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腰痛

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#解剖学

臨床に活かすための腹筋群の解剖学

リハ塾の松井です!

腹筋群って腹直筋、内腹斜筋、外腹斜筋、腹横筋などたくさんありますが、実際、どれをどう鍛えていけばいいのか、どれが重要なのかわかりますか?

解剖学的な特徴を見てみると分かることも多く、普段の生活や臨床での疑問が解決することがあります。

今回は、正しいかどうかは別として、あくまでも僕の考えとして、解剖学的な視点から見た腹筋群について解説します。

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円背だから痛いのは違う

リハ塾の松井です!

今日はこんなご質問をいただきましたので、これに関して回答します。

個人的には、円背だから痛い、円背ではないから痛くないというよりは、何故痛みが起こっているのか?に焦点を当てるべきと考えます。

円背が前提にあると、円背を改善すれば痛みも改善すると考えてしまう恐れがあります。

質問にあるように、円背だから痛い、痛くないというわけではないので、円背も1つの要素として頭に置きつ

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胸腰筋膜の機能解剖から運動療法を考える

胸腰筋膜の機能解剖から運動療法を考える

リハ塾の松井です!

以前、腹筋群の中でも内腹斜筋が大事だよという記事を書きました。
そんな内腹斜筋と同じくインナーマッスルである腹横筋と関連する組織に胸腰筋膜があります。

胸腰筋膜は侵害受容器が豊富で、痛みとの関連も深いですが、腹筋群をはじめとする体幹筋群と協同した機能的な役割も興味深いものがあります。

今日は胸腰筋膜の解剖学から機能的な役割を考え、より深掘りして解説します!

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内腹斜筋がコアの安定に重要な理由

内腹斜筋がコアの安定に重要な理由

リハ塾の松井です!

体幹のコアマッスルとして、多裂筋、腹横筋、骨盤底筋、横隔膜が着目されがちですが、内腹斜筋も体幹の安定には重要な筋肉です。

前回までの腹横筋や胸腰筋膜の記事の内容に+αして内腹斜筋の知識もあると、より多角的に症状を評価、介入することができるはずです。

今日は内腹斜筋の解剖学的特徴から臨床への活かし方を解説します!

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腹横筋から体幹の不安定を考察しよう

腹横筋から体幹の不安定を考察しよう

リハ塾の松井です!

腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症など腰部疾患では体幹の安定性が重要です。
腰部に許容できる以上の負荷、偏った負荷がかかった結果が腰部疾患に繋がります。

そういった症例を担当する際、安定性が必要なのは分かっているけど実際どうしたらいいのか悩むことありませんか?

体幹の安定性を理解するには、腹筋群と背筋群を解剖学的な位置関係から理解すると分かりやすいです。

腹横筋はコル

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腰痛改善に重要な多裂筋は走行をイメージすることが重要

腰痛改善に重要な多裂筋は走行をイメージすることが重要

リハ塾の松井です!

腰痛を改善するには多裂筋が重要です!

多裂筋は脊髄神経後枝内側枝の支配を受ける内側群に分類され、外側群が横突起より外側で表層大部分を占めるのに対し、内側群は棘突起と横突起間を走行し、深層にある小さな筋群を指します。

その解剖学的な特徴から、脊柱の運動を起こすというよりは椎体間の安定性、運動方向を誘導する役割があります。

そのため、筋紡錘が豊富に存在しており、多裂筋が機能

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胸腰筋膜が原因で腰痛が起こる理由

胸腰筋膜が原因で腰痛が起こる理由

リハ塾の松井です!

腰痛は訴える方が多いですが、中々良くならなくて悩むケースもありませんか?

大きく2つに分けると、屈曲時に起こる腰痛、伸展時に起こる腰痛の2パターンあります。

リハビリの現場では、高齢者が多いことから屈曲時に起こる腰痛が多いような印象を個人的には持っています。

このような腰痛に対して、痛い部位をマッサージするだけではあまり変わらないことも多いです。
その場合、原因として考

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腰痛の視点に仙腸関節を取り入れよう

腰痛の視点に仙腸関節を取り入れよう

リハ塾の松井です!

仙腸関節って動くと思いますか?

腰痛の原因の一つに仙腸関節障害があります。

仙腸関節が動くか動かないかなどよく議題にあがりますが、実際動かしてもそんなに可動性があるわけでもないので、正直よく分からないですよね。

ですが、仙骨と寛骨とで関節を形成している以上は多少なりとも動くと個人的には思っています。

そして、実際に仙腸関節の動きを誘導することで痛みを訴える方がおられる

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胸腰筋膜の解剖学的特徴から考える機能的役割

胸腰筋膜の解剖学的特徴から考える機能的役割

リハ塾の松井です!

以前、腹筋群の中でも内腹斜筋が大事だよという記事を書きました。

そんな内腹斜筋と同じくインナーマッスルである腹横筋と関連する組織に胸腰筋膜があります。

胸腰筋膜は侵害受容器が豊富で、痛みとの関連も深いですが、腹筋群をはじめとする体幹筋群と協同した機能的な役割も興味深いものがあります。

今日は胸腰筋膜の解剖学から機能的な役割を考え、より深ぼって解説します!

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多裂筋との関係から腰椎椎間板ヘルニアを考察する

多裂筋との関係から腰椎椎間板ヘルニアを考察する

リハ塾の松井です!

病院やクリニックで勤務していると、腰椎椎間板ヘルニアの症例を担当することは少なくないと思います。

ヘルニアの発症は屈曲動作がポイントになってきますが、じゃあそれを制動するのは何か?

1つはインナーマッスルである多裂筋です。

今日はそんな多裂筋と腰椎椎間板ヘルニアとの関係を考察し、効果的な運動療法を紹介しています!

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大腰筋の特徴を知る

大腰筋の特徴を知る

リハ塾の松井です!

今日はインナーマッスルとして有名な大腰筋について解説します。

大腰筋は整形疾患、脳血管疾患、呼吸器疾患であっても評価、アプローチした方が良い筋肉だと思っています。
その前にまずは大腰筋について知らなければいけません。

今日はその辺りについて学んでいきましょう!

大腰筋によって股関節が安定する条件とは?

大腰筋によって股関節が安定する条件とは?

リハ塾の松井です!

地盤がしっかりしていないと家を建てられないのと一緒なように関節も安定していることで、つまり、土台がしっかりすることでその上の部分の安定性にも関わってきます。

家がグラグラと不安定な状況で家を何とかしようと考えるのか、地盤から見直すのか。
当然、地盤を見直さないと不安定な状況は変わりませんよね。

しかし、不安定性が必ずしも悪いわけでもなく、関節自体が自由に動くためには安定性

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腰痛は胸椎が作り出す

腰痛は胸椎が作り出す

リハ塾の松井です!

腰痛の方って臨床でもかなり多いですよね。
腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症など、診断がされているものの他にも腰痛を訴える方がよくおられます。

ヘルニアのようなちゃんとした診断がない腰痛に関しては、椎間関節性の腰痛である場合を多く経験します。

今回は椎間関節性の腰痛に関して解説します。