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【海外生活】「自分らしく生きる」を叶えるカナダ中高校留学/教育移住の魅力を伝えたい!【カナダ】

第17回目は、バンクーバーで小中高校留学のカウンセリングから現地サポートまで一貫して行うAN WESTHILL EDUCATIONAL CONSULTING(LIVE YOUR LIFE)代表の西岡彩さんにお話をお伺いしました。カナダ政府認定の移民コンサルタントであると同時に、主に未成年とその親御様による留学を専門分野としています。カナダ留学でのライフコーチングや進学アドバイス、コンサルティングまで幅広くお客様の気持ちに深く寄り添ったサービスを提供されており、利用したお客様やスタッフからも絶大な信頼を寄せられています。そんな西岡さんの生き方や想いを少しおすそ分けしてもらった記事がこちらです。

さまざまなバックグラウンドやキャリアを持つ人々が集まる町、カナダ・バンクーバー。そこで活躍する日本人の方々とこれまでのステップや将来への展望を語り合う「カナダ・バンクーバーの今を生きる日本人」。それではどうぞ!

プロフィール
カナダ・フィンランドの大学にて心理学・教育学を学ぶ 。
1万5千人を超える留学生が利用した目的達成型留学をプロデュースし、1,000人以上を超える中高校留学生の海外進学サポートの実績を持つ。現在はカナダ在住、経営者として忙しくも優しいカナダ人夫と3人の可愛い子どもたちに囲まれて幸せな日々を送っている。
2009年よりカナダ専門の留学エージェントを立ち上げ自らも中高校留学やカナダ家族移住に関するカウンセリングに携わり、日々お客様のカナダでの挑戦をサポートするために奮闘している。

-LIVE YOUR LIFE Websiteより一部抜粋-

留学のプロから見たバンクーバーへの子供の単身・母子留学

──一概には言えないという前提での質問で恐縮ですが、母子留学にいらっしゃるご家族の場合、お子様が行きたいと仰ることが多いのか、親御様が提案なさる場合が多いのか、どう思われますか?

単身留学の場合は、中高生の子たちが行きたいっていうケースが多いんですけど、母子留学となるとお子様も5歳6歳もしくは小学生だったりするので、そうなると親御様の意思の方が強いのかなというのはあります。

──親御様のお気持ちがあっていらっしゃった場合、お子様はなぜ自分がここにいるのかなど悩みや葛藤を抱えることもあるのでしょうか。

そのくらい低学年だとなぜここに来ているのかわからないまま生活が始まって、新しい言語や文化に戸惑ったり、日本の友達と会えないことから孤独を感じたり、いじめられることはなくても来た当初にはそういったお悩みを持つお子様はいらっしゃると思います。

こういった場合は親御様へのサポートをより重点的に行っています。皆様からヘルプを求められた時にアドバイスをしたりだとか、「今までの経験上で今はこういう時期だけど数ヶ月経ったらお子様もここまでになるだろうから見守っていきましょうね」という親御様へのコーチングの方をメインに行います。中高生が単身留学をする場合には、完全に生徒に向けてのコーチングになります。

面談の様子(写真提供@西岡さん)

──自分である程度は意思決定ができる中高生のお子様へのアプローチで心がけてらっしゃることはありますか。

本当にいろんな生徒がそれぞれの目的でいらっしゃいます。日本では中高一貫に通っていてそのうち1年だけ留学に来る子も入れば、卒業を目指して3年もしくは5年留学する方もいらっしゃいます。短期留学の場合には、勉強目的ではなく楽しく英語圏で自立した生活をすることが目的の方もいて、それぞれの生徒の目的に合ったサポートをします。一方で、海外で学校を卒業したいのであれば、ある程度本人にも覚悟を決めてもらわないといけないので、やっぱり厳しいことを言う場面も必然的に増えてきます。ですから個々の目標に合わせてアプローチも変わりますね。

