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今僕を動かす力を信じ、前向いて

昨日、前職の元同僚と3人でランチを囲んだ。

前職では社長室に身を置き、広報を担当した。
僕のサラリーマンとしての最後だ。

昨日会った元同僚も同じ部署のメンバーで、ライティングを担当していた女性とデザインを担当していた女性。
2人とも僕よりうんと若いが、会社では先輩だった。
しかしいろいろあって、1人は僕が入社した同じ年に退職、もう1人は僕が退職した同じ年に退職した。

その退職トリオが三宮のイタリアン店に集まった。

神戸イタリアンとワイン〈CREDO(クレイド)〉

ビルの階上にある店にはあまり足を運ばないから、今回の案内をもらったときはふだん行かない店だと喜んだが、昨日行ってみると、かれこれ20年ほど前に来たことのある店だった。

神戸・兵庫素材のうまいものを集めた〈神戸イタリアンとワインの店・CREDO(クレイド)〉だ。
肉、野菜から卵にいたるまで地元の食材を追求する地産地消イタリアン。
神戸は神戸ビーフが有名だけど、神戸ポークもあるし、なにより関西では野菜・果物の産地としても名が知れているのだ。

〈神戸美菜マップ〉(©CREDO)

この店を手配してくれた元ライティング担当は「エシカル」を実践する人だから、この店でランチというのはもうそれだけで1本筋が通っている。

神戸・兵庫づくしの前菜
プレートに映る怪しげな赤い光は赤ワインのいたずら

同じ会社の同じ部署で過ごした3人の話題は、当時の思い出などはそこそこに、退職してからのその後について。

自身の専門スキルを使える職場ではないが、やりたいことを優先して入った会社でそれに携われているから満足しているという話。
興味関心を最大限追求するうちいろんな人との縁に恵まれて、フリーランスとして忙しい日々を送っているという話。
いろいろやっているという話。(これ、僕)

神戸ポークプレミアムと淡路玉葱のアマトリチャーナ

安心のために組織に所属しておきたいという考え方も、自分を大切にするために組織から出ておきたいという考え方も、どちらももちろんありだ。

中でも、会社の椅子についての考え方の違いがおもしろい。
業務が暇なとき、やることないなと椅子に座る時間はサラリーマンなら誰しも経験があるだろう。
それを「座っているだけで給料がもらえるなんてありがたい」と考えるか、「限られた人生、こんなことに時間を費やすのは無駄」と考えるか。

どちらも僕にはよく分かる。
前者の「座っているだけで…」は、僕が会社員の唯一のメリットと考えている部分だし、後者の「限られた人生…」は、まさに今の僕の考え方だ。
そして僕は前者を捨て、後者に衝き動かされている。

繁閑の差のある業務を会社員として送るなら、忙しい時期には空前の残業に見舞われ、暇な時期にはただ空疎に座るしかない。
フリーランスであればそれを自分の裁量で平準化でき、それで得た心の平穏を明日へのエネルギーの源にできる。
フリーランスとして忙しくしているその人の言葉に僕は強く頷く。

過去の自分も今の自分もどちらも肯定しよう。
そして今僕を動かす力を信じ、前向いて歩いていこう。
そう思うことができた日曜のランチ。

(2023/11/20記)

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