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【エッセイ】「春眠暁を覚えず」への抵抗の日々

春の訪れとともに、朝が少しずつ明るくなり、暖かさが日に日に増してくる。

それと同時に、何故だろうか、春の朝はなんとも言えない眠気に襲われる。

「春眠暁を覚えず」

まさにその通りだ。

僕は仕事で忙しい日々を送る一方で、家では1歳の娘がいる。

毎朝、熟睡している娘の姿を見ては、彼女の寝顔に癒される。

しかし、その姿はあまりにも平和で、ついつい自分も布団に戻りたくなる誘惑と戦わねばならない。

勝負の行方は、その日の僕の根性次第である。

アラームが鳴っても、なかなか起きられない僕。

いつものように二度寝の誘惑と闘っていると、娘の寝息が聞こえてくる。

一瞬、僕はその音に癒され、瞼が重くなる。

しかし、その瞬間、現実に引き戻される。

娘が起きる前に、支度をしなければと思い、なんとか布団から這い出る。

朝の支度を始めても、まだまだ眠気が抜けず、どこかぼんやりとしている。

そんな僕の前に、娘がよちよち歩いてくる。
彼女のまだおぼつかない歩みに、思わず微笑んでしまう。

そして、彼女の笑顔が僕に元気を与える。

そうだ、こんな眠い朝でも、娘のために頑張らなければと奮起する。

現実の時間が僕を追い詰める。
そう、僕はまだまだ忙しい一日の始まりに立ち向かわなければならないのだ。

「春眠暁を覚えず」への抵抗の日々は、時に厳しい。

しかし、そんな日々の中で得られる娘との時間や、春の美しい風景を楽しむことができる。

春の眠気に負けず、僕は前向きに、新たな一日を迎えるのである。

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