──厳しいことを言うのって、愛情がないとできないですよね。

そうですね、あと信頼関係がないとそんなこと言っても全く響かないですよね。何かあった時に叱ったりそれじゃダメだよって言うだけじゃなく、常に本人のことを気にかけてちょっとした連絡をこまめにしたりとか、お誕生日を覚えておいてメッセージを送ったりですとか。あとは月ごとに面談があるので褒めるところはしっかり褒めます。

──こまめに生徒の様子を確認しているんですね。

はい。モチベーショングラフじゃないですけど、生徒も日々変わるので。すごく楽しい時期や気分が落ちる時期もありますから、それを専門のスタッフが見ているので、その時々に合った声かけをするよう心がけています。あとは、その子の性格にもよるんですけど、あまり褒めすぎると調子に乗る男の子とかもいるので、褒めつつ「わかってるよねーー?!」ってちゃんと釘を刺したり(笑)

本当にその子がどういう子なのかをしっかりと知って、毎月の面談ではない時でも気にかけてあげることから信頼関係を作って、何かあった時にこの人だったら聞いてくれるなって生徒が思う関係性を作ることがまず大切ですよね。目の前の生徒を見て柔軟に伝え方を考えています。

写真提供@西岡さん

──御社のホームページで西岡さんが生徒と一緒に撮ったお写真もたくさん拝見したのですが、生徒のもとまで足を伸ばされて、その人達がどのように生活しているのかをご自身の目で見てコミュニケーションしていらっしゃいますよね。

はい。事前カウンセリングも私が全部引き受けているので、本当にゼロの状態から一緒に生徒の進路を考えたり、留学目的やメリットもお話しして実際に現地へいらっしゃるまでのプランニングをしています。

実際にいらっしゃる生徒は年間100人とかになるので、日々の細かい連絡とかカウンセリングはチームのアドバイザーと分担しています。月の面談の状況を見たりしながら部活動でコンテストがある時などは見に行ったりとかもします。あとは6月って卒業シーズンなので卒業式を何個か見に行かせてもらったりとか、そういった交流はしていますね。

──子供達にとっての西岡さんはどんな存在なのでしょうか。

「子供があやさんに憧れていて」というのは親御様からお聞きします。18歳の時からカナダに来て、女性で子供もいてこんなにキラキラ輝いて仕事ができるんだなと思ってくれているみたいです。

──本人から聞くよりも説得力がありますね。

そうかもしれません。お母さんたちからそのように仰っていただいたり、留学は女の子も多いのでやっぱり女の子達が夢を持って生きていける世の中にしていきたいですし、そういう先駆けとして見てくれたらいいなという気持ちは私の中にずっとあります。身近で生徒とコミュニケーションをとるアドバイザーもみんな女の子だったりするんですが、生徒からすると彼女達のことも本当に頼れるお姉さんって感じじゃないでしょうか。

──やっぱり海外ってどこかで不意に心細くなる瞬間があるのではないでしょうか。

そうですね、あると思います。

──そんな時に声をかけられる存在、何かを聞いてくれる存在ってすごく心強いですよね。

私は生徒の絶対的な味方でいたいと思っているので、それは多分彼らにも伝わっているんじゃないかとは思います。

みんなが自分の大切なものを大事にしながら働ける会社でありたい

──大学生の時から留学のお仕事に携わっておられたとお聞きしました。

大学の時は、別の会社でマネージャーをしていました。大学の時に2〜3年くらい働いていて、そのあとフィンランドに行って帰ってきてからJAN Linkの佐藤と一緒に起業しました。

このLIVE YOUR LIFEっていうのは、コロナのタイミングで私がずっとやりたかったことを一つの会社としてやりたいという想いから誕生しました。

──そうだったのですね。今はコロナも落ち着いてきてJAN Linkでも副代表を務めつつ、こちらのLIVE YOUR LIFEもっていうのはすごくお忙しいのではないですか?

