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犬と猫の認知症について③

獣医師ゴリです。

前回は認知症の可能性がある具体的な症状についてお話ししました。↓


今回は、認知症の発生年齢についてお話ししたいと思います。


セミナーの中では以下のようなデータが示されていました。↓

<発症年齢>

・11~12歳の犬の約28%
・15~16歳の犬の68%
が1つ以上の認知低下の徴候を示す。

・11~14歳の猫の約30%
・15歳以上の猫の約50%


少し話が脱線しますが、
私が獣医師になりたての頃、

認知症は柴犬などの日本犬が多い

と言われていました。

その理由としては、日本の犬は島国のため魚を多く食べていたので、現代の犬は食生活が魚から肉へと欧米化が進んだせいで魚に含まれるDHCなどの成分が足りなくなり、日本犬は他の犬よりも認知症が発症しやすい。

と言われていて、このセミナーを聞くつい最近まで私はそのように認識をしていました。


ただ今回のセミナーでは

日本犬は長生きする犬が多く、その分高齢犬も多く、そのために認知症も多いのであって、

日本犬が特に認知症になりやすいというものではない。

犬種に関してはどの犬種でもみられる。

とのことでした。

個人的には私の中ではこの認知症に関する認識の修正がこのセミナーの中ではかなり衝撃的でした!

このセミナーで勉強して以降は、ご家族への説明はこのセミナーの内容で説明するようにしています。

どんな仕事でもそうでしょうが、日々勉強し最新の知識を取り入れることは大切ですね!


今回のnoteは以上です。

次回は認知症の具体的な症状についてお話ししたいと思います。

つづく


<参考文献>
・ヒルズセミナー「先生、眠らせてください」にどう対処しますか?
 認知機能不全症候群のアップデート
・一般診療にとりいれたい犬と猫の行動学

<お知らせ>

この度私が初めて有料記事を書かせていただきました。↓

愛犬愛猫の認知症も含めたさまざまな病気のサインにいち早く気づくにはどうすればよいのか!?

そのような内容も書かせていただきています。

興味を持たれた方はぜひ読んでみてください。

そしてコメントで読んだ感想などをいただけるとありがたいです。

よろしくお願いいたします。


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