な時に食べようと思ってとっておいた、義母から頂いたちょっと高いデザート。
高いからと、ちびちび飲んでいたとっておきのお酒。
会社でのキープしたい営業成績。

全部今はない。

カラフルなビーズは一つずつどこかへ行ってしまって、
ちょっと高いデザートは「特別な時」を見定められずに賞味期限が切れてしまい、
ちびちび飲んでいたお酒は時間ととも

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今日と明日はこうして生きます

今日と明日はこうして生きます

「これからどうなっていきたいの?どうやって生きて、何をしたいの?」
そう聞かれると、とても困ってしまう。
夫が主夫になってからは、この質問を受ける機会はさらに増えたように思う。

私は今日と明日をどう生きるかしか考えていない。
どうなりたいか、どう生きていきたいか、ひいてはどう死にたいか。
そんな大層なことは考えられないのだ。

そんなことを伝えると、
「後悔しないために一日一日を一生懸命生きると

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