忙しいですね。LIVE YOUR LIFEっていうのは自分が企画から運営からカウンセリングからやっているので、そういう意味では確かにちょっと忙しくなったかなと思います。ゆっくり子育てしようとは思っていたんですけど。

──でもお話を聞くとすごくパワフルに、妥協するのではなくてどっちも楽しんでらっしゃるのかなって。

本当に大変なことって、みんな日常を生きていたら絶対にあると思いませんか?なのでネガティブなことにはあまりフォーカスをしていなくて、できないことややり残したことよりも今できていることや楽しいことを見るようにしています。子育てもそうだし仕事もそうだし本当に楽しくやってますね。

写真提供@西岡さん

──西岡さんのお子様達もお母さんがどういう風に、どんな気持ちで働いているのかっていうのを間近で見ているんだろうなと思いました。

そうですね。一番上の子なんかは2015年生まれで、産まれて2ヶ月くらいの時に日本への初出張に一緒に行っています。

──産後2ヶ月で出張!逞しいですね!

本当にいろんなところに長女と2人でいつも行っていたので、もう旅も慣れていますよね。私が何をやっているのか詳細までは多分わかっていないですけど、仕事って楽しいんだねってことは言ってくれるので、それだけで十分です。

──それってお子様にとってすごく素敵なことだと思います。お母さんが楽しんで仕事をしているところを見られるってすごく幸せなことなんだろうなと、本当にそう思います。仕事へのイメージが全然変わりますよ。

子供をオフィスへ連れてくることもありますが、スタッフのみんなも快く受け入れてくれて本当にいい雰囲気で働けているなっていうのは実感していて、感謝しかないです。

Treasures(写真提供@西岡さん)

──子育てと仕事の両立という点でこのバンクーバーはどんな環境でしょうか。

日本とかカナダに関わらず自分の会社は自分の方針で動くことができると思いますが、取引先の方との関係で考えるとカナダ人って子供を連れてきていても「Hey! How’s it going?お嬢さんかわいいね!」みたいな感じで受け入れてくれます。日本だとこちらから「子供を連れて行っていいですか?」という風に段階を踏んで信頼関係を作っていきますよね。日本でのベビーカーを畳むか畳まないか論争も、そんな論争が起こる時点でやっぱりまだ世界のスタンダードに日本が追いついていないと思うので、そういった意味でバンクーバーでは子連れ出勤も含めて周りの理解が得やすいかなという気はしていますね。

この会社は半数が子供を持つスタッフですが、普通に産休も全部取れますし、もうすぐ産休取るスタッフもいますし、子供が風邪ひいたとか夏だから休みたいとか、そういうのをうまく回していける会社でありたいです。自分だけが子供と一緒にいられてとか、私だけが楽しい会社ってきっと長く続かないし私も楽しくないですから。やっぱりみんなが、子供じゃなくても良いんですけど、自分の大切なものを大切にしながら働ける会社ではありたいと思います。

──その西岡さんの思いがそのままLIVE YOUR LIFEのカラーになっているんですね。それを信念として貫くのは言葉で聞くほど簡単ではないんだろうなと想像しました。

それは絶対に簡単じゃないですけど、本当にスタッフからの信頼とこちらの信頼とうまくバランスを取れていると思いますし、やっぱり私たち自身が幸せでないと子供達へのコーチングや夢を与えることなんてまず無理です。そういう部分では本当に難しいですが、やっぱりコミュニケーションや話し合いでうまくいっていたり、それができる子達がチームにいてくれているのかなと思います。

写真提供@西岡さん

──私はコミュニケーションってチームとしての強さにもなり、それがうまく機能しないと逆に脆さにもなると思っていて、コミュニケーションをとろうとする姿勢が欠けてしまうと全ての歯車がぎこちなくなってしまう気がします。

今思えば、コミュニケーションを取りたくなるような人だけが残っていくのかもしれないですよね。結局方針や会社の色って絶対出てくるじゃないですか。そんな中でもLIVE YOUR LIFEは本当に個性がバラバラです。角を立てずに言う人もいれば、どストレートに「それはできません!」と言う人もいます。裏表がないところがその人のいいところであり個性ですが、色々な人が集まっても本当に一つの目標としてみんなが働きやすく、それぞれをリスペクトするという前提があるから同じ方向を向いているのかなと思います。だからみんな個性的でもオーケー。

