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【7話の1】連載中『Magic of Ghost』

※【途中から有料になります(平均4,000~6,000文字前後で100円)】購入していただいた際の利益は、すべて出版へ向けての費用にさせていただきます。今後とも優鬼、クレアともども、和道をよろしくお願いいたします。

※この記事は【6話の2】の続きです。


 ~稽古~

「なぁクレア……」
 俺は、先ほどアイザックが言っていたことをずっと考えていた。
「あいつさっき華道坂麗夢って言ってたよな……俺を狙ってるやつ」
「……うん」
 クレアも心境は俺と一緒なのだろう。エレベーターの階数を示すライトが、最上階から地下に向かって数字を減らしていき、エレベーターの駆動音だけが二人を包み込んでいる。
「……やっぱりさ、俺たちが知ってる華道坂と関係してんのかな」
「……そうだとしたら嫌だね。せっかく友達になれたんだから。ギクシャクするのは嫌だもん」
 クレアの言った言葉は正論だ。もし万が一、華道坂に関係があるやつだとしたら、華道坂にはなんて言えばいいのだろうか。ここだけの秘密にしたとしても、いつかはバレるだろう。しかし今はそれを気にしている余裕は無い。
 その時、エレベーターのライトが到着音と共に地下1階を示した。
「よし行くぞっ!」
 エレベーターを出ると、2メートルほどの低い天井が俺たちを待っていた。一本の長い通路。暗闇のため、その先にある出口の光が白く輝いて見えた。
 二人の靴の音だけが通路を反響して響き渡る。その音のせいで俺の心臓の鼓動も反応を隠せないようだ。
 段々と光が大きくなり、暗闇から脱出すると共に俺たちを包み込んだ。手で覆いながら俺はあたりを見回した。
「……おいクレア」
「……なに?」
「……ここ来たことあるか?」
 まわりの景色の異常さに、思わず足が竦んでクレアに問いかけた。
「……ないよ。こんな砂漠なんかに……」
 クレアの言った通り、見渡す限りの砂漠が広がっている。アイザックはベースボール場くらいの広さはあると言っていたが、どれだけ広いベースボール場を想像していたのだろう。
 山になっている砂のせいか、向こう側の壁がまったく見えない。天井も高過ぎて暗くなっているため見えず。先ほどまでの2メートルの天井が嘘のようだった。
「て、天井が見えねぇ……。本当に建物内かよ……」
「……よしっ! 頑張ろう優鬼っ!」
 クレアの励ましの言葉を聞きながら少し先まで歩いた。


「……暑っちぃな……ここ。温度まで砂漠をイメージしなくてもいいのによ……何度あんだよ一体……」

「多分、会長のことだから、世界一暑いって言われている砂漠を再現してるんだと思う」

俺は恐る恐る質問を続けた。

「ちなみになんだけど、そこの砂漠の温度って何度……ですか?」

「イランの方にある砂漠で、最高気温は70度を超えるって聞いたよ」

「な……70……度」


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