渡部直子
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「今の若い人って行動力がすごいですよね、尊敬します」などと言った瞬間、会話が続かなくなった理由がなんとなく分かったような4月の始まり。
人と会って話し、とても楽しい時間だったのに、別れた後にホッと一杯お酒を飲む。 そんな時間が何より楽しみだったりする。 そのくせ、別れに対する耐性がないのが私だ。 約4ヶ月一緒に働かせてもらった、とても頼りになる陽気な上司や仲間と別れの時がきた。私を受け入れようと、馴染ませようと、どれだけ心をつかってくれたかが十分過ぎるほどに伝わってきた4ヶ月だった。 心細い。 これだけ泣いてしまうということは、それだけ私は楽しく苦しかったのだ。 これまで、楽しかっただけの日々、苦しかった
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記事をすべて見る すべて見る「どこでも子ども地域おこし協力隊」を募り、都市部の小学生と奈良の秘境を繋げた結果「わきまえない」アイディアに私の視野が広がった。
私は現在、暮らしの延長のような旅をしたいと考えて夫と子ども二人とともに観光地ではない地方に家族ごとまるっと短期滞在をしたりしながら暮らしている。(拠点は千葉県!) 昨年12月から始めた車で巡るこの旅も9カ月目に入り、車の履歴を見ると、これまで27県を通ってきたようだ。 27県といっても県の中には当たり前だけど様々な地域があって、1週間や10日くらいの滞在ではその地域の一部しか知ることはできない。 帰れる場所を増やしたいと思っていたけれど、「ただいま」と帰れるほどに地域と
ここには「またね」に必要なものがたくさんあって、こんな夏をまたここの人たちと何回も過ごしたいと思った(仮暮らし:愛媛県南予地方西予市②)
珍しく私と娘だけが早く起きた朝。 徒歩1分の場所にある海へ散歩に行くことに。 今日も暑い。肌がジリジリする。 朝ごはん 散歩から帰ると、朝ごはんができていた。 麦味噌のお味噌汁と、道の駅で激安だった大きな茄子の炒め物とミニトマトと納豆。 麦味噌は昔から愛媛県南予地方に伝わるおみそとのことで、しっかりした甘味がある。 こちらに来てから様々な場所でお味噌汁をいただいたが、同じ麦味噌でも同じ味のものはなかった。そのお店や家庭ごとに違うみたい。 デザートには河内晩柑とスイカ
ついさっきまで穴水町での滞在をどう締めくくろうかと思っていたのに、今届いた一枚のハガキに始まりを感じている(仮暮らし:能登半島穴水町周辺完結)
誰一人緊張させない能登ワインワイナリーと、朝のひと悶着 最終日の午前中は、 葡萄畑が広がる丘の上にある能登ワイン製造所を見学。 さぁさ、と数種類のワインを試飲させていただくものの、私から出てくる感想は「美味しいです」「甘いですね」「さっきより甘くないですね」「おお、これはまた…(ここからは別に何も続かない)」というものばかり。 「これは…白い花のかおりがしますな」なんて言ってみたかった。 とにかく、ワインは全く詳しくないけれど、甘いのもそうでないのもただただ美味しいと
自分と同じように暮らす子どもがいろんな場所にいることを知った娘と、裸で踊る人はどこにもいないと知った息子(仮暮らし:石川県能登半島穴水町①)
今回の仮暮らしは石川県能登半島穴水町。 家族で穴水町民に扮してきたことを少しずつ振り返りたい。 まずは初日。前夜に千葉を出て、長野、岐阜、富山をゆっくり抜け能登半島に到着。 今回の家は海が一望できる一軒家。町の中心部から離れた静かな場所だ。 チェックイン後は地域おこし協力隊の方々に会い、まちを案内していただく。 町の保育園まずは保育園。 通常通り開いている保育園の中まで見学させていただいたのは、この生活を始めてから初めてのこと。 園の子どもたちはお昼寝中で、起きている数