この会社も今日に至るまでに本当に色々なことがありました。それこそ今のようにすごく働きやすくてみんながリスペクトされて楽しくてっていう環境ではない時期ももちろんあって、私たちも反省しなければいけないところは反省をして次に繋げるの繰り返しです。だからこそ思うのは、いろんな出会いがあってその中にはこれはどうしたってうまくいかないこともあるんですけど、それは今ではなく次に繋げるための出会いだったので、そこで学んだことが今のスタッフや活動に活かせるのであれば、その出会いでさえも成功だったわけじゃないですか。そのように私は考えています。

──出来事をどう捉えて次に繋げるか、受け取り方次第ですね。

人生って逃げるか戦うしかないと思いますし、コロナも世界的に見ても経験したことのない最悪の事態ですよね。いろんなことが起こる中でも前を向いてやっていくしかないと思っています。

不登校は「人生の行き止まり」ではない

──みなさんがポジティブな理由を持って留学にいらっしゃるわけではないのかなとも思っていて、やっぱり来ざるを得なかったりとか、LIVE YOUR LIFEさんのコラムの中にも「不登校」というカテゴリーがありますが、その子達の気持ちにどのように寄り添っておられますか?

本当に色々な生徒のことが頭に浮かんできて感傷的になりますけど、私たちが普通に生きてきた中でそんな事情を持ってる子供がいるんだというケースもあるので、それを思うと自分の理想を押し付けることはしてはいけないと思うんですよね。例えば「明るく生きなきゃいけない」や「大学に行くのが一番だ」とか、そういう理想を押し付けることは絶対にしないようにしています。

あと、子供達は言わなかったり隠しているけれど、これがしたい、こうなりたいという想いは絶対に持っていると思うんです。それがいろんな状況で言えなくなったとか、夢を追うことを諦めたっていう事情があったりするので、私たちは「あなたは本当にやりたいことを自分の中に持ってるんだよ。夢を持って自由に生きて良いんだよ。」という事に気がついてもらえるようなサポートとアプローチを心がけています。だから、その子のことを何があっても否定しない。そういうところは大事にしています。

保護者から離れて留学に来る場合に、私たちが一番大事だと思っているのがその子の命を守るということなんですよね。それができない場合は来ていただかない方が良いと思っています。不登校にもいろんなケースがあります。どれだけ夢や希望があるからカナダに来たい、海外に出たいという気持ちがあっても、例えばうつ病や今現在も自殺願望があるならば、まずはそれを治療をしていただき、その次にカナダにいらっしゃってくださいと丁重にお断りさせていただく場合もあります。

利益やビジネス的には最善の選択ではないかもしれないですけど、そこは一番大事にしていて、私が子を持つ母親だからこそお子様とその親御様に責任を持って強く言いたいです。頑張って生きてさえくれれば、私たちはどんな子でもサポートします。

──不登校のお子様をお持ちでご自身の中でも悩みや葛藤を抱えている親御様というのは、どういう経緯でLIVE YOUR LIFEさんにご相談されるのでしょうか?

どうやって見つけたんですかって私も良く聞くんですけど、やっぱりカナダ・留学・不登校みたいなそういうすごいニッチなワードで探していただいて出会うことも結構ありますし、あとはご紹介っていうのはすごく多くて、学校の先生のところへ行くんだったら西岡さんのところ行っておいでと言ってくださる方もいらっしゃるみたいです。

