見出し画像

【無名人インタビュー】このまま朽ちていきたくない63歳ひきこもり

今回ご参加いただいたのは藤巻月平太さんです!

▷イントロ

人生山あり谷あり! 藤巻さん回です!
じゃじゃん!

1、集団就職、慢性腎炎、交通事故、高校中退

qbc:どういうインタビューしていきましょう?

藤巻:どういうインタビューですか?
特に何も用意してないんですけど、そちらから聞きたいことがあったら聞いていただきたいです。

qbc:では、どうして応募いただいたのでしょうか? 興味を持っていただいたところ。

藤巻:たまたまnoteで拝見して。私もちょっとチャレンジしてみようかなと思いまして。軽い気持ちで。そんなに意味はないんですよ。
たまたま、別の方の記事かなんか見ていた時に目に入ってきて。

qbc:他の方のインタビューとか、見ていただきましたか?

藤巻:いえ、やっぱり変に先入観持っちゃうとまずいかなって思って、見てないんですけれども。

qbc:なるほど。

藤巻:自分が一方的に喋っちゃいがちなんで、自分のことをこちらから話さないようにしようって思ってたんです。
で、聞かれたことに答えようかなっていう風に思っていたものですから。
人と話しするのを最近してないですし、ましてやこういう初めての方とお話するというのも、初めてなので。

qbc:あ、ぜんぜん好きに喋っていただいて良いですよ。隠したいなってことが出てきたら、事前チェックの段階で伏せることができるので。
なので、どうぞ何か話してください!

藤巻:私の経歴から簡単に話しましょうか。
私、中学時代は不登校気味ですね。遅刻はもう常習犯だったんですよ。中二ぐらいの時に中二病って言うんですかね。ちょっと悩んで病んじゃったことがありまして。
人は何で生きるんだろうとか、そういうことを考えるようになっちゃってですね。
漠然と社会にすごい不安を感じた時期があるんですよ。なんのために学校行くんだろうとか、ちょっと悩んだ時期がありまして。集団生活が苦手、協調性がないっていうんですか、苦手でして。あまり群れの中に入れなかったんですよ。

qbc:はい。

藤巻:一人でいることが多くて。年がら年中学校休んでたもんですから、中三の時に進路相談でですね、担任の教師から「おまえ高校なんか行けない」って言われちゃいまして。三者面談で「お前は行けないんだ、行ける学校ない」って。母親も傍で黙って聞いていただけだったんですよ。
それに従って高校進学しないで、中学卒業してそのまま集団就職をしました要は高校行かなくて、中卒で集団で駅に集まって、就職の説明会に行ったりする。就職って今から50年ぐらい前の話なんですけど、当時まだ集団就職が残ってまして。

qbc:はい。

集団就職はひとまずwikiでチェック!

藤巻:神奈川の会社に就職したんですけど、本当は自分自身では高校は行きたかったんです。ある日に大人から「お前は中卒だから馬鹿なんだ」って直接言われたことがありました。すごいショックを受けましてね。学歴コンプレックスって言うんですかね。
高校行ってる人に対してすごい妬みとか持つようになるんですよ。で、学歴偏向社会を強く感じました。
就職先で「こんな連中」と言われて、高校を卒業してる連中と比較されて。学校に行ったか行ってないかで差別されるんだと。
集団就職した時も、周りに家庭の都合で高校に進めない連中はいっぱいいたんですよ。両親が死んじゃったとか、家庭が貧乏だとか、そういう人が周りにいっぱいいたんで、勉強できないから高校に行かないんじゃなくて、やむを得なく行かない連中もいっぱいいるんだって。

qbc:なるほど。

藤巻:それで、結局翌年高校受験して、高校に通い始めました。要は一年ブランクがあって入学したんですが、病気になっちゃいまして。慢性腎炎って腎臓病なんですけど。

qbc:えー。おいくつの時?

