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短歌と人 安野ゆり子-014 2024/05/29

離婚した安野さん

まえがき:qbc(無名人