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【インタビュー#3】充実しない毎日なのは何故?私が葛藤から気づいたこと

結婚・妊娠・出産…。自分の役割が、妻、親と増えていく中で、将来について悩んでいませんか?
ライフステージに合う働き方や生き方を見つけたい。そんな方達の少しでもお役に立てたら。
子育てしながら共働きをしている人たちのインタビューはじめました!


第3回目のインタビューは、はなこちゃん(37歳・東京都在住・子供4歳0歳)です! 
大学卒業後、貿易会社に勤務しているはなこちゃんは、学生時代の同級生との結婚で想定外の壁にぶち当たります。

普段は聞き役が多いはなこちゃん。

まさかこんなに葛藤していたなんて!

びっくりしたのが正直な感想です。

皆さんは「自分らしく」過ごすことが出来ていますか?

「頑張ってるのに、自分の人生に違和感がある」そんな方はぜひ、目を通してみてください。等身大のはなこちゃんが語ります!

【こんな人に読んで欲しい】
・なんとなく、今の働き方に満足していない
・自分の良さが分からず、目標を見失いがち
・大きく環境を変えることは難しいけど、小さな変化を楽しみたい

イギリス〜日本で暮らす現在までを振り返るよ!

結婚して、私は私でなくなった?人生に納得できない日々。

ーパートナーの転勤でイギリスに駐在帯同していたそうですね。
はい。実際行ってみると想像以上に大変でした。私は休職してついていったんですけど、馴染みのない田舎町で仕事もない、友達もいない、言語も違う。それから、駐在妻としての役割が求められることも多くて。

夫とは初めての同居で、日常生活のフラストレーションも多かったんです。例えば、家事がうまく分担できないとか。夫は自分で食べたお皿すらなかなかかたずけてくれなかったり、掃除も言われるまでやらなかったり。今思えば、私がほとんどの家事を全て担当していたし、一気に生活が「妻業一色」になってしまったことが精神的にどーんときて。
「私は何しにイギリスにきたんだろ?家政婦しにきたのかな?」って。アイデンティティが喪失した気持ちでした。



要するに、結婚後の自分の役割や生き方、スタンスを自分で消化・納得できなかったんです。私なりに夫に辛い気持ちをぶつけてみたけど、夫にはなかなか届かず、私の現状に寄り添ってもらうのも難しくて。

その頃、結婚している同期と話をしていたら「男性と女性っていうのは全く考え方も常識も違うんだよ、違う星で生まれてたのかってくらい!」って言われて。「そっか…全部を理解・共感してもらおうなんて無理だよね」って諦めたりして。

本当は大きな葛藤があったのに、「私は仕事をしていないから、妻として夫のサポートをするのは当然」「家事は私がやらないと」って自分で自分を無理やり納得させようとしていた気がします。


ー帰国してからはどうでしたか?
帰国してからも、自分の人生に納得感がなく違和感がありました。出産後、育休から復職したあとは特に。楽しめない、充実感もない。仕事も楽しいって思えなかったんです。

それで「なんでだろう?」って考えてみたんですよ。仕事の相性の問題?夫婦関係の問題?色々考えたときに、それよりも自分の向き合い方や取り組み方、生き方が問題なんじゃないかって気が付いて。

例えば私が働いている会社は、体育会系で男性社会。その中で活躍したり、注目を集める人っていうのは、カリスマ性があって目立つ感じの人なんです。だけど私はそういうタイプにはなれない。それなのに「会社はああいう人を求めてるんだな」って解釈して、そこを努力して目指さなきゃって一人でもがいていたんです。心と体がすり減るのも当然ですよね。


他人との比較や、社会の期待に応える努力を「やめる」という選択

ー間違った目標設定をしてたから辛かったんですね。
そうですね。でも当時は間違った目標設定をしていることに気づけていなかったんです。だけど「私は、自分のことを理解できていないな」っていう感覚はずっとあって。

