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詩集

159
現代詩をいくつかまとめた詩集です。どんな人にも届くように軽めでわかりやすいものを集めたつもりです。週に数回更新されます。
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#詩

【現代詩】私はここでとまります

【現代詩】私はここでとまります

流されようと思えば
そう思わずとも心は流れてゆく
バスの降車ボタンを押し忘れるように
意図的なのかうっかりなのかにかかわらず

こころは急いていても
身体が動かない
どちらを優先するわけでもなく
事態は流れてゆく

生き延びるための術は
社会で教わったものより
身体の叫びが先に立つ
いいんだよ
次のバスが来なくとも
私はここでとまります
先のことはゆっくり考えよう

※新たにアプリでの応募方法を記

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【現代詩】真面目すぎる自分をゆるめて

【現代詩】真面目すぎる自分をゆるめて

人生を縛っているひもがある
荷崩れしないためには必要な面もあるが
必要以上に締め付けて
身動きがとれないようでは行き過ぎだ

そんな頑固さに縛られて
ガチガチのテーピングをしてまで
成し遂げようとしていることは
どこへつながっていますか

真面目すぎる自分をゆるめて
思い込みから解放しよう
まずは力を抜くことから
大丈夫
あなたの基礎は十分に固いよ

※新たにアプリでの応募方法を記載しました↑↑↑

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【現代詩】流れ星の音|#シロクマ文芸部

【現代詩】流れ星の音|#シロクマ文芸部

流れ星に気付く時
そこにありえないはずの音が聞こえる

映像作品や舞台芸術の記憶が紐づいた
擬態語とかオノマトペなのだろうか
キラリ
シャラーン
紅茶に溶ける砂糖のように
儚く崩れてゆく天空の光

私の心の中だけに響く調べ
それだけで特別
それだけで十分
願い事は
またいつかこの音を聞けますようにと
流れ終わってから願う
#シロクマ文芸部

【現代詩】不安の霧を晴らすには

【現代詩】不安の霧を晴らすには

歩き続けて疲れを感じた時
不安にとらわれることがあるだろう
ふりはらってもふりはらっても
晴れてはくれず
思考の中深く入り込んでくる

どんなに気にしまいとしても
不安を放り投げることはできない
でも それでいい
不安は君へのサインだから

頭の中で行き詰ったら
行動を切り替えるときなんだ
悩んでもいい 考えてもいい
だけどいつかは決断しよう
どんな結果にたどり着こうとも
その意志を貫けば
霧はい

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【現代詩】言葉はずっと傍にいるから

【現代詩】言葉はずっと傍にいるから

もはやこれまでか
そんなときに
脳裏に浮かぶ言葉が
地の底にいる心を揺さぶる

辞書にも載ってるけど
作品として魂に焼き付けられた
その温度により絶望を氷解させる

やれ
やったらいいよ
やってやれ
大丈夫
言葉はずっと傍にいるから

※新たにアプリでの応募方法を記載しました↑↑↑↑↑↑

【現代詩】この先にある全ての扉が外れじゃない

【現代詩】この先にある全ての扉が外れじゃない

未知の扉を開いて
つまんないこと
がっかりすることにぶち当たったとき
不幸でしかないと思わないことだ

大切な時
大変な時に
それにぶち当たるのを
予め扉を開けることで防げたのだ

ついてる ついてる
この先にある全ての扉が外れじゃない
少しだけわかりやすくなった世界を
さあ進もう

※新たにアプリでの応募方法を記載しました↑↑↑↑↑↑

【現代詩】未来の自分は地続きの先にある

【現代詩】未来の自分は地続きの先にある

自分は自分
わかりきっていることなのに
それを超えたものになろうとするから苦しむ
そいつは自分を攻撃してくる
今のお前はだめだと
そう自分に思い込ませようとしてくる