写真提供@西岡さん

──それはすごく嬉しいですね。

はい、すごく嬉しいしありがたいですね。でも半数以上の方は奇跡的に見つけてくださったのだとも思います。やっぱり不登校の子供を見ていると子供ももちろん大変なのかもしれないけれど、それを見ている親御様の気持ちというのを強く感じます。特に日本だと不登校児童は教育のレールから外れて可哀想な存在のように扱われてしまっていますが、海外留学っていうのは不登校だったとか受験を失敗したとか、そんなこと誰も知りようがないですからね。皆様は本当に気持ちをリセットして留学にいらっしゃいます。その代わり努力はしなきゃいけないというところはきちんと向き合っていただくようにしています。

親御様の中には今の状況がすごく不幸だと思われている方も結構いらっしゃいますが、「いやいや、子供が元気でこうやって留学に行きたいなんて言ってくれるんだから、それだけで幸せじゃないですか。」ってお声をかけさせてもらうと、本当に涙を流される方もいらっしゃいます。確かにこんなこと誰にも気軽に相談できないし、道を示してあげられる人もあまりいないのかなと実感しますよね。だからこそ、私はこの仕事に誇りとやりがいを感じています。

──お恥ずかしながら、不登校とかそういった理由で海外留学を考える方がいるということすら私は気がついていなかったんです。でもJAN Linkの佐藤さんとお話しさせていただいた時にそういうワードをいただいて、本当に自分の生きている世界って狭かったんだなって。

私もそう思いました。色々な子を見て気がつきましたね。

今の天職には出会うべくして出会った

──本当に自分がやりたかった今のお仕事をされるまでのマイルストーンがもしあればお聞きしたいです。

遡れば、みんな高校の頃から進路って決めるじゃないですか。私は結果的にカナダに来ましたが、その前は日本で受験をしなければいけないと思っていたので、進学コースにいたこともあり色々調べている中では教育大の障がい児を教える教職をとりたかったんですね。
今思い返すと、小学校の時から先生の計らいで発達障害の子達と関わる機会が多かったんですよね。先生はしっかり見ていて、誰だったら一緒にサポートしながら活動してくれるんだろうなっていうのをすごく見ていたんだと思うんですけど、小学校5、6年生で縦割りでリーダーになる時も私のグループに何らかの障がいを持っている子や発達障害のある男の子がいたので、いつも身近に感じてはいました。その頃から、その子達をケアするような職業につけたらとなんとなく思っていました。

──LIVE YOUR LIFEの活動のルーツが小学生の時にすでに始まっていたんですね。フィンランドでは心理学を学ばれていましたか?

いや、教育です。小学校の頃は障がい児教育に携わりたいと思っていたんですが、カナダに来なければいけなくなりこちらで心理学をやってみたらすごく楽しかったんですよね。

──どんなところが楽しいんですか?

私、中高生の時はすごく根が暗い感じだったんです。

──今の西岡さんからは全然想像できないです。

そう、すごく暗いし人間関係に辟易していて。でも心理学を勉強することによって、児童心理とか、例えば色々な人の心理を色々な人の視点から見るわけなんですが、人間ってもっと楽しくポジティブに生きてもいいものなのに、プログラミング的にこうなっちゃうんだなと色々な気づきがあり、心理学はとても楽しいって思っていました。

心理学を学ぶ中でインターンへいかなければいけない時に、カナダの青少年センターのような職場で働いて、それは現地の不登校の人、家族の中で虐待されてきた子と関わる仕事で、そのインターンシップの3ヶ月がすごく楽しかったです。でもそこで、英語は大学レベルまで話せるようになってはいるけれど、100%の思いをうまく伝えるのってやっぱり日本語じゃないかなと思ったんです。言葉の壁はなくても、自分が120%活躍するためにはやっぱり日本語を使った仕事じゃないかなと思ったんです。それだったら留学生のケアかなってことで留学センターで働いて、マネージャーになりました。

そこからフィンランドに行って小学校教育を学んで、帰ってきたらJAN Linkで大人の留学や人材派遣など色々やる中で、すごく楽しかったのは中高生の短期グループのケアだったりサポートだったんですね。「これじゃん!これが本当にやりたかった事だ!」っていうのがそこで見えてきました。いろんな仕事があってどれも楽しいんですけど、一番魂が震える仕事が中高生との関わりでした

日本教育に合わなかった子達がカナダに来て、水を得たような魚のようにすごく輝いている様子を見るのがすごく楽しいんですよね。コロナでいろんな状況がリセットした時に、ここからすごく頑張ってもう1回やらなければいけない時に私は何したいのかと思ったら、やっぱりこの​​中高生のサポートでしょうと。だからそれを1つの会社にしようと思ったのが2021年ですね。

人生が楽しいかどうかは、どのように自分の人生を見つめて生きていくか次第


写真提供@西岡さん

──人生を楽しんでいらっしゃいますか?

もうやりがいしかないです。結局、自分の人生もネガティブなところだけを見ればいくらでも辛いし大変だって言えると思います。 出産した時は3回とも新生児を抱えながら寝不足の体で毎日仕事に向き合い精神的にも体力的にもきつかったですし、今でも母親業と仕事のバランスに悩むこともあったり、持病を持っている子どもがいるので病院通いが大変だったり。でも辛い部分だけを見るのか、それともどうせ生きなきゃいけないなら楽しいところだけを見るかの違いですよね。私の人生が大変じゃないってことはないし、それは不幸だったり不運だったりすることも絶対にある。だからこそ、人生が楽しいかどうかはどのように自分の人生を見つめて生きていくかだと思います。

──やりたいことがある中で、それがビジネスとして成り立つかと言えばまた別の話だと思うのですが、そこは西岡さんも経営者でいらっしゃってバランスがきっとありますよね。

これは本当に難しいんですよ。しかも教育とビジネスなんて相反するものなのだと思っています。私は父がビジネスマンだったので、お金をいただくことが悪いとは元々思っていなかったんですよね。日本人の中にはお金嫌い、金持ちは鼻につくじゃないけど、稼ぐことを大っぴらには言ってはいけないような雰囲気があるような気がするんです。でもそれに関してはありがたいことに父をずっと見てきたので、そんなことは無いんだっていうのは経営のベースとしてあります。

ビジネスをしていて思うのが、仮にLIVE YOUR LIFEがなかったら年間100人とか、今まで延べ1000人をサポートさせていただいて「本当に良かったです、救われました」って言ってくれる方たちもいなかったわけじゃないですか。だから、このビジネスを存続させることが私の使命であって、ビジネスを存続させるとずっと頑張ることができて、頑張ることで未来に救われる子供達がいることを思うと、その結果としてお金がついてくることは全く悪いと思わないです。法外な代金はもちろん頂かないですが、かといってこの優秀なスタッフ達を雇えないほどであってはいけない。代金を頂戴する方が払う価値があると思ってくださるサービスを私が自信を持って売ってるのであれば、それは全く問題ないことだと考えています。

仮に、私たちがやりたいことだけをやってしまえばそれはもう自己満足の世界であって、相手が何を求めているのかを商品化してこそビジネスとして成り立つわけなので、それはやはり自己満足で終わってはいけないのかなとも思います。

──やりたい事と求められている事って視点が全然違いますね。最初からそこに気がつけていたらラッキーで、もしかしたら失敗してみないとわからないかもしれないですね。

そうかもしれないですよね。あとはお客様にうまく伝えきれないことがあったりすると、20代前半の若い時は一所懸命やってるのになんでだろうと思うこともあったと思うんです。でも最近は、こういう意見もあるんだな、ここは改善できるなと前向きに捉えることができます。こちらでは「Don’t take it personally」ってよく言いますけど、相手は自分を傷つけようとしているわけではなく、この商品について意見を言ってくれているのでそれはもう粛々と改善していくだけですね。

──カウンセリングやコーチングの中でいろんなお子様のストーリーとこれからをお話されると思うんですが、それが西岡さん自身のプレッシャーになったりはしませんか?

ないですね。例えば、精神的に一緒に落ち込むことはありますよ。カナダに居たかったのに急に拒食症になって帰らなければいけない子がいたらその子の思いに気持ちを馳せて泣いたり、感情的になることはあります。だけど、この子が拒食症になって留学という夢や希望を中断して悲しい、悔しいという気持ちがあっても、それを個人的に背負えるほど私は偉くないと思っています。その子の留学を続けさせることが正解では絶対にないし、今できる最善はこの子のやりたいことを叶えることよりも命を守るために日本に強制帰国させることだと信じています。本当に何が必要なのか優先順位を決めて、例え辛い決断を迫ることになってもこの子の命を守れたってことは私の成果の一つになります。ただ、その子の気持ちを考えて一緒に泣くことはありますし、留学を諦めることで人生が終わるわけではないです。人生は続いていくし、今は叶えられないだけでいつか叶えられるっていうことはよく伝えます。一緒に面談して、泣いて、じゃあここから一緒に頑張りましょうと思いながらこの仕事をやっています。

写真提供@西岡さん

──最後になりますが、これからのLIVE YOUR LIFEとしてやりたいこと、達成したいことを教えてください。

やっぱり軸はぶれなくて、私たちを見つけてくれた人の想いを叶えたいので、そのために最善のサポートをする。本当にそれのみだと思っています。それを継続するにはちゃんとしたスタッフを揃えて、引き続き私が現地学校との信頼と協力関係を強化して、生徒を受け入れる体制を整えなきゃいけないと思います。それが私の目標であり役目だと思っています。

会社としては、カナダ留学、未成年の教育移住の中で子供達が「やりたい」と言ったことに対して「できません」となるべく言わないような会社作りをしたいと思っています。今までは子供のためにお母さんが全部背負わなきゃいけないとか、夫が単身赴任するからお母さんに負担が全部かかってしまうという場面に立ち会うことが多い気がします。もちろん親の希望で来て、子供が戸惑うこともあると思いますが、LIVE YOUR LIFEを使ってくださる方やご家族の皆さんが、より良い方向に進んでいけるコーチングやカウンセリングを引き続き心がけていきます。私や私の家族がバンクーバーへ来てすごく幸せな人生を送っているように、そういう機会を平等に日本の子供や親御様にも誇りと自信を持ってご紹介していきたいと思います。

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編集後記

最初にお会いした瞬間は私がすごく緊張していて、結構クールビューティーな方なのかなと言う印象だったのですが、インタビューが進むにつれて生徒さんや生徒さんを託される親御さんへの思い、一緒に仕事をするスタッフさんへの思いを聞かせていただいてすごく人情深い方だなと感じました。しかも後半は西岡さんの関西弁も聞くことができて終始ギャップにやられておりました。笑

オフレコでLIVE YOUR LIFEのスタッフさんにもお話を伺うことができ、西岡さんってどんな方ですかと直球どストレートな質問をさせていただいたところ「仕事も母親としても完璧な方なんだけど、”完璧”という言葉から感じるような冷たい印象は全くなくて、すごく頼れるみんなのお姉さんのような存在」とのお言葉をいただきました。
そこから私が感じたのは、少なくとも経営者で、年間100人以上の生徒さんと親御さん1人1人に真摯に向き合いながら、3人の子育てを”完璧にやっていると周囲が感じるくらいの努力”をされているはずなんです。それが外から見える部分の努力ではないかもしれないですし、ましてやご本人がそれを努力だと思っていらっしゃらない可能性もありますが、海外で仕事しながら子育てを楽に余裕でやっている方なんて私はいないと思っています。だから西岡さんはそのくらい全力で本気で生きていらっしゃるんだと思うわけです。

実際にお会いして話してみると、この方は本気で誰かのために笑って悲しむことが出来るんだとみなさんも感じるのではないかなと思いますし、西岡さんのお客様も仕事の内容だけでなくそういう人柄も含めてみなさんファンになられるのだろうなと感じました。

末筆ではありますが、この度インタビューを快諾してくださった西岡さん、本当にありがとうございました。

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