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それは、「いま」じゃない…と、いうよりも。
RayArc(レイアーク)、ならびにRayArc Astrolabe(アストロラーベ)の皆さま、おつかれさまです。新規事業ユニットです!
ボードゲーム🃏制作プロジェクトからお伝えします。
株式会社RayArcのオープン社内報として、取り組み・思いを社内外に発信!
次回作と「やらないことを決める」問題
次回作(参加未確定だが、ゲムマ2023秋向け)の開発、全部表には出せていませんが、進んでいます。
取り組んだことのある方には、言うまでもないと思いますが、とにかく地道な作業がものすごく多いです。今回ならではの試行錯誤も当然あります。
前回よりやることの解像度が多少は上がっている今、逆算して考えると、意外ともういろいろなことがギリギリ、というのもわかっています。
わかっていますが、この「やってみた」の度合いによる解像度の差がね…。若干の(あるべき)ゴタゴタ、混乱のもとになっています。現在進行形で。
これが埋まらないと、プロジェクト管理で言うところのスコープ管理、あるいはMVP開発(Minimum Viable Product)的な考えの適用、ようするに「やらないことを決める」「落とす」「捨てる」周りがゴタゴタしてしまう。
「やらないことを決める」
たとえば、RayArcの人が比較的イメージしやすい(かもしれない)例を一つ挙げるなら。ウォーターフォール開発で…仮に今は、開発・製造…というかむしろその先のテスト工程くらいにいるとしましょう。
そこで、要件定義(というより要求定義)段階でないと取り入れようがない次元の話が挙がってきたら、(もちろんそれが使命の根幹をゆるがすものならまた別ですが)、それを、ゼンブ取り入れてたら絶対に終わらないわけです。
『ゼンブ取り入れようとして、終わらない』になってしまったら、かえってお客さまを不幸にしてしまう。だからこそ、ココロを鬼にして、建設的に伝えて「やらないことを決める」(たとえば次のサイクルで、とか)のです。
ウォーターフォール開発がそもそも新規事業を例える例として最適なの? という意見もあるかもですが、どれほど細かく区切ろうと、一定の時間でアウトプットを出す枠組みにおいて、時間と逆算で達成を目指すなら、ものすごく奥にある原始的なエッセンスには同じところはあります。むしろ新規事業の方が、あるひとかたまりのスピードが要求されるだけに、制約のなかでの不可逆部分はシビアになる場面もあるかなと。
それは、「いま」じゃない
そして、ゲームマーケット2023秋を目指した新作の開発としては。ぶっちゃけ現時点ではもう、逆算で考えるとギリギリです。でも、このギリギリ感が今のところは、全メンバーで完全に共有できてない。
中長期的に、そうですね、それこそ間に合う最短のサイクル(普通に考えたらゲムマ2024春…!?)では取り入れたい、意見そのものとしては、一定、大事な視点が挙がってます。でもね…。
それ、内容そのものは大事だけど、今回のターンだともはや、できるタイミングじゃないよ(遅きに逸しているよ)
ということになるわけです。
でも肌感覚で分かり合っていない。そこで、意見の有意義さと「現実」とを分離して、結論は「やれない」のジャッジも伝え合わないといけません。
これがなんというか、生みの苦しみで、シビレマスネ。
たとえば前回の全行程文字にして、今回でMUSTの目標も逐一並べれば、スピード感に関して多少は伝わりやすくなるでしょう。が、限界はあります。究極的には「自分の手を動かしたことない人にはわからない」も残ります。
あと、それを並べている時間すら、まだ/もう、ないというのもあります。
これ、スコープ管理の問題だな…! チームにそれが共有しきれてるか…が問題になっているあたりは、とくにスコープ管理の問題かもしれないです。
そもそも、私たちは知らない
よいものを目指すことは当然大事ですが、なにが「よい」かを決めるのはそもそもつくり手だけではないという問題もあります。だから、カタチにしてお届けするまでをとにかく早くすることが、やはり最重要だと。
