細川博宜 / VIFD

愛知県春日井市でヴァイオリンを研究開発。プレーンガット弦、演奏性能、上達、に特化したヴ…

細川博宜 / VIFD

愛知県春日井市でヴァイオリンを研究開発。プレーンガット弦、演奏性能、上達、に特化したヴァイオリン環境を提案しています。

マガジン

  • 「風時代Vn2024」の開発

    「風時代Vn2022」を改良する形で、「風時代Vn2024」製作紹介をすることで 技術的なことを少しずつ紹介していきたいと思います。

  • 「ひも固定顎当て」の詳しい情報です

    風時代を代表するVnパーツ「ひも固定顎当て」の概要、価格、 その他仕組み、効果などの詳細情報をご紹介しています。

  • 「お試し会」日程と内容について

    風時代ヴァイオリン、及び顎当てなどの関連パーツを 一般の方にも味見して頂けるように、 月に1,2回「お試し会」を開催しています。 技術的な質問なども受け付けています。

  • 私が大切にしていること、閃きなど

  • ヴァイオリンの歴史分析

    ヴァイオリンは武器の弓から始まり、1枚の板を経て、中世フィドル、ヴィオラ・ダ・ガンバと発展して、現在のデザインにたどりつたと考えている。 その発展過程を、私から見た「問題と対策」という視点で組み立てていく。

記事一覧

固定された記事

「風時代Vn」作りを一緒に取組みませんか? 私がサポートします

 「人間の性能を最大限に活かす」をテーマに、 2022年11月に一本のヴァイオリンを完成。 その後、駒、テールピース、ナットといった 「ヴァイオリン環境」の改良を経て、…

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風Vn2024:聴き手とのインターフェース

 前回記事のVnを人に見立てた会話形式が、 表現しやすかったので採用することにしました。 一応簡単に登場者紹介、  (1) 細2012:ストラディバリモデルとして製作、…

細川博宜 / VIFD
20時間前

風Vn2024:表板-裏板間インターフェース(f字孔の切り欠き)

 最近、技術的な話ばかりで申し訳ないな、と思いながら、 どうやったら、技術的な話を面白くかけるのか、 色々と試したいところです。 まず、最初の図は、「細川Vn201…

風Vn2024:表板-裏板間インターフェース(横板の高さ)

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風Vn2024:表板-裏板間インターフェース(概要)

 ここから、難所に入ります。 理解するのも難しいけど、説明も厄介なのです。 前回記事で、表板-裏板間のインターフェースの1つとして 「魂柱」を紹介しながら、表板の…

風Vn2024:ヴァイオリンの性能を決めるインターフェース

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風Vn2024:ヴァイオリンは裏板をねじる?

 ヴァイオリンは、表板土台というふくらんだ形(アーチ)を、 駒で上から押す①ことで表板は押し広げて、柔らかさを得ています。 そして、表板の柔らかく使うだけではなく…

レオポルト・モーツァルトが物質化したヴァイオリン

 ネット検索で、偶然見つけてしまった。 思い出せば半年前、チョコ&ホイップドーナツから始まり、 チョコ不作だからかすぐに廃番に、 その後、あん&ホイップドーナツ…

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風Vn2024:表板のバスバーの仕事って何?

 今回から、露骨に常識から外れていきます。 何が本当なのか、ご自身で判断してください。 もし、風時代ヴァイオリンの考え方を取り入れれば、 これまでの標準ヴァイオ…

健康意識が裏目に出る油の比率

 ヴァイオリン製作の息苦しい記事が続いているので、 少し一般的な内容を紹介しようと思います。 でも、50歳以上の人で心当たりのある人は ドキッとするかも。 まず…

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風Vn2024:目次のページ

「風時代Vn」に関心を持っていただきありがとうございます。  この記事は、各記事へのアクセスを 簡単にするための目次のページです。 連絡先と、キックオフ記事  もし…

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風Vn2024:表板土台の理想的なふくらみ方とは

 今回は、下リンク記事の続きのお話で、 表板の理想的なふくらみ、について書いていきます。  まず、下図を見て欲しいのですが、 ヴァイオリンの表板が、弦の張力を支え…

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風Vn2024:ヴァイオリンの表板の使い方の大きな誤解

 今回の記事は、「Vnの表板って、何でふくらんでいるの?」の続きです。  今回の内容は、ぜひ知ってほしいことなので 記事を仕切り直した上に、名前にもインパクトを持た…

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風Vn2024:ヴァイオリンの表板って、何でふくらんでいるの?