でもそれは幻
自分が生み出したのだから
自分にしか見えないし聞こえないもの
取り合う必要はない

なりたい自分と今の自分を断絶させて
むやみに対立させるな
未来の自分は地続きの先にあるものだ
今の自分と重なり合わせながら成長していく

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【現代詩】背中越しのエールが届くとき

【現代詩】背中越しのエールが届くとき

同じ景色を見ているつもりでも
抱えている背景は人それぞれ異なるから
全く同じ心境や立場になることはない
それを孤独と呼ぶのだろうか

背中を向け合うような立ち位置で
全く違う景色を見ていても
そこに静かな連帯が生じることはある
背中越しのエールが届くことはある

進む道や方角が異なっても
まだ見ぬ景色を前にして
進もうという意志の存在は共有している
その人を仲間と感じて
大丈夫だと伝えたい

※新

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【現代詩】積み重ね研ぎ澄まされるもの

【現代詩】積み重ね研ぎ澄まされるもの

鉛筆は
削らないと何かを描けない
わざわざ己の身を削って
何かを伝えようとする
その行為は尊い

幼子のような削り方から始まり
何回も何回も
その行為を重ねるうちに
積み重なるのは
技術や物質的な結果だけではない
芯の奥の思いもまた
研ぎ澄まされていく

どんなに拙くとも
重ねたことにより伝わるものがある
どんなに短くなろうとも
工夫次第で伝えることはできる
そんなふうに人生の筆箱を
豊かにしてい

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【現代詩】また会う時まで生き延びよう

【現代詩】また会う時まで生き延びよう

あの日の放課後の図書館のように
僕らはここで無事を確かめ合う

無事かどうかは
目を見ればわかる
とまではいかないとしても

嘘だけで通せるほど
僕らは強がりが上手じゃなかったし
嘘だけのおしゃべりのしっぽを
やさしくつかむのには長けていた

いつもの軽い致命傷さ
そんなお互いの笑顔を確かめ合い
僕らはまた日常へ戻る
また会う時まで生き延びようと
各々が胸に秘めて

※新たにアプリでの応募方法を記

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【現代詩】上手いだけで終わるなんて

【現代詩】上手いだけで終わるなんて

上手くやろうとすると
どんなにやっても上手いだけで終わる
何のためにやろうと思ったかを
忘れるばかりで何も成しえない

自分が何を得たいか
誰に何を届けたいか
それすら上等なものでなくてはって
肩肘はったものにしたりしていないか

自分にとっての幸せは
誰に見せるためのものでもない
目指すゴールも
そこまでの過程も
かっこつけず
ありのままに大切にしていこう

※新たにアプリでの応募方法を

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【現代詩】前菜でお腹いっぱいにならないように

【現代詩】前菜でお腹いっぱいにならないように

コースにおける前菜の役割が
ちょっとお腹を満たして
もっと食べたいという状態にしてくれることを思えば
メインの料理を楽しめないくらいの
前菜のボリュームはもったいない
どちらも美味しくいただきたいところ

大切なのはおしながき
料理全体のロードマップ
作り手の意図を感じつつ
ゆったりゆったり進みながら
味わいつくしたいもの

さあ
私の人生の前菜は
メインディッシュは
デザートは
きちんとわかって

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【現代詩】出会いにありがとう

【現代詩】出会いにありがとう

本の世界に入り込んで
これはと思う言葉に出会うとき
それは単純に言葉と出会ったのではなく
自分の中の心情にも出会っているのだ

その言葉を心の中に宿して
再び日常に帰り
ほんの少しの高揚感とともに
何も変わっていないような日常を過ごす

そしてほんの少しづつ
自分の心情を表す言葉として使ってみる
そうすることでほんの少しづつ
自分の一部になってゆく

本の存在が
古く遠くなっても大丈夫
言葉は本の

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【現代詩】急がず慌てず大切に

【現代詩】急がず慌てず大切に

幸せになりたいから
幸せについて考える

幸せになるのなら
幸せにたどり着く過程でも
幸せでありたいよね

だから幸せという概念を
頭に思い浮かべたとき
もう幸せになる準備はできているのだ

あとは丁寧に
自分が何を幸せと感じるか
その道のりを踏みしめていけばいい
急がず慌てず大切に

※新たにアプリでの応募方法を記載しました↓↓↓↓↓