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わかおの日記82

ほんとーに退屈な1日だった。起きて国文学の授業を受けて、大学に行った。授業内で夢野久作「瓶詰地獄」を扱っているが、これがまあまあ面白い。授業自体は退屈だけれど。普通の解釈をしたらただの近親相姦モノなのだが、読み方によってはいろいろな味わいがある。すごい小説だなあと思った。

2限の出席アンケートだけを提出し、大学に行った。ぼくの友人たちは雨が降ったら大学に行かないというカメハメハ大王スタイルをとっているので、今日は案の定みんな大学にいないようだった。なので昼食は目黒の立ち食いそばで適当に済ました。まあおいしかった。

そのあとは、学年集会よりもつまらない英語の授業を原稿を書きながら耐え抜いた。おかげでアルバイトがはかどった。

先週軽井沢などに行ったせいで、哲学の授業を貯めてしまっていた。ただでさえ難解なハイデガーの哲学なのに、1週間もサボってしまったらもうおしまいである。ぼくは気合いを入れ直してパソコンに向かったが、やはり輪をかけて難解だった。「存在と時間」は、東大現代文の100万倍難しい。こんなに分かりづらい文章を書くやつが、どうして後世まで称えられているのだろうか。なんだか少し腹立たしい気持ちになった。

存在者に付帯している事象を挙げることで、存在者の本質を規定しようとする試みを例示するときに「魚」の例を用いていましたが、実存というのは現存在以外のものも実存になりうるのでしょうか?それとも現存在(人間)のみが、自分の存在の本質を自分で規定することができるのでしょうか?そのあたりがよくわかりませんでした。

これはぼくが授業の感想として提出した質問である。もはや質問すらも訳が分からないだろう。ぼくも半ばよくわかっていない。1時間半にわたってハイデガーと格闘していたら、頭が痛くなってきたので家に帰った。こんなに脳みそが疲れたのは共通テスト模試以来である。9教科のテストと同程度の負荷をもつハイデガーってすごい。

絶対に哲学科には進まないことを固く心に誓った1日だった。

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