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わかおの日記104

また小説を書き始めた。こんな日記を毎日書いているだけあって、前よりは良い文章が書けている気がする。以前のぼくの文章からは村上春樹への憧れが滲み出ていたので、今読み返してみるとまったく読めたものではない。誰もいない家でひとり赤面した。

家庭教師に行く途中に、太宰を読んだ。なんだかぼくの文体は、太宰を腑抜けにしたようだなあと思った。「ロマネスク」「満願」という2つの短編を読んだが、どちらも面白かった。特に「満願」は、原稿用紙数枚分のボリュームのいわば掌編だが、たまらなくエッチだった。これはけしていやらしい意味ではない。文学的な官能である。文豪を志すには、ぼくも官能的な文章を書けるようになりたいものだ。 

家庭教師に行った。期末テストが返ってきたので、一緒に復習をした。やはり勉強が出来ない、あるいはイマイチ伸び悩んでいる生徒には言い訳が多い。これは非常によろしくない。今までのぼくはどこか遠慮して、そんな言い訳も聞き入れてあげていたが、これ以上甘やかしても彼女のためにならないと思い、今日は片っ端から彼女の言い訳を潰した。日頃から培っている口喧嘩のスキルが、こういう時に活きるのである。

その後はやはり師匠と野球談義に花を咲かせた。師匠のご子息(強豪校出身)にアドバイスをもらい、その的確さに舌を巻いた。多分彼からしたら朝飯前なのだろうが、やはりレベルが違うなと思った。

ますます野球が面白い、ぼくは絶対に諦めたくないと思った。

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