見出し画像

カナダで楽しんだ七夕とお盆

いろいろ出かけて夏満喫、と思っていましたがちゃんと計画を立てないとあっという間に終わってしまうのがカナダの夏。
今年はいろいろなイベントもあったりで週末はバタバタしている間に夏も終わってしまいそうです。

そんなイベントの一つだったのが、七夕祭りとお盆でした。

🎋カナダ風の七夕祭り

私の住んでいる町には日系人のコミュニティ―があるんですが、このコミュニティーで例年開催されるのが、七夕祭り。

と言ってもバンクーバ―のような大都会ではないので、出店が出たりといった町のお祭りではなく、コミュニティーメンバーのためのイベントで、市民向けにオープンにされているわけではありません。参加者は60人くらい。
参加費も$15程度必要です。

コミュニティーメンバーは、日本人、カナダ人、カナダ人配偶者を持つ日本人家族、日系カナダ人で、七夕はメンバーの交流の場・日本的な文化を楽しむファミリーイベントになってます。
公園で行われるので、アルコールは不可ですよ。

ボランティアがたこ焼き、焼きそば、焼き鳥を焼いてくれますが、ポットラックでみんなで食べられるものを持参するのが条件。
この七夕の目玉はやっぱり、普段食べられない日本的な美味しいものが食べられること。大人にとっては久々にみんな会っておしゃべりできること、子どもにとっては普段とは違う遊びをのびのびできることかな。

たこ焼き(写真は会誌からお借りしました)

私の町では普通に生活していて日本人を見かけることはまずないので、こうしたところで「久しぶり!」って感じになります。

写真を撮るのが遅すぎて人気の食べ物はなくなってました
デザートも美味しそう。
あっ、あのおはぎ食べてない!食べればよかった!

私がカナダに来た当初は、このコミュニティーの多くは日系人、カナダ人パートナーなので、英語がわからないと気楽に交流できず、日本人がいる安心感はあったものの、居心地の悪さも感じたものですが、今は顔馴染みも増え、楽しめるようになりました。

知合いの女の子に持ってきた浴衣を着せてあげたら、
お母さんもお父さんもお子さんも喜んでくれました。
写真は会誌からお借りしました

今年のプログラムとして、玉入れをやったり、笹舟を作って川に流したり、スイカ割りをしたり、短冊に願い事を書いて笹につけたり、最後に盆踊り。私は盆踊りサポート担当。

笹舟流し(会誌からお借りしました)

今年は和太鼓グループもできたので、そのパフォーマンスも新鮮でした。
演奏の一部はお盆で紹介しますね。

日本の太鼓パフォーマンスはカナダ的に大らかでいい感じです。
私はこの方の衣装がお気に入り、戦士みたいでカッコイイ!

当日おしゃべりに夢中になりすぎて全然写真を撮ってないし、食べてない。
悔やまれますが、楽しかった!

ちなみにうちはワカサギの唐揚げを持っていき、好評でした。

お盆の法要と盆踊り👘

今年初めて参加して新鮮だったのはお盆。

本土の仏教団体(浄土宗)の方々がお盆、お墓参りツアーにバンクーバー島にやってきたので、日系コミュニティーがホストしました。

日系人メインのツアーで、今までもお盆の時期になるとバンクーバー島の日本人墓地を巡礼のように回ってお墓参りをしてたんだって。

日本人と日系カナダ人って身近な存在のようで実は交流があまりないのが現状です。その点、うちの町はバランスよく日系カナディアンと日本人が交流していると思います。

🔶カナダ的日本文化

ところでですが、私がカナダに来た当初、「これは本物の日本文化じゃない」とよく思ってました。

例えばジャパニーズレストランのお寿司。
カナダ人はカリフォルニアロールを見て食べて「美味しい、日本のスシはキレイで美味しい」っていうけど、それは本当の日本の寿司ではない!とか。

初めて七夕に参加したときに参加者の浴衣姿を見て、西郷さんのようになっていたり、子どもが浴衣に飾りのいっぱいついた七五三の帯を付けていたのにもショックを受けました。