「ヴァイオリンの表板って、何でふくらんだ形なんだろう?」 この疑問に向き合うことで、  ・ヴァイオリンの歴史がどんな進化をとげたのか、  ・音色の柔らかいヴァイ…

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「お試し会」日程に、2024年5/8(水)、5/23(木)の午前を追加しました。
下記事に、会場、時間などの詳細があります。

https://note.com/violinifdesign/n/n755adcf85435

追加した日は、8日が新月、23日が満月。
いつでもいいより、この日がいいと信じて良い日にしたい。

「風時代Vn」作りを一緒に取組みませんか? 私がサポートします

 「人間の性能を最大限に活かす」をテーマに、
2022年11月に一本のヴァイオリンを完成。

その後、駒、テールピース、ナットといった
「ヴァイオリン環境」の改良を経て、

2024年3月、演奏者も、聴き手の方も
「新しい」を体感できるヴァイオリンができました。

これまでとは違う世界観を感じてほしく、
2021年末のグレートコンジャンクションにちなんで
「風時代Vn」と名付けています。


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風Vn2024:聴き手とのインターフェース

風Vn2024:聴き手とのインターフェース

 前回記事のVnを人に見立てた会話形式が、
表現しやすかったので採用することにしました。

一応簡単に登場者紹介、 

(1) 細2012:ストラディバリモデルとして製作、一般的なVnに近いです。

(2) 風2022:「風時代Vn」の初号機。既に欠点はいくつか、、、。
     
(3) 風New:風Vn2022の欠点を対策しつつ、今年生まれるはずの新作です。

(4) 私(設計):水瓶

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風Vn2024:表板-裏板間インターフェース(f字孔の切り欠き)

風Vn2024:表板-裏板間インターフェース(f字孔の切り欠き)

 最近、技術的な話ばかりで申し訳ないな、と思いながら、
どうやったら、技術的な話を面白くかけるのか、
色々と試したいところです。


まず、最初の図は、「細川Vn2012」のf字孔をサンプルに、
f字孔の外側の切り欠きについてです。

この切り欠き、デザイン的な要素はよく語られていますが、、、。

風Vn2022:  「ちっさ」
細川Vn2012: 「ちっさくねーよ」
(葬送のフリーレンの会

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風Vn2024:表板-裏板間インターフェース(横板の高さ)

風Vn2024:表板-裏板間インターフェース(横板の高さ)

 今回の記事では、表板コーナーが押し出される力①を
スムーズにUpper方向②に伝えるための工夫を紹介します。

上図、①→②の力でやりたいことは、下図は極端に表現していますが
横板をほんの少しづつ、外に傾かせたいのです。
これにより、裏板「ねじれの入口」に表板ふちの力を
加えることができるようになります。


イメージを伝えるために、できるだけ簡単に説明します。


下図Aのように、コーナー

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風Vn2024:表板-裏板間インターフェース(コーナーブロック)

風Vn2024:表板-裏板間インターフェース(コーナーブロック)

 ヴァイオリンは、表板土台を押し広げて、
コーナーを外に押し出すことで、柔らかい音色を作る。

これに挑戦したい、と思う人のために、
先に心配事を減らして、、、もしかして過干渉やろか、

とにかく、今回はコーナーブロックについてお話します。


何を心配しているかというと、
ブロックの形次第で、コーナー切っ先を外側に押し曲げすぎて
壊してしまう可能性があるのです。



下図は、私が201

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風Vn2024:表板-裏板間インターフェース(概要)

風Vn2024:表板-裏板間インターフェース(概要)

 ここから、難所に入ります。
理解するのも難しいけど、説明も厄介なのです。

前回記事で、表板-裏板間のインターフェースの1つとして
「魂柱」を紹介しながら、表板の概要をお伝えしました。



今回は、裏板について、ざっくりと説明しています。

まずは、下図赤点線エリアから始めます。

これまで、表板土台を押し広げて、
コーナーを押し出すことは説明してきました。
バスバーが表板土台を駒側に

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風Vn2024:ヴァイオリンの性能を決めるインターフェース

風Vn2024:ヴァイオリンの性能を決めるインターフェース

 私の屋号「Violin Interface Design」にも使っている
インターフェースという言葉、
パソコン好きの人以外は、馴染は薄いと思うけど、
今後、使いたい単語なので、登場させます。


インターフェースとは、AとBの「つなぎ方」で、
AとBの間で取り決めたルールをプロトコルと、、、。

これじゃあ、あかん、伝わらん。
頑張って、もっと簡単な説明に、

では、もう一度。


ヴァ

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風Vn2024:ヴァイオリンは裏板をねじる?

風Vn2024:ヴァイオリンは裏板をねじる?