藤巻:16の時ですね。医者からこの病気は悪くなると死亡率が非常に高いと言われたんですよ。当時は人工透析とか無かったもんですから。悪化するともう治らないんですよね。
医者からもとにかく学校行くなと。一年間の休学届出して自宅療養始めたんですね。
その時に絶望的になったって言うか、生きてるのが辛くなったっていうか。死んでもいいやみたいな気持ちになっちゃったんですよね。
で、本当は入院しろとか言われたんですけど、入院も断って自宅療養ということで家にいたんですけど。あまり言いつけ守らないで、外に遊び回っていたんですね。当時不良連中とつるむようになって。バイクなんかでグループで乗り出すようなってですね。

qbc:はいはいはい。

藤巻:ある日みんなで夜中にバイク乗り出して、ある交差点で信号待ちしてる時に、車がそこに突っ込んできたんですよ。
そのまま正面から跳ねられまして、跳ねた相手は逃げちゃったんですけど、僕はそのまま大怪我で4ヶ月の入院。4ヶ月入院して手術は2度してるんですよ。大腿骨骨折なんですけど。
一年間の通院して、当然学校休学中でしたけれど、腎臓病の方も一緒にそこで治療して、両方一年後には治ったんですけど、高校の方はそのまま中退しちゃったんです。

2、結婚、離婚、結婚、離婚、自己破産

藤巻:25ぐらいの時に結婚しまして、最初の奥さんが子供が一人いる方だったんですよ。再婚だったんですよね。私は初婚だったんですけど。できちゃった婚でした。3年で離婚しました。
それで、独身に戻って一人暮らししてた時に、勤め先のバイトの女の子が僕のところに遊びに来るようになって。で、その子がそのまま居着いちゃいましてね。それでその子と二度目の結婚しました。子供を三人もうけました。

qbc:再婚はいつ? 30になる前くらい?

藤巻:30才ですね、30才の時です。

qbc:お相手の方は?

藤巻:相手は12才年下。

qbc:え? 18才ってこと?

藤巻:付き合い始めた時は高校生だったんですよね。卒業してそのまま結婚したって感じですかね。一回り下です。

qbc:なるほど一回り下…。

藤巻:当時、営業職で、今で言うブラックっていうんですかね。
毎日出先から戻ると社長から「今日どんなことしてきたんだ」とか、ほとんど叱咤されて。毎日それが続いてですね、ストレスがすごい溜まったんですね。ちょっと神経が病んじゃいまして。
パニック障害になって、自分の場合は大きな音がすると動けなくなっちゃうんです。周りでがんって音がするともうその場から動けなくなっちゃうんですよ。車に乗ってても同じことが起きて。車で走ってて突然大きな音がすると、止まったきり動けなくなっちゃうんです、道路の真ん中で。非常に危険な思いをしまして、まずいなと。
心療内科にかかってパニック障害だって診断されて、薬を処方されて飲んでいたんですけど、薬自体も副作用ってのがあるんですよ。パニック障害の薬っていうのは、結構副作用がありまして。そのことはあんまり聞いてなかったんですね。強い副作用があって、お酒飲んじゃいけなかったんですけど、お酒飲んじゃったんですよ。で、かなり大変なことになっちゃいまして。そのまま入院することになっちゃいましたね。
で入院したら体のあちこちに異常が出てたっていう。糖尿が悪化していたんです。

qbc:糖尿? 何歳くらいの時ですか?

藤巻:それが35ぐらいの時ですかね。精神的ストレスでも悪化するらしいんですね。

qbc:ストレスはなんでも悪化させますからね。

藤巻:毎日インシュリン注射してたんですけど、ストレスが原因だってことは薄々分かってたんで。まあそのストレスをなくせばある程度良くなるじゃないですか。
ですからもう会社を辞めるしかない、ストレスを感じないようにするしかないという風に思ったんですよ。
で、会社を辞めて。辞めるともう仕事見つかんないですよね、なかなか。そのまま転がり落ちるように正社員の仕事が出来なくなって。派遣社員とか契約社員といった職を転々とするようになったんですけど。

qbc:なるほど。

藤巻:それでまぁそんなことやってるうちに離婚ですよね、当然。
離婚することになっちゃいまして。それも結構な借金を背負って離婚したんですけど。

qbc:借金って養育費ですか?