日系人カナダ人やカナダ人の方々が、日本の文化を再現しようとしているのはわかるけど、いやぁそれは違う、本場の日本ではもっと洗練されているのに、知らないから仕方ないけど、ってよく思ったものです。
若干怒り気味に。

そうした気持ちが「着物はこうして着るとオシャレだよ」とか「抹茶はこんな風にストレートで飲んでも美味しいものがあるんだよ」と伝えたい気持ちで、カナダで着物を着たり、お茶を楽しむようになったのです。

ですが今は「カナダ風でいいじゃない」の気持ちになっています。

実際にカリフォルニアロールは美味しいし、浴衣も日本の基準からはぶっ飛んでることもあるけど、本人が喜んで着ていたり、実は新鮮で悪くなかったり、別にいいじゃない、って思うようになってきました。

伝統ももちろん大切だけど文化は地域や時代、誰が主体かで変わっていくし、今身近にある文化も素直に楽しんだら結構面白い。そんなカナダ風も自然と楽しめるようになってきました。

海外暮らしには、そんな柔軟性があった方がより楽でオモシロイと思います。

🔶公園墓地で和やかに法要

今回、初めてうちの町の公園墓地に2つの日本人の墓があることを知りました。一つは30代、一つはわずか6か月の赤ちゃんのものでした。
どちらも1930年以前のものです。こうしてカナダ人と同様にお墓を作れた日本人とはどんな人物だったんでしょう。

公園内の木陰で浄土宗の和尚さんの読経の後、みんなで一緒にお経を読み上げました。般若心経は唱えたことがありますが、南無阿弥陀仏は初めて。
そして一人ずつ焼香をしていきます。

見も知らずの先人の日本人のお墓でその子孫に変わって感謝を込めて供養する、こうした皆さんのおこないっていいなぁ。

懐かしい読経の声が公園墓地に響きます

供養の後は場所を近くの公園に移して盆踊りをします。

🔶公園でいよいよ盆踊り

一見、お盆の法要と盆踊りとは関係ないように見えますが、盆踊りの起源は平安時代の空也上人が歌って踊りながら念仏を唱えたことを起源として、鎌倉時代には一遍上人によって踊念仏として全国に広まったそうです。

現在では娯楽として楽しまれている盆踊りですが、実は浄土宗・仏教発祥だったんですね。

盆踊りの前にお弁当を公園で食べるんですが、その間にあのわが町の太鼓グループとうちのコミュニテーメンバーの一人が三味線を演奏してくれました。

ちょっとだけお楽しみください。

結成なんとまだ半年ですが、頑張って練習しているのでレパートリーも増えて、みんなを楽しませてくれてます。
全体で14人近いメンバーのうち日本人は4人。

女の子も真剣に見つめてます。

次は三味線。

日本語よりも英語の方が得意な彼はこの三味線演奏の前に尺八も吹いてくれました。本業は別のお仕事です。

そしていよいよ盆踊り。
今回踊ったのは
  ポケモン音頭、モッタイナイ、Ichi Tatsu Ichi、炭坑節、
  東京音頭、幸せサンバ でした。

随分寂しそうに見えますが、最後の方でとったので踊るよりも
みんな椅子で休憩しています。

       ↑これは2022年の盆踊りの時の様子ですがこんな感じです。

炭坑節や東京音頭だと慣れ親しんでいて、動きも激しくなくホッとします。

いい加減、みんなお腹一杯踊ったので終了。
やっぱり体を動かし、老若男女、誰でもすぐに楽しめる盆踊りは良いです!

役員の方はボランティアで準備や後片付けなど大切な夏の週末を使っていろいろやってくれているので本当に感謝です。

おかげで私もこの夏は七夕とお盆を楽しむことができました。

そしてカナダで現在の私達につながる道を切り開いてくれた先人達に感謝。

                        合掌

茶筅も使い倒してボロボロになってきちゃったけど、
キレイな夕焼けが嬉しい夏の海。

サポート大歓迎!あなたからのコーヒー一杯分のサポートが、未だ悪戦苦闘中のカナダ生活の楽しさと苦悩?の発信の励みになります。😊