【早稲田カップ2024#epilogue】「ありがとう早稲田カップ」4年・戸部広大
1日に日本人が亡くなる数、3784人。
1日に日本人が生まれる数、2371人。
1日に日本人は1413人減っている。
東日本大震災による死者、行方不明者は2万2215人。
1日に日本人が亡くなる数の約6倍の数である。
数分の揺れで多くの人が犠牲となった。
この数字からも東日本大震災の被害の大きさが伺える。
大会を通じて、被害を受けた地域の街並み、すがとよ酒店さんで聞いた震災講話、大きな堤防、津波の高さが伺える建物から改めて震災の大きさが感じ取れた。
東日本大震災から13年が経ち、被害を受けなかった地域の人たちは印象が徐々に薄れていってしまっているのではないか。
私たち早稲田大学ア式蹴球部は東日本大震災の被災地復興支援と地域貢献を兼ねて早稲田カップを始め、今大会まで継続してきた。
継続することはもちろん大切なことだが、なぜこの大会を開催、継続する必要があるのか。
改めて、私たちは考える必要があると思う。
私たちは早稲田カップをきっかけに東日本大震災の存在を風化させないことが重要だと思う。
当時を知らない、小学生の子供たち。
大きな被害を受けなかった地域の方々。
早稲田カップを通じ、多くの事を学んだ身として、多くの人たちに東日本大震災から多くの学びと共に同じようなことが起こらないように地震の恐ろしさを伝えていくべきだと感じた。
東日本大震災が起こった事実は変えることはできない。
ならば、その教訓を生かし、前に進んでいかなければならない。
日本の陸地面積は世界の0.3%にも満たないのに、世界で発生する地震(震度6強以上)の20%以上の地震が日本で起きている。
日本にいる限り、起こりうる可能性が高い地震。
地震の怖さを知っているか、知らないかでは大きな違いである。
被害を軽減するためにも継承していくべきである。
また、このような経験を通じて、サッカーというスポーツに大きな影響力があると感じた。
1つのボールが多くの人を巻き込み、繋げる。
被災地の子供達が体を動かすことができず、苦しんでる時に建設されたグラウンドは、サッカーが作りあげた繋がり。
震災後に行なわれたチャリティーマッチを始め、イベントなどもサッカーの存在が作り上げたもの。
陸前高田や気仙沼の子供達と繋がれたのも、サッカーがあったから。
大会期間では、子供達が喜び、怒り、悲しみを素直に表現する。
チームが勝つために各々ができる事を探す。
サッカーを通じて大学生と子供が仲良くなれる。
サッカーは偉大であった。
サッカーの偉大さを改めて感じることのできた大会であった。
4月から社会人になる自分にとって、サッカーを手放すのが怖くなった。
最後に子供たちからサッカーの本来の楽しみ方を学ぶことができてよかった。
忘れかけていた、サッカーを素直に楽しむ事を目に焼き付けることができた。
早稲田カップに去年の交流戦(プレ早稲田カップ2023)から今年の大会まで携わらせてもらい、多くの貴重な経験を積ませてもらうことができた。
1つの大会が私たち早稲田大学ア式蹴球部に大きな学びを与えてくれた。
この大会に関わるすべての人に感謝したい。
ありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?