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サイコパス能力を持つ人たちと役者には、それ以外にも「即興」という共通のスキルがある

悟りは仲介を要せぬ、すなわちじかづけである。

(※サイコパシーは)「セラピーは間違いなく説得だよ」と言うのです。「基本的に、人の信念体系を変えることだから。ようするに、心理療法士はプロの説得者なんだ。わたしはCBTでセラピーをおこなっているが、これは人の頭の中で、思考的枠組みの変化(パラダイム・シフト)を起すことだ───Kevin Dutton教授(著書名失念)※引用者加筆.

サイコパスの特徴とされる「感情の切り離し」は、交渉調停人、救急外来の医者、人質開放の交渉人などにとっても、有益な資質である。また、「演出」を行うにはもうひとつの要素が必要とされる。何を言うべきかを心得ているといるということだ。サイコパス傾向のある人たちは、役者がセリフを覚えて自信を持ってしゃべるのと同じように、自分がしていることを正しいと信じて行動することができる。また、サイコパス能力を持つ人たちと役者には、それ以外にも「即興」という共通のスキルがある。物事がうまく運ばない時には、彼らはこの能力を使って切り抜けるのである。他の人に影響力を行使しようとする時に、「演出」を有利に使う方法がもうひとつある。それは舞台監督のように、人々に役を割り振ることである

専門外のことに幅広く関心を持つ」「複数の領域にまたがって、学ぶ必要を感じる」「自分以外の専門知識を持つ人々と、コミュニケーションをとる必要を感じる」。どんな人たちか、だいたい理解できただろう↓

「自分さがし」というのは、突き詰めて考えるなら、自分のキャラ(パーソナリティ)とそれに合った物語を創造することだ。おそらくは、人生にそれ以外の意味はないだろう(中略)そのためにこそ、自分のパーソナリティを知らなければならないのだ(中略)「リア充」というのは、人生という舞台で自分のキャラを上手に演じているひとたち(中略)ジェームズ・ファロンはアメリカの著名な神経科学者(中略)ある日、ファロンは山と積まれたスキャン画像のなかに、サイコパスの特徴を顕著に示す脳を見つけた。それがあまりに異常だったので、ファロンは興味を感じて、それが誰のものかをスタッフに問い合わせた(プライバシー保護のためすべての画像はコード化されていた)。戻ってきた回答を見て、ファロンはなにかの間違いにちがいないと思った。なぜならその画像は、ファロン自身のものだったからだ。───できすぎだと思うだろうが、これは実話だ(中略)子どもたちにも聞いてみると、「お父さんは変わっているけど、そういうものだとあきらめていた」との答えが返ってきた(中略)このような「自分さがし」をしなくても、「成功者の多くはサイコである」と考えればファロンのケースをうまく説明できるだろう(中略)ファロンは「熱い認知」が共感を、「冷たい認知」がメンタライジングを担っているとする。ファロンの脳スキャン画像は、「熱い認知」の活動がきわめて低く、その代わり「冷たい認知」の活動が高かった。すなわち、共感の欠落を高いメンタライジング能力で補っていたのだ。ファロンが成功した理由は、高いメンタライジング能力だけではない。いちばんの要因はきわめて高い頭能を持っていたことで、もうひとつは高い外交性パーソナリティと軽躁気質ではないだろうか。ファロンはいつも刺激を求め、エネルギッシュで、友人からホームパーティに誘われても、もっと楽しいパーティがあるかもしれないとの理由で、当日になるまで出席の返事をしなかった(中略)ファロンは自分のことを「愉快な男」と思っていた(中略)友人はファロンを「面白い遊びに誘ってくれる男」と見ていた(中略)こうして見ると、現代社会の成功者のなかに、ファロンのようなタイプが思いのほか多いことに気づく。彼らは「サイコ」かもしれないが、けっして「邪悪」な存在ではないのだ

メンタライジング系は努力しなければうまく働かない↓
メンタライジング(他者の心的状態を推論する)経路がとりわけ確実に活性化するのは、「もしこれが自分に起こっていたらどんな感じか」に集中すること↓

「メンタライジング」は「相手の〝こころ〟を理解する能力」だ(中略)メンタライジングはヒトの社会性の基本だが、一部にはこの能力の低いひとがいて困難な人生を歩むことになる(中略)人間関係を最小限にすると同時に、日常生活から(対処しなくてはならない)イレギュラーな出来事をできるかぎり排除し、日課を厳密に定型化しようとする。これが自閉症やアスペルガー症候群に特有の孤独癖や強いこだわり(中略)サヴァン症候群で、脳のある機能が欠落すると、その空いたスペースを別の機能が使って能力を拡張する(中略)自閉症やアスペルガー症候群の特徴として「ウソがつけない」がある。ウソというのは、相手のこころを「理解」したうえで、それを自分にとって都合のいい方向に誘導しようとすることだ。そのためには、高度なメンタライジング能力が要求される(中略)メンタライジング能力には個人差があり、この能力が高い子どもは、そうでない子どもよりも人間関係にうまく対処でき、友だちが多いとの研究もある。これはよいことに思えるが、同時に、メンタライジングを覚えた子どもはウソをつくようになる(中略)メンタライジング能力は共同体のなかで生き延びるのに必須の能力(中略)アスペは高い共感力で他者とつながることができても、相手のこころを理解できないことで、きわめて困難な状況に置かれることになる(中略)なんらかの理由でメンタライジングの機能が損なわれているため、こころを「理解する」ことができず、人間関係は「火星の人類学者」として構築したデータベースに頼って論理的に推測するしかないのだ(中略)未知の惑星を訪れた人類学者のように、さまざまな状況で人がどのように反応するかの膨大なライブラリーをつくり、それをいつでもこころのなかで再生(中略)それに対して、相手の気持ちを「感じる」ことができなくても、こころを「理解する」ことができるなら、すくなくとも最低限の社会的なコミュニケーションは成立するだろう(中略)メンタライジング能力さえあれば、その場限りの(あるいは短期間の)人間関係なら問題なくこなせるのだ(中略)メンタライジング能力さえあれば社会(共同体)で生きていくこともできる(中略)アスペが「共感力は高いがメンタライジング能力が低い」ひとたちだとするならば、サイコは「メンタライジング能力は高いが共感力が低い」ひとたちのことだ(中略)サイコは〝障害〟ではなく、男のごくふつうのパーソナリティ(中略)「共感」と「メンタライジング」が異なる仕組み(中略)ヒトにしかない(とされている)能力がある。それが「メンタライジング」で、「こころの理論」とも呼ばれる。共感が「相手の気持ちを感じること」だとすれば、メンタライジングは「相手のこころを理解することだ」。───これを「情動的共感」と「認知的共感」と区別する(中略)ストロンチウムはカルシウムと同じように体内に取り込まれる金属で、主として骨や歯のなかに蓄積する

ストロンチウム90が骨の中に居座ると、崩壊しながら放射線を出しつづけ、細胞のDNAを破壊↓


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