【エッセイ】街角の四季 「春の訪れ」
春の足音が街角にも響き始める頃、都会の喧騒の中にもふとした瞬間に感じられる季節の移り変わりに心躍らせている。
桜の花が散り、新緑が街に彩りを添えるこの時期、暖かな陽射しを浴びるのは、まさに至福のひとときである。
最近はテレワークが中心だが、たまに出社が必要な時は駅へと足を運ぶ。
通勤途中、公園の端に立つ一本の木に目を惹かれる。
まだ冬の名残を感じさせる枯れ葉が揺れる木々の中で、新緑の若葉が力強く伸びている。その緑は若々しく、生命力に満ちていて、見るだけでエネルギーをもら