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「企業が私たちを騙してるかもしれない。」水素水事件から読み解く行き過ぎた資本主義の闇。

先日タイトルに惹かれてこんな本を読んだ。
「世界を変えた14の密約」

この世界のあらゆるものごとは自然ではなく秘密裏に企業が約束をし世界を操っているかもしれないという悲観主義的な本だった。

その中でこんな面白い内容の文が出てくる。(ちょっと長いけど引用させて!)

科学研究も、注目されなければ資金が集まらないため、誇張が必要となり、極端で大げさで不正確な研究になる。
食品や衣料や薬品業界の企業がはひそかに科学者たちに研究資金を提供し、特定の商品の認可を得ようとしたり、需要を創出しようとしている。
科学は「事実」という中立の場所にいるわけではなく、科学はニュースと変わらない面も大いにある。

世界を変えた14の密約

これを部分を読んだ時ふと思った。
「水素水って名前で自動販売機で売ってたような、気づいたらなくなってる・・」

ということで・・今回のテーマは”水素水”事件!
行き過ぎた資本主義の中で騙せれ無いためにはどうやって生きていけばいいの?
こんなことまで考えていってみよう🤔


1.水素水ってなんなの?

数年前の話だがこんなパッケージのペットボトル飲料水売ってなかっただろうか?

そもそも水素水ってなんなのだろうか。チャットGPTに聞いてみた。

水に水素ガス(H2)を溶解させたものを指します。通常、水素水は水素発生器や水素ボンベを使用して水に水素を注入することで作られます。

チャットGPT

これだけ見ればただの水と変わらそうである。

2.なぜ売られなくなったの?

まず水素水はどんな理由で売られ始めたのだろうか。

2007年、日本医大・太田成男教授がアメリカの医学誌に論文を発表し水素水ブームが起こった。
そして水素が健康や美容に効果があるとして数々の企業が参画した。

しかし大田教授の論文は水素が健康に良いとだけ主張していたため一般企業が太田教授の研究の結果を拡大解釈したのだった。

大田教授のブログにもこんな記載がある。

注意!:活性水素、マイナス水素イオン、プラズマ水素などと〇〇水素と記載されている商品は、私の研究対象の分子状水素(H2)とは無関係です。ペットボトルの「自称水素水」には、分子状水素が検出されません。また、水素ガスがほとんど発生しない「自称水素ガス発生装置」もあります。 消費者は、インチキ商品に注意しましょう。

太田成男のちょっと一言

2017年消費者庁は3月3日、水素水を販売する3社に措置命令を下した。
水素水の広告でダイエット効果や炎症の抑制をうたった表示が優良誤認にあたる、と。不当景品類及び不当表示防止法違反だ。 

措置命令を受けたのはマハロ、メロディアンハーモニーファイン、千代田薬品工業の3社。

この3社は化学的根拠が乏しく本当に効果があるのか証明されていないにもかかわらず水素水に健康や美容の効果があるとして販売していた。

消費者庁が医学や薬学、栄養学で専門的知見を持つ学識経験者で組織された「セカンドオピニオン事業」を使ったて検証したが化学的根拠は出なかった。
なんとマロハは7月から11月までの5ヶ月間で売上約7000万円も上げていたという。めっちゃ売り上げてるやん!!

こういった経緯で水素水の販売は少なくなったみたいだけどまだ販売している会社を見つけた!その会社は”伊藤園”!

HPを読み込んだが当然健康にいいとか、美容にいいとかいったことは一切なかった。
こんなの売ってても少しも売り上げにならなそうだけど・・
「じゃ、誰がなんのために買うの」とも思う。

3.水素水事件から私たちが学べること

当然だが企業は私たち消費者に対して購買を促してくる。
まんまと買っちゃうことも多いが、今一度その製品に根拠・効果があるのか考えてみることが大切かもしれない。

騙されてからでは遅い。
私たち消費者が何を信じて何を信じないでいれば良いのか。
企業・行き過ぎた資本主義社会に惑わされてはいけない。今後もより私たちを騙しているような売り込みをしてくるだろう。
怪しいワードが出ていたらチャットGPTに聞いてみるのも良いかもしれない。
手段はさまざまある。
抑制できるかどうかは私たち消費者次第なのだと思う。

【参考文献】

・消費者庁 News Release
https://www.caa.go.jp/notice/assets/representation_cms215_210330_1.pdf

・通販新聞
https://www.tsuhanshimbun.com/products/article_detail.php?product_id=3640&_ssd=1

・「水素水を笑う」大槻義彦の叫び (大槻義彦早稲田大学名誉教授)






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