 ヴァイオリンは、表板土台というふくらんだ形(アーチ)を、
駒で上から押す①ことで表板は押し広げて、柔らかさを得ています。

そして、表板の柔らかく使うだけではなく、
下図のように、コーナーAを押し広げる力を裏板に伝え②、
魂柱が押し下げる力①と合わせて
裏板中腹を押し曲げることを狙っています。

これは、ヴァイオリンは箱型の楽器であるにもかかわらず、
楽器ボディを柔らかく使おう、という
中世

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レオポルト・モーツァルトが物質化したヴァイオリン

レオポルト・モーツァルトが物質化したヴァイオリン

 ネット検索で、偶然見つけてしまった。

思い出せば半年前、チョコ&ホイップドーナツから始まり、
チョコ不作だからかすぐに廃番に、
その後、あん&ホイップドーナツが出たけど、
買えたのは数回だけで、目の前にあっても、
なかなか手が出ない。
体が拒否しているのか、物質化できない。

ドーナツは危険なのか。
この、もどかしさが苦しい。

ただ、例外として「新製品」「new」とあれば
体のお許しが

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風Vn2024:表板のバスバーの仕事って何?

風Vn2024:表板のバスバーの仕事って何?

 今回から、露骨に常識から外れていきます。
何が本当なのか、ご自身で判断してください。

もし、風時代ヴァイオリンの考え方を取り入れれば、
これまでの標準ヴァイオリンとは一線を画します。
みんなで仲良くは、風の時代の考え方では無いのです。




さて、バスバーの話は、
ここまでの表板作りの流れの先にあるので、
思い出すためにも、少し振り返ってみます。


中世フィドルのころは、表板は平

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健康意識が裏目に出る油の比率

 ヴァイオリン製作の息苦しい記事が続いているので、
少し一般的な内容を紹介しようと思います。

でも、50歳以上の人で心当たりのある人は
ドキッとするかも。


まずは、下の写真で、最近お気に入りの鳥肝の煮付け。
冷蔵庫で保管していると油が浮いて固まって、
肝だけに、少しキモい。うーん、いまいち。


この油が、血管の中をたくさん流れていたら、
細い血管は詰まってもおかしくないですよね。

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風Vn2024:目次のページ

風Vn2024:目次のページ

「風時代Vn」に関心を持っていただきありがとうございます。

 この記事は、各記事へのアクセスを
簡単にするための目次のページです。

連絡先と、キックオフ記事
 もし、記事をお読みいただいて、ご相談などありましたら、
以下の「お試し会」記事内のメールアドレスに、ご連絡ください。
「お試し会」に来ていただいても、もちろん大丈夫です。

 キックオフの記事では、デザインの変化と
サイズを小さくした

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風Vn2024:表板土台の理想的なふくらみ方とは

風Vn2024:表板土台の理想的なふくらみ方とは

 今回は、下リンク記事の続きのお話で、
表板の理想的なふくらみ、について書いていきます。

 まず、下図を見て欲しいのですが、
ヴァイオリンの表板が、弦の張力を支える場所は、

基本的には、①魂柱(裏板)と②表板土台
この2つだけです。

「ほんまでっか?」 と思うかもしれませんが、
①も裏板に乗っかっているだけなので、
実質は②の表板土台だけです。

いや、そう作るのです。

 こう作ること

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風Vn2024:ヴァイオリンの表板の使い方の大きな誤解

風Vn2024:ヴァイオリンの表板の使い方の大きな誤解

 今回の記事は、「Vnの表板って、何でふくらんでいるの?」の続きです。

 今回の内容は、ぜひ知ってほしいことなので
記事を仕切り直した上に、名前にもインパクトを持たせています。


今回は、クラッシックギターと比較しながら説明していきます。

楽器ボディの平面な表板に、弦を固定して張る場合、
柔らかい音色を得る手段として、
駒は一番広いエリアに配置したいと考えます。

下図のクラッシックギ

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風Vn2024:ヴァイオリンの表板って、何でふくらんでいるの?

風Vn2024:ヴァイオリンの表板って、何でふくらんでいるの?

「ヴァイオリンの表板って、何でふくらんだ形なんだろう?」

この疑問に向き合うことで、

 ・ヴァイオリンの歴史がどんな進化をとげたのか、
 ・音色の柔らかいヴァイオリンを見分けるポイント

これらへの理解を深めることができます。



他の弦楽器、ギターやリュートと大きく異なるのが、
この表板のふくらみなのです。

歴史の中では、中世フィドルまでは表板は平面で、
なぜかヴィオラ・ダ・ガ

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「お試し会」日程に、2024年5/8(水)、5/23(木)の午前を追加しました。
下記事に、会場、時間などの詳細があります。

https://note.com/violinifdesign/n/n755adcf85435

追加した日は、8日が新月、23日が満月。
いつでもいいより、この日がいいと信じて良い日にしたい。