たとえば、ボドゲにおいてテストプレイ大事です。とてつもなく大事です。
他方で。新規事業においては、スピード…そしてなにより絵に描いた餅ではなく「完成させる」は最重要課題です。だから「完成させる」を脅かさない前提で、その中でできる最善努力のギリギリを攻め、進めているわけで。
それこそ、テストプレイで「遊べない、まったくお話にならない」とまでなれば、そもそも「完成させる」を達成していない。そこまでの問題が指摘されれば、スケジュール自体を考え直す必要もあります。本末転倒ですから。
しかし、それ以外のものは…。「もっと〇〇できるんじゃないか」の病になって、ずっとテストプレイしているわけにもゆきません。それでは「完成させる」に対して無責任ということにもなります。
テストプレイはもちろん大事。でもそれは、あそぶ人に確実に届けるためでなくてはならない。自分たちがただ安心するためになってしまうなら、それも本末転倒だし、そもそも仕上げられない人の典型に陥ってしまいます。
そもそも最初から答えを私たちは知らない。どんなに準備したって、完成させるまでは本当のことはわかるわけがない。仮説でしかない。幻想のカンペキを求めても、カタチにしなければ0点。カタチにすれば最低でも1点以上。
と、いうよりも。
イロイロ出てきているご意見の中から、もう一つ課題が浮き彫りになってきています。今回のターゲットの問題です。いやちがう、ターゲットのとらえ方の問題です。これも解像度の問題です。
ここについては…。もちろん新規『事業』ですから、
買っていただくには?
市場とは?
といったことを考えないわけにはいかないですが…。そもそも、それ以前の問題。自分たちが今回HAPPYにしたいのはだれかです。
ここに、メンバー間の差異がある。そのうちの何割かは、それぞれのバックボーンにより、同じコトバのとらえ方が違うということでもある。
結果、今回(少なくとも、私の認識では)ターゲットではないだれかとってのよしあし…の指摘になると…そもそも、そうじゃないからねぇ…となったり。もちろん、普遍的な部分だけを切り出せば、参考にはできるけれども…。
それを考慮したら、本来のターゲットにとってはかえって好ましくない方向性の指摘であれば、それは目的との「競合」となります。かんたんには取り入れられない。そう、これまた本末転倒だから。
「やらないことを決める」の結果、それは今回やらないことなんです。
またしびれるように伝え合わないといけません。つまり、
それは、また別の場面で考えよう、今回のターゲットじゃないですから
ということになります。
今になってそんな話が出るのか?
ターゲットの話を、もっと事前にゴリゴリして進められなかったのか?
…その理由もわかってきています。ぜひ次回に生かしましょう。
が、時は待たない。無常に猛烈に過ぎるのです。
それ、内容そのものは大事だけど、今回のターンだともはや、できるタイミングじゃないよ(遅きに逸しているよ)
ということになるわけです。(大事なことなので、2回目)
それでも、前には進みます
見えてきた課題をチームでさらに強く共有してゆく必要があります。それはそもそも困難な道のりです。ただ、今回ここまで具体的に見えたことは、むしろポジティブな手ごたえです。
記事を読んで、ひょっとしたら、
今の時点でこんなにゴチャゴチャしているの?
え? その新作って大丈夫なの?
と感じる方もいるかもしれません。
今回触れていませんが、じつはポジティブな意見や発見も同時に出ていて、総合的に歩みを止める必要はないと考えています。だれに手に取ってほしいゲームかという点で「あのねじつは」よりピンポイントになりそうですが。
個人的には、ものづくりはゴチャゴチャすべき場面ではゴチャゴチャするのがむしろ健全とも思ってます。
まとめ
今回は、できないものもある…という話に強くフォーカスをあてましたが、「完成させる」を阻まない範囲で、まだまだ足したり引いたりできること、食い下がれること、たくさんありますしね!
やれることは最善努力で邁進します。やれることしかやれないのだから。
(新規事業ユニット・ワクワク魔人S)
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