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迷宮都市フェス

2024/8/25


4泊5日の滞在となったラバトを出発し、モロッコ第2の都市フェスへ向かう。

鉄道駅
Rabat Ville
カキと記念撮影
約3時間の移動
道中はひたすらこんな景色

今までに巡った街はどれも海岸沿いだったので涼しく、最高気温でも27℃前後。
夜は海風が心地良く快適だった。

しかし、フェスは内陸部に位置する都市。
なので日中の気温は40℃近くにまで達する。
近づくにつれ徐々に車内が暑くなるのを感じ、いよいよ“アフリカの現実”を突きつけられているかの様だった。
それは既にエジプトで経験しているとはいえ、やはり身に堪える…。

17:30
フェスに到着
整然とした鉄道駅


外に出ると、強い陽射しが私とカキをジリジリと照りつける。
ひとまず私達は食事と水分補給の為、駅前でホブスを買って休憩。

モロッコ国民食のホブス
小麦粉ではなくセモリナ粉を使用している

モチモチした食感で食べ応えがあるが
意外と腹には溜まらない
1つ3MAD(約45円)
他の街では1MADで売っていた
野良猫に分けてあげるの図

カキも人一倍ネコの事を気にかけている。
彼は店員にハサミでペットボトルを切ってもらい、そこに残った水をネコに与えた。

そんな私達を気に入ったのか、その店員は小さな別のパンをサービスしてくれて、一緒に写真を撮ろうと促した。

「ネコにあげてくれ」
と、ハムも私に手渡した彼

ムスリムは
特にネコを大事に想っている

それはイスラムの教えでもあるそうだ


一休みを終え、再び歩き出した頃には19:00。
未だ暑いが、それでも幾分和らいできたことを実感する。
エジプトでもそうだったが、此処も寒暖差が激しく、夜は20℃にまで下がるらしい。

旧市街


さぁ、フェスといえば“迷宮都市”の異名を持つ街。この旧市街がその所以だ。

文字通り迷路の様に入り組んだ道は
まるでRPGの世界


この街出身のノウフェル曰く、フェスは昔と比べ、治安が悪くなったらしい。

たしかに旧市街を歩いていると、訪ねてもいないのに「道案内をしてやる」と、強引に輩が近付いてくる。
彼らはそれで私達から金を要求することを私は経験で知っている。もしくは何処かの店に誘導し、そこで何か買わせようとするのだ。

なので彼らには付き合わず、私とカキは自力で細い路地を進み、本日の宿を目指した。

そうして辿り着いた頃には20:00。
陽は既に沈み、思いの外静かな旧市街に佇む宿で私達はようやく腰を下ろし、屋上テラスで談笑。
日本を離れて5年経つ内に日本語は忘れてしまったと言うカキだが、この3日間でどんどん上手になってきている。

そんなカキに応え、私も日本語で話をする。
話題は中国、上海、香港の、主に食べ物だ。
彼が見せてくれる写真はバリエーション豊富で、どれも美味そうなものばかり。
去年、中国で食べた料理に感動した事を私は今でも覚えているが、改めて中国料理は豊かで幅が広く、奥深いと感じさせられる。
あぁ、そんな会話をしていると、また食べたくなってくるな…。


本当に静かな夜のフェス旧市街。
規模は広大で家々が軒を連ねているが、灯りは乏しく、遠くに見える幹線道路を走る車のライトが蛍の様に流れていく。

宿も居心地が良いし、何よりモロッコに来て最安の料金。
本格的に街を見るのは明日以降だが、気に入れば此処で少しのんびりしたいと思う。


2023年3月から世界中を旅して周り、その時の出来事や感じた事を極力リアルタイムで綴っています。 なので今後どうなるかは私にもわかりません。 その様子を楽しんで頂けましたら幸いです。 サポートは旅の活動費にありがたく使用させて頂きます。 もし良ければ、宜しくお願いいたします。