あるときから思いっきり内省して、自分が何者なのかを知りたいなって思うようになったんです。それで色々な方法に取り組んでみました。

例えば、ヨガの瞑想を継続的に続けて自分自身の内側を理解する時間を作ったり。EFTという自分自身の感情と向き合うトレーニングも体験しました。あとは、お花の教室に通って制作の中で自分の右脳を解き放ってみたり。2人目の妊娠中に、長期の自己理解ワークショップにも参加してみました。

そこで過去を思い返したり、自分が嫌だと思うときの気持ちを書き出したり、職業が違う人達と対比することで、モヤっとしていたものが少しずつ取れていく感覚がありました。


その頃、キャリアコンサルタントの人と話をしていたら「はなこちゃんは、ありのままの自分を受け入れて納得したかったんだね」って言われたんです。まさにそれだ!と思いました。

その時に初めて「私って、自己理解ができていないせいで、間違った目標を追いかけてたんだ」って気づいたんです。

私は、妻になったからといって家政婦になりたいわけではないし、会社のスター選手になりたいわけでもない。「こうあるべき」みたいな一般的な像とか、他人の評価を基に目標を設定するのではなく、自分らしくありたいって思ったんです。そう気づくことで、自己否定の度合いも減ってきてきました。



ー今は自分らしく過ごせていますか?
うーん、間違った方向にむかって頑張って背伸びをして、足がつりそうな症状は軽減している気がします。だけど、悩みから解放されたかと言われたらまだまだ。
どんな姿が「自分らしい」のか?どんな場所なら私が活躍できるのか?っていうのは模索中です。

自分が社会で活躍できるフィールドは、自分にとっても相手にとってもWINWINが叶う場所だと思うんです。社会の需要を考えて、自分のいるべき場所や役割を見つけ出したいなって思ってます。

私はよく「優しいね、一緒にいると落ち着くよ」って言ってもらえる機会があるんです。だけどその素質だけで天職は見出せない。プロフェッショナルスキルも必要。これからは自分にしかない素質をもっと見つけて、スキルの種も育てたいなって思っているところです。

今、多くの人と意識的に関わりたいから育休中コミュニティのMIRAISに入会したんですよ。自分の素質を理解するために、いろんな視点・フィードバックを沢山もらいたいなって。一人でぐるぐると考えるだけでは堂々巡りしがちなことも、誰かの視点やリアクション、励ましがあると思考の広がりも、変化も大きいと気づかせてもらっています。



大きく環境を変えなくても、できること

ー少しづつ、自分らしさが発揮できる場所が見つかればいいですね
そうですね。私の場合、これまでも劇的に人生が変わるってことはなかったから少しずつですね。

相変わらず家事分担のバランスは夫と協議中だし、お互いの気持ちの理解度も発展途上。夫のリアクションだってまだまだ欲しい…と、小さなリクエストはつかない(笑)。でも、子供が産まれて家族の大切さはより強く感じているし、夫の違う面での優しさや温かさを知り、感謝する場面も多くあります。

今は「自分が心地よくいるために、自分が出来ることはまだあるだろう」って、前向きな気持ちを持てています。

例えば、この間、家のインテリアを変えたんですよ。家事に育児に追われて「あ~!もうこの日常がいや!」と思ったことがあったんです。そんなとき、「私はホテルステイが好きだから、家をホテルみたいにすれば少しは快適になるんじゃない?」って思いついて。自分好みの北欧インテリアのフォトフレームを買って、グリーンも取り入れました。


今までの私だったらモヤモヤするだけでおしまい。だけど、今は、自分と対話して、自分が心地よくなれるちょっとした方法を取り入れたりできています。

些細な事ですけど、悩むたびに、”なすすべなし!どうにもならない!気分はどん底”という負のスパイラルに入っていた私からすると、大きな進歩です。


悩みつきないけど、内省してみたり自分の小さな変化を実感したことで、「きっとうまくいく。ちょっとでも出来ることはある」って思える場面が昔よりも増えていますね。


**編集後記**
結婚して妻になり、自分じゃなくなったような感覚をもつ人は多いのではないでしょうか?
はなこちゃんの自分らしさを模索する話を聞いて、転職や引越しなど生活スタイルをガラっと変えなくても自分を取り戻すことが出来ることを学びました。私も居心地の良い部屋をつくることから始めてみます!


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