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中学受験

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知ることの愉しさ

知ることの愉しさ

 海藻サラダに入っているアレは、なぜ赤いのか。

 娘がその理由を滔々と熱く語ってくれました。塾で教わったそうです。そう、そういうことですよ、私が学習塾に期待しているのは!!

(ちなみに理由を端的にいうと、深いところで生息する海藻は海水に遮られて長波長が減衰した可視光(青・緑)のみで光合成を行うようになるため色が変わります)

 ほかにもニシローランドゴリラの学名(ゴリラゴリラゴリラ)だとか、雨

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読書メモ: 翼の翼

読書メモ: 翼の翼

 ぜひ読んだ方が良いと薦められて手に取りました。中学受験をテーマにした小説です。

 タイトルと表紙絵から、中学受験を通じたビルドゥングス・ロマンなのかなと想像していたのですがその予想は大きく外れていて、要するに受験沼にハマってしまった依存症患者たちの話なのでした。

 息子の翼くんが低学年の頃たまたま受けた全国テストの点数が好成績だったため、母である円佳は気をよくし、受験塾に通わせ始めます。最初

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読書メモ: 新・女子校という選択

読書メモ: 新・女子校という選択

 何冊か読んでいるおおたとしまささんの著作です。

 有名女子校を取り上げ、一校ごとに短くコラム形式で紹介しています。そしてその前後を「女子校論」でサンドイッチするスタイル。何名かの女子校出身者のインタビューも載っていますが、そのなかでは横浜雙葉出身の渡辺真理が出色です。

 じつは私、大学時代に男女別学、とくに女子校の成り立ちと初期の女子教育について興味を持って、完全なる趣味として調べていたこと

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中学受験塾、2ヶ月が過ぎ

中学受験塾、2ヶ月が過ぎ

 だいぶ更新サボりました。反省です。

 さて、新4年生の娘が2月の頭から新たな学習塾に通い始めたわけですが、およそ2ヶ月が過ぎ、ペースが掴めてきました。

 最初は宿題の多さと難易度の高さにビビりましたが、私も娘も慣れてきまして、苦なくこなせるようになってきています。そして最初は大嫌いだといっていた社会が現在好きな教科No.1の座を射止めました。子供なんてそんな生きものです。

 私も授業動画を

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中学受験ありやなしや

中学受験ありやなしや

 ワクチンの3回目を打って39度の熱が出て倒れておりました。

 起き上がれないので寝ながらYoutubeを見ておりましたらNewsPicksの対談をお薦めされました。

 茂木健一郎が中学受験否定派、一方の肯定派は進学塾を経営している富永雄輔さんと言う方です。

 アハ体験おじさんこと茂木さんは、もともと論客としては非常に残念な感じなのは周知の通りで、ディベートとしては富永さんが圧勝。茂木さん自

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パパの理科実験教室

パパの理科実験教室

 塾の宿題のサイクルはそこそこ軌道に乗ってきました。最初は「多すぎる」となった娘も徐々にですが慣れてきたようです。

 理科は相変わらず5、6年生の単元だろうが中学レベルだろうが容赦なくブッ込んでくるので、座学のみでは小学3年生はなかなか処理しきれない、というかあんまり面白くないのです。

 おかげで毎週パパの理科実験教室が開催されています。磁石にはじまって、食塩水やミョウバンの水溶液をつくったり

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磁力との出会い: フシギナチカラ

磁力との出会い: フシギナチカラ

 はじめて塾の宿題が出されましたので娘と一緒に取り組んだわけです。

 多いね。多いよ。

 オンボーディングはやはり伴走が必要と思い、勉強のリズムを作るまでは学習プランを作ってあげることにしましたが、もしこれを自分で計画的にこなせる小学生がいたらそれは芦田愛菜ちゃんです。

 学校の宿題は20分で終わりますからおよそ週100分ですが、塾の宿題の目安は6時間くらい。3.6倍ですか。それでもポケモン

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学習塾が始まった(新4年)

学習塾が始まった(新4年)

  中学入試の時期も終わり、新4年生となる娘の塾が始まったんですよ。

 上から3つ目くらいのクラスでスタートでした。よくわかりませんが母集団がそれなりに優秀そうなのでまあまあでしょう。

 それでひととおり国算理社の授業を受けてきたんですが。

 いやー、難しいね。テキストやノートを見たんですけどね。とくに理社の内容は容赦ないわ。田舎っ子の私が中学生で教えられたような内容がいきなりトップギアで始

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読書メモ: 中学受験の失敗学

Kindle Unlimitedにあったので中学受験について学ぶ一環として手にしてみました。

内容を端的に云うと自らが家庭教師や塾講師をしているなかで見聞きしたヤベー親のサンプル集です。

著者の目的はプレジデントファミリー的な世界観に冷や水を浴びせることらしく、ビジネス的観点からもてはやされる中学受験の負の側面を訴えたいようです。

アプローチ方法はアカデミックでもジャーナリスティックでもなく

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読書メモ: 受験と進学の新常識

読書メモ: 受験と進学の新常識

 個人的に絶賛開催中の中学受験を研究しようキャンペーンで手に取りました。

 以前よりおおたとしまさ氏の書いているものはそこここで目にしていたと思います。まともな書き手だな、という印象はありました。本書は各所で書かれたもののダイジェスト的な内容とのこと。先日読んだ瀬川松子「中学受験の失敗学」に比べるとかなりちゃんとした本ですね。

 第一章は中高一貫校の栄枯盛衰や近年のトレンドなどがわかり、参考に

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中学受験の世界にレッツゴー?

中学受験の世界にレッツゴー?

 2022年の目標にも書きました通り、中学受験についてリサーチを開始しています。

 学習塾というのは中学受験の試験日が2月ごろである関係上、1月までを区切りとし、2月から新学期が始まります(最初これがよくわかっていませんでしたが)。中学受験は高校受験や大学受験と異なり、学校で習うものよりはるかに高度な内容が出題範囲です。多くの塾が3年間かけて文科省の指導要領とは異なる単元カリキュラムにそって進ん

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読書メモ: 二月の勝者

読書メモ: 二月の勝者

 いまや中学受験界隈では読んでいない人は存在しないであろう人気漫画、「二月の勝者」。テレビドラマにもなったようで中受が関係ない親御さんたちにも結構知名度があるようです。

 中学受験塾を舞台に小学生とその親たちの狂想曲を描くという内容。先日読んだ「中学受験の失敗学」に出てくるようなイカれた話を適度に散りばめつつ、エンタメのための露悪趣味とリアリティと人情噺がなかなかうまいバランスで配合してあり感心

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学習塾は新学期。新しい塾が2月から。

学習塾は新学期。新しい塾が2月から。

 前回、娘が2月から新しい通うことになった話をしました。

 ところで自由が丘民であれば中学受験などまったく関係なくとも、SAPIXの存在感を否応なしに認識していると思います。帰宅時間になると群がる父兄の皆様(中に入れてもらえないらしい)や、校舎から駅まで発生する、あのハーメルンの笛吹きのごとき隊列、金の卵たちを守る警備員のおっさんなどは、自由が丘の心象風景のひとつといえましょう。

 学園通りを

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