藤巻:養育費なんか払えないじゃないですか。もう仕事ないんですし。
それに、相手が勝手に借金してたんですよ。借金自体も自分は知らなかったんですけどね。生活できないからかみさんがあちこちから借金しまくってたんですね。
離婚する間際に、こんだけ借金があるのよってバーンって。あんた払ってよって。当時の月々の支払いだけで月16万の返済だったんですよ。自分の給料を上回るぐらいの返済だったんですよ。当時20万ぐらいの給料だったのかな。23、4万か。で、16万ぐらいの返済ですよね。これはもう当然食っていけないですよね。結局自己破産ってことになったんですけど。

qbc:はい。

藤巻:持ち家もあったんですけど、家は離婚の時に別れた女房に全部渡しちゃって。
で、家をやる代わりに子供の面倒見てくれということで。子供がいましたからね、家を追い出すわけにはいかないじゃないですか。逆に自分が出ていくしかない、ですよね。
ですから、家をやって子供たちはそこに住まわせて、その代わり俺が出ると。
ということで家を出て、独り住まいをするようになりました。定職にもつかずに、借金だらけで自己破産して独り住まいと。
なのでちょっとブログの方にも書いてあったと思うんですけど、家に閉じこもったまんま一人暮らしで、仕事もしないままに現在に至るというところなんですね。
ま、これが今までの経緯なんですけど。

3、脚本を勉強して小説を書き始める

qbc:ええっと、40ぐらいで離婚されたってことですか?

藤巻:離婚が今から15年ぐらい前、いや48ぐらいの時かな。そうですね、離婚したのは48ぐらいですね。

qbc:ご病気になり、ブラックな仕事を辞めて離婚して、それから現時点まで10年ぐらいあるってことですよね?

藤巻:そうですね。そんな感じですかね。

qbc:10年ぐらいあった?

藤巻:はい。

qbc:お子さんは成人されていますか?

藤巻:全員成人しまして、一番上が30才、
今、私の年齢が63才なんですけど、長男は30才、長女が28才、一番下の次男ですね、22才です。

qbc:お子さんたちとは会える?

藤巻:いや会えないです。

qbc:連絡は?

藤巻:まあ月に1回ぐらいですね。長男とは一切離婚後に話してないです。
長女が3年ぐらい前に突然連絡くれまして、「私離婚したんだけど」って電話もらいまして。結婚した話を知らなかったんですけど、知らない間に結婚して離婚して、その離婚の連絡で電話よこしたっていう。それで初めて結婚したってことを知ったんですけど。
再婚して今北海道に住んでますけどね。その旦那さんていうのが、長女の旦那さんが53才だったかな? 親子ほど年齢が違う。結婚相手とは会ったことはないんですけど。

qbc:離婚されてからの一人暮らしの間に、何か変化は会ったんですか?

藤巻:そうですね。今から10年ぐらい前なんですけども、鬱になっちゃいまして。なかなか仕事もうまくいかないし、その死にたいってのもずっとあったんですけどね。

qbc:はい。

藤巻:そこからなんとか抜け出したいという気持ちがありまして。
それを解消するために、色々創作の活動、短編小説とか書くようになりまして。最初は短編小説を書きました。自分、映画とか好きなんで、自分の作った話を映像化したいなっていう漠然とした夢があったんですよ。自分の作った物語がアニメでも映画でもなにか、ドラマでもなればいいなと小説とか書いてたんですけど。
ある時ある人から脚本書いた方がいいんじゃないのって言われて、シナリオセンターの通信教育を受け始めました。

qbc:シナリオといったらそこ、のシナリオセンターですね。

藤巻:基礎的なことを色々学びまして、色んなコンテストに応募しまくってたんですけど、なかなか鳴かず飛ばずで。あと、脚本ってそれ自体はあまり作品として表に出せないんですよ。
脚本は裏方さんの仕事というか、家建てる時でいえば設計図に当たる部分ですから。あんまり作品としては表に出ていかないんですよね。脚本自体は人目に触れないというか。
ブログにもあんまり載せられないんですよ。脚本見ただけで内容が思い浮かぶ人ってあんまりいないんじゃないですかね。
なので、脚本をベースに小説を書いて表に出そうかということで、noteにその小説を投稿し始めたんです。一年ぐらい前から。

qbc:そういうことだったんですね。

藤巻:自分を変えていきたいなっていうのがありまして。踏み出してきたいっていうか、何か一歩前にきっかけを掴んで前に出ていたいなって。
このまま家の中でひっそりと死んでいくのは嫌だな、みたいな。
何かやりたいな、どっかに出ていきたいな、輪に加わりたいな、その一つなんですね、今回のインタビュー。

qbc:なるほどなるほど。

藤巻:一歩前に自分を出すための積極的な行動って言いますか。なんでもいいからそこに落ちている藁でもいいですから掴んで。今回のインタビューをお受けして、今後どういう風に変わるかは分からないですけどね。
でも何もしないでここで寝て毎日過ごすっていうのはとにかく嫌なんですよ。
生きてる限りは何かしたい。
どこかに参加してきたいとか何かアクション起こしていきたい。

4、作品を映像化したい

qbc:ありがとうございます。半生を伺いました。今は普段、何をされてるんですか?

藤巻:基本的に何もしてないですよ。パソコンの前に毎日座ってるだけです。

qbc:生活はどうやってされてるんですか?

藤巻:年金を前倒ししてます。本当にわずかな年金ですけどね。月8万ぐらいですよ。

qbc:家は? 家賃は?

藤巻:親父が死にまして、家が空き家になったものですから、兄貴の名義なんですけど、お願いして借りてる状況です。
固定資産税くらいは払ってますけど、家賃払えないですよ。仕事してなくても税金とか国民年金、健康保険とかそういうの税金関係で毎月2万円くらい払ってますからね。
8万、たった8万の年金で毎月2万も税金持っていかれると生活できないですよね。踏んだり蹴ったりっていうか。でもね国民の義務ですからね。

qbc:なるほど。

藤巻:結構厳しいですよね。どこにも出られないです。

qbc:なるほど。

藤巻:自分の好きなのがSFとかアクションとかが好きなんですけど。ただ好きだって言うだけでは作品にできないっていうか。結局ユーザーが望むのはまた違うじゃないですか。自分が一番苦手としているのは恋愛ものとかですね。ただ一番ユーザーに見てもらえるのはその辺ですよね。
「インターセックス」っていう小説書いたんですけど、これも脚本からの小説化です。
男でも女でもないという性別をモチーフとしたお話なんですけど。脚本の時点で、楽天の脚本コンテストで二次選考まで行って、楽天の本社まで呼ばれました。

こちらです!

qbc:これ、note上での18禁ですか?

藤巻:そうですね。自分の好みでないものが割と受けるって言うか。
自分の好きなSFとかいうとあまり見てもらえないんですね。目にも止まらないし。

qbc:エッチなやつが悪いとは思わないですけどね。まあ不愉快な人もいますし。
大変な人生を送られた方の場合、そういうことを発散させるために小説を書くという選択が選ばれるんだと思います。

藤巻:書いてると面白い、書きあがった時に楽しいっていうのがあります。
本当は自分が作ったものが映像化されるっていうのが一番嬉しいんです。そこを目指してるんですけど、なかなかそれは難しくて。

qbc:そうですね。

藤巻:qbcさんは有名な方にインタビューされてるんですか?

qbc:有名な人? ないですよ。私は普通のサラリーマンですよ。

藤巻:あぁそうなんですか。

qbc:どういう風に思われてたんですか? プロインタビュアーみたいの?

藤巻:はいはい。そういう方なのかなと思ってたんですけど。そうでもないんですか?

qbc:全然そんなことないですよ。

藤巻:そうですか。なるほどね。私の話なんかで参考になりました?

qbc:私自身がですか? 私自身は参考になりましたよ。

藤巻:あぁそうですか。

qbc:読者に喜んでいただけるかはまた別ですけれど、私にとっては面白い話でした。

5、「このまま朽ちていきたくない」

藤巻:「小説家になろう」や「pixiv」にも投稿したんですけど、登録件数が桁外れで。何万件って出てきちゃうじゃないですか、UPされてる小説が。そんな中からいいものが見つかるのなんて本当に難しいって言うか。

qbc:いやそんなことはないんじゃないですか。いいものは見つかると思いますけどね。

藤巻:一生懸命絵を描いてマンガ描いて、結局力果ててそれで消えてってしまう人とか大勢いるじゃないですか。面白い話を作りたい人とか、面白いマンガを描きたい人とか、クリエイターを目指してる人たちをうまくマッチングさせるサイト作れたらなー、なんてことを考えてるんですけどね。

qbc:描き手と作り手を?

藤巻:マッチングアプリじゃないんですけど、話作りをする人と絵を描く人、クリエーターですよね、動画を作りたいっていう人と上手く組み合わせて、それをバックアップしてるって言うんですかね。実際そういうサイトはいくつかあると思うんですけど。

qbc:お金使うんであればインタビューした人でいますけど、YouTubeの漫画広告制作をやってる人はいて、その人は仕事は自分で取るけどその後は全部ふるって言ってました。ココナラとか、クラウドワークスにやって。全部知らない人をお金で買って作らせてますよ。そういうイメージじゃなくてです?

この人!

藤巻:違いますね。まだイメージでしかないんですけど、参加型っていうか、みんなでどんどん参加して来るっていう。そこにどんどん投稿してもらって、みんなで投票してくっていうんですかね。この人たちがいいとか。

qbc:小説家になろうとは全然違う方向で? あれもコラボありますよね。

藤巻:なろうだと無制限じゃないですか。どんどん入ってきちゃいますから。玉石混合ってのは良くないと思うんですよ。

qbc:あぁクローズドのってことです?

藤巻:そうです。ある程度クローズドにして。ある程度選んで、ちょっとふるいにかけるんですけど。ふるいにかけてできそうな人に投稿してもらって、その中からみんなに投票してもらって。これは面白いぞ、これを映像化して欲しいと言うまず希望を出させて。この物語を映像化してみたいと思う人いますかって、今度映像化させる希望の人を募って。

qbc:なるほど。どんどんやっちゃっていいと思いますけどね。

藤巻:ただ自分にはそういうのを作るノウハウがあまりないんで。そういうことに乗ってくれる方がいたら、僕は提案だけするんで、やってくれる人いないかな。

qbc:仕組みはクラウドファンディングはありますね。

藤巻:そうですね。クラウドファンディングとかも考えてますね。

qbc:で、資金だけですよね。

藤巻:そういう組織を作っても一人の力じゃどうにもならないんで、僕は提案するんで誰か力のある人がそこに加わってもらって、そういうサイト作れるよって人がいればそういうサイト作れる人に協力してもらって。
まぁ実際に物語を投稿をしてくれる人たちを募ってと、そういうこと考えてるんですけどね。そこに参加していく方にはお金にならないと結局続かないと思うんですよ。当初はクラウドファンディングでお金を集めて、後はやり方だと思うんですけど。何とかそこにスポンサーを入れるなり、投げ銭的なものでもいいと思いますし、収益を得られるような形をどっかで作って運営していくと。そこに参加するクリエイターの人たちにいくばくかのお金が回っていけば助けになる。

qbc:やっちゃった方がいいと思いますよ。この話で魅力的なのは、63歳という年齢です。
63才でこのまま死にたくないっていう。
娘が自分の年に近い男と結婚したの、嫌だったわけですよね?
そういう不満を創作にぶつけたいというエネルギーはちょっと聞いたことないです。

藤巻:そうですね、おっしゃる通りだと思いますけどね。ずっと温めてきた事なんですよ、もう10年ぐらい前から。
ただ温めても孵らないといいますか、自分の心の中だけで終わってしまうと言うか。やっぱり人って実行力だと思うんですよ。動かなきゃなんにもならないっていうか。少しでも動くっていう気持ちを持たないと、前に進めるためにはやっぱりなんでもいいから実行していくっていう。
ただ考えてるだけなんていうのは誰でも考えてるんですよね。いっぱいいますよね、同じこと考えてる人は。「僕も考えてました」みたいな人は結構いますけど、じゃあ何してるのかって言うと悶々としてるっていうのは事実ですよね。なんで自分はこうやって仕事を失ってしまったために時間がたっぷり有り余ってるっていうのありまして。

qbc:時間は羨ましいです!

藤巻:これが一つのチャンスだと思ってるんですよ。今有り余る時間を何かに使えるんじゃないか。何かが見つかっていたいと。
もう老いていくことは目に見えてますから、自分が朽ちていくってのはもう目前に迫ってますから。自分が朽ちてしまう前に、この脳が生きている間にですね、まぁ出来る限りのことをして行きたいって言うか。そういうことなんですよ。

qbc:今回のインタビューがきっかけになれば、嬉しいです。

藤巻:ここで私がこういっておしゃべりすることが何かに生きてればご自分ためにもなってればという思いもありますし、こうやって自分の考えをまとめるきっかけにもなりました。

qbc:ありがとうございます。

藤巻:ありがたいチャンスだったと思います。

qbc:どんどん藤巻さんのやりたいことを発表していって、みんなで一緒にやってくれないかって提案してっていいと思いますよ。
正直やりたくないって言うのが「みんなの意見」です。でも、藤巻さんのプロフィールの面白さには、その「やりたくなさ」を「やりたい」に変換させる理由と説得力があるんですよ。
例えば、一回り下の子と結婚って幸せだったんですよね?

藤巻:笑。はい。ただ昔話なんで。

qbc:昔の話だけど、長い人生の中でそういう楽しい時があったとか。こういう人生経験があった人しか語れない物語があるんです。
ごめんなさい、私が話をしてしまって。
これはすごくポジティブな要素です。リアル転生ものみたいなのをテーマに藤巻さんが脚本を書いて、その映像化メンバーを募集するとかね。
「今の俺はひきこもり歴10何年の60代だけど、現実的に真剣にもう残された時間がないから、せめて物語の中でいいから俺の失敗を取り返してくれ!」って。

藤巻:失敗を取り返してくれですか? そこまで傲慢になれないっていうか。自分の失敗を人に取り返すってのはちょっと。

qbc:人の力を借りちゃダメなんですか?

藤巻:いやいやそんなことはないと思いますけど。

qbc:じゃあどういうこと?

藤巻:人の力は借りたい。当然そうなんですけど。

qbc:人の力を借ります。自分の欲求も満たしたいです。そこがすごいパワーだと思ったんですよね、人間が死にたくないって思う時に出る力。
無名人インタビューでいろんな人と話してます。医者、風俗嬢、起業家。その中でも一番心に迫りました。やっぱり生き死にの話は大きい。

藤巻:そうですね。結局自分の言いたいのは「このまま朽ちていきたくない」ということです。それが事実です。これが今の自分の生きている支えなんだって。
この支えがなくなると、生きていけない。本当に切実なところがある。

qbc:すごいパワーです。

藤巻:はい。取り留めのない話で申し訳ございませんでした。

qbc:いやそんなことないですよ。ものすごい中心のはっきりしたお話でした。ありがとうございました!

藤巻:ありがとうございました!

▷アウトロ

藤巻さんの「このまま朽ち果てなくない」という言葉に打たれて、一緒に小説を書きましょう! と息まいたものの、折り合いがつかず、作品を二人で完成させることはできませんでした。
結局藤巻さん一人で完成させましたが!!
その様子はこちらのマガジンから確認できますよ!

藤巻さんの半生を聞かせていただきました。原稿書いててもけっこう感情を揺さぶられる内容で、私、インタビューしている時は中立を保つためにお相手に感情移入をしないようにつとめているのですが、今回ばかりは、インタビュー中は大丈夫でしたが後から聞き返すと、やはり胸に迫るものがあって涙がちょろりと。
人生、人それぞれです。

マガジンで過去インタビューも読めますよ!

インタビュー参加募集!

この記事が参加している募集

#自己紹介

230,124件

いただいたサポートは無名人インタビューの活動に使用します!!