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<私のスケッチポイント/作品紹介あれこれ> 新宿御苑と線スケッチ作品(2)

前回に続き新宿御苑の線スケッチ作品を紹介します。

前回も紹介したスケッチを描く上での新宿御苑の利点は以下の通りです。

新宿御苑のスケッチを描く上での利点

作品紹介

(1)新宿御苑のソメイヨシノ

「新宿御苑のソメイヨシノ」(2012)
アルシュ 全紙 ペンと透明水彩

 新宿御苑の一年の中で一番の見どころは、春満開の桜でしょう。多くの場合桜の木が近い距離で何十本も固まって植えられているので、花が満開になるとそれぞれの木の桜が重なり合いまた連なって、ボリュームがさらに増し迫力満点です。

 この絵の場合、日本庭園に向かう途中で、背後にはNTTドコモタワーがシルエットとして浮かぶように1本だけぽつんと立っているソメイヨシノにたまたま気づきました。

 NTTドコモタワーは新宿のシンボルの一つです。新宿御苑を表すにはもってこいだと思い、予定していた日本庭園には行かずに、ビルを背景にこの桜の木を描くことにしました。

(2)新宿御苑のプラタナス並木の紅葉

「新宿御苑のプラタナス並木の紅葉」(2010)
ワットマン F8 ペンと透明水彩

 前回の記事で紹介した絵に続き、プラタナス並木の秋の風景です。構図としては、バラの花壇をはさんで並木を真横にみた風景にしました。
 この構図もあまりほかのスケッチャーは採用していないと思います。

 今思うと2010年は、東日本大震災の前の年でした。さらに10年たって新型コロナウイルス騒動が始まるとは誰も予想できません。開国した今、また新宿御苑に外国人観光客が訪れていることでしょう。
 ちなみに手前に描いたカップルは外国人観光客でした。
 秋も深まり、プラタナスの葉は黄色一色に染まっていますが、緑が残っている方が個人的には好きです。

(3)フクバイチゴ・新宿御苑温室特別展にて


「フクバイチゴ・新宿御苑温室特別展にて」(2020)
スケッチブック B5 ペンとマーカー

 今や日本はイチゴの新品種開発では世界的に有名ですが、日本の新品種一号が新宿御苑で生まれたということを皆さんご存じでしたでしょうか?

 「フクバイチゴ」という名の通り、明治31年に皇室の御料地・農園であった「新宿植物御苑」の福羽逸人氏が日本で始めて新品種を作出し作者の名前にちなんで名づけられたとのこと。

 もともと皇室用だったので最初は門外不出だったそうですが、そのご全国に広がったそうです。いまある「とちおとめ」「あまおう」「女峰」「とよのか」など現在食べられている品種はすべてこの「フクバイチゴ」が先祖だそうです。

 たまたま側にいた関係者の方に詳しく話を聞けました。

 さっそく、手に持っていた簡易スケッチブック(実はダイソーの製品です)に、スナップショップよろしくスピードスケッチしました。
 この用紙は水彩用ではなかったので、油性マーカーで彩色しました。

 なお。フクバイチゴについては、その由来が下記に詳しい解説がなされていますので興味のある方はご覧ください。

  前回の記事は下記をご覧ください。


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