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【読書感想文】忘れること 思考すること

外山滋比古『思考の整理学』という本を買って読んでみた。

東大生やら、難関大学の学生たちが、こぞって買って読んでいると帯に書いてあった。

まあ、そんなことはどうでも良く。

外山滋比古さん(以降、先生)の本は前に何冊か読んだことがあって、気になって、本屋で衝動買いした。

先生曰く、

思考というと、記憶すること、覚えること、知識を蓄えることなど、とにかくものを覚えていることが大切。どれだけ持っているか。それこそが思考のもとであり、立派な知識人として認められるという風潮が日本はずっと強かった。

しかし、実際に思考とは何か。

思考するとはどういうことを指すのか。

を、思考した時、

知的メタボリック状態では、思考はうまくできない。余分な知恵ばかりあって、身動きがとれない。

経験したことのない状況(実際にはそんなことばかり)では、背負いすぎた知識が邪魔をして、自由な発想を妨げる。

または、ずっとずっと同じことを考え続けても、妙案が出てこないように、一晩寝て覚めてみると、妙案が浮かぶことがあるように、

的確なよい思考には、脳に忘れる時間、脳に物事を整理させる時間を与えることが、まず大事なのではないか。

と、書いてある。

忘れる。

覚え続ける、とはまるで反対のことだ。

覚えること、どれだけ短い時間でたくさんのことを知るかということ、それを知識として維持できているかが一番素晴らしいことだと、私は教えられてきた。

学校の先生(特に高校)「これ、覚える」「これ、重要」「これ、アンダーライン」と指示までされた。

大学受験というものが、まさにそういう、知識がどれだけあるかが問われるものだった時代だから、こういう先生のあり方はOKだったし、むしろありがたかったのかもしれない。

だから、私は外山滋比古先生がいうところの、「飛行機型の人間」か、「グライダー型の人間」かと問われると、私は、自分を「グライダー型」だと答えざるを得ない。

飛行機は自分のエンジンで、自分の向かいたい所へ飛んでいく力を持つ。

グライダーは、風に飛ばされるがまま。エンジンはなく、自力で基本飛べない。飛ぶ方向の変更もまた、簡単ではない。

これからの時代は、飛行機型の人間が必要とされる。

自力で思考して、自力で飛び、自力で解決策を模索していく力のある人間が。

今までの学校は、グライダー型人間量産、推奨機関だったと先生は言う。

でも、自分がグライダー型人間だからと言って、将来を悲観したものでもないらしい。

思考する人間に、自らなれればよいだけのこと。

それが難しいんですけど、と思うけど。。。

過剰になった知識を、整理整頓する。

要するに、知識でオーバーヒートしている脳を休めて(脳は休むと、どうでもいいことは忘れる仕組みになっているらしい)(一晩寝て忘れるようなことは、興味も必要も、本来ないことだと、体が感じ・考えて判断した結果なのだとか)、重要なことを再確認し、再び学び、今度は自分で考える。その繰り返し。

今まで得てきた知識は、もちろん敵ではなくて活かし、また「忘れてはならない」と言われてきた常識からすると反対の「忘却」を今度は味方にして、新たな思考や生き方を模索する。

それが今の時代(と言ってもこの本の最初の出版からは40年近く経っている)、教えてもらったことだけでは、遠くへ飛んではいけないよ。自分で飛ぶ力をつけなさいよ。

という本だった。

まず大事なことは、脳に忘れさせる時間を与え、思考を整理整頓すること(それは勝手に脳がやってくれる)。よく眠る(睡眠の間に脳はそうした作業をする)ことだ。

思考する時、既知のことを再認するだけでなく、未知のことを知り、また全く新しいことを体当たりのように体験していくこと。

自分の思考のあり方を見直して、ちゃんと自分らしく考えていこうと思った。

忘れちゃったよ(悲壮)!

は悪いことじゃない。

忘れるような事だった(笑)! ありがとう、脳みそ!

気になれば、また調べて、また考え直す。それの繰り返し。

なんか楽しそう。

【今日の英作文】
まだ不満なの? これで満足?
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