絵と漫画と文章。やりたいことだけ。自分の作品をまとめる場所として作りました。

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死神

彼女は死神のような仕事をしていると語った。 大変なのでおすすめしないよと笑った。 しんだいぬはご主人様になでてほしいの。 しんだごしゅじんさまは自分の犬を探してい…

箱
3週間前
4

アイ喰らう獏。 地を抉る鰐。 業火潜む海中の丑。 時留める妖生。 飲むか呑まれる大太法師。 打ち付ける打楽器。 はじまる。 ぱちぱちと飛び散る火の粉の子。 おわ…

箱
3週間前
4

からであるからうまれる。
からがあるからうまれる。

箱
3週間前
3

000000000

光の数だけ 目をもらい せかいが百になる 影に涙を 落として せかいが千になる 細胞が分裂して スパークする 世界が10000となる 月の知る言葉 太古の未来からきた 光年…

箱
1か月前
3

深夜。短い眠りから堕ちる蜘蛛の糸。胸に棲まうは百の鬼。

箱
1か月前
4

今日の朗読は宮沢賢治「猫の事務所」。

にゃあにゃあと騒がしい。
全ての猫が自分のうちにいるようだ。

2行だけの「僕」という存在が栞を挟むように、居てくれる。

どうだい君は。にゃあ。

箱
1か月前
2

呼吸

朝。 緩やかに涼しくなるこの時節に 三三七拍子と 張る声を無視して 躰をジワリと起こす。 最愛は更新され 最悪は胸にとどまり 苦い水になる。 寝ることも覚めることも お…

箱
1か月前
6

まだ8月。すーはー、つか。ぜーはーしている。ので何か書く。息して。息して私。

箱
1か月前
3

ここから繁忙期にてしばしお休み致します。すーはーと何処かで息をしてまいります。すーはー。いつも見てくださる方、ありがとうございます。

箱
1か月前
4

手の鳴る方へ。

箱
1か月前
2

これから始まること。ここから始まること。
手にしてきたこと。手放してきたこと。
空の掌に刻まれたこと。わからなくても知っている。
予感。わくわくしてこう。

箱
1か月前
3

知ることを恐れない。
ことば。おと。におい。
それから、その呼吸と声を。

箱
1か月前
3

わん!

箱
1か月前
2

鴉の戯言:その5

見ないふりをした どうせ何も見えないのだ だから見なかった いや見たくなかったのかも知れない それが彼女の望みだと考えた 都合のいい話だ 目を瞑った やみのなか きみは…

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1か月前
3

左手は添えるだけ。今日もよき働き。感謝。

箱
1か月前
2

鴉の戯言:その4

男でも女でもないものに成りたいと 彼女は言った 完成したからだを見ては こんないきものになりたくなかった と繰り返した

箱
1か月前
3
死神

死神

彼女は死神のような仕事をしていると語った。
大変なのでおすすめしないよと笑った。

しんだいぬはご主人様になでてほしいの。
しんだごしゅじんさまは自分の犬を探している。
犬は見つからない。
いぬはごしゅじんさまの隣にいるのに。
犬は見つからない。
こっちだよ。こっちだよ。
おうちはこっちだよ。
おかえりなさい。
おうちにおかえりなさい。
何度話しても
ごしゅじんさまは自分の犬をさがしている。
いぬ

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道

アイ喰らう獏。

地を抉る鰐。

業火潜む海中の丑。

時留める妖生。

飲むか呑まれる大太法師。

打ち付ける打楽器。

はじまる。

ぱちぱちと飛び散る火の粉の子。

おわる。

昏くとも苦楽ともころりころりとアルクダケ。

風を受ける不在歌舞く自在。

涙涙と踏みしめる大地。

聞し召せ。

有りと在る音色。

とまるなとどまるなと歩くだけ。

月下、

祖の道。

からであるからうまれる。
からがあるからうまれる。

000000000

000000000

光の数だけ
目をもらい
せかいが百になる

影に涙を
落として
せかいが千になる

細胞が分裂して
スパークする
世界が10000となる

月の知る言葉
太古の未来からきた
光年先の化石

いつかかえる
そのうみで
わたしはあなたをだこう

深夜。短い眠りから堕ちる蜘蛛の糸。胸に棲まうは百の鬼。

今日の朗読は宮沢賢治「猫の事務所」。

にゃあにゃあと騒がしい。
全ての猫が自分のうちにいるようだ。

2行だけの「僕」という存在が栞を挟むように、居てくれる。

どうだい君は。にゃあ。

呼吸

呼吸

朝。
緩やかに涼しくなるこの時節に
三三七拍子と
張る声を無視して
躰をジワリと起こす。

最愛は更新され
最悪は胸にとどまり
苦い水になる。
寝ることも覚めることも
おなじ。

変調をきたす前に
整えることを
生活と呼び
変化しないことの変化を
よろこぶ。

吸い込むの。
吐き出すの。
ただ細胞を生かすの。
吸い込んで、
吐き出すの。

朝。
終わらない夢。
小さなこころで
許せる限り
あなたを

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まだ8月。すーはー、つか。ぜーはーしている。ので何か書く。息して。息して私。

ここから繁忙期にてしばしお休み致します。すーはーと何処かで息をしてまいります。すーはー。いつも見てくださる方、ありがとうございます。

これから始まること。ここから始まること。
手にしてきたこと。手放してきたこと。
空の掌に刻まれたこと。わからなくても知っている。
予感。わくわくしてこう。

知ることを恐れない。
ことば。おと。におい。
それから、その呼吸と声を。

鴉の戯言:その5

鴉の戯言:その5

見ないふりをした
どうせ何も見えないのだ
だから見なかった
いや見たくなかったのかも知れない
それが彼女の望みだと考えた
都合のいい話だ
目を瞑った
やみのなか
きみはおんなかもしれなかった
おれはおとこなのかもしれなかった
夜だった
月が出ていた
月は何かを見たかも知れない
何となくそう思った

左手は添えるだけ。今日もよき働き。感謝。

鴉の戯言:その4

鴉の戯言:その4

男でも女でもないものに成りたいと

彼女は言った

完成したからだを見ては

こんないきものになりたくなかった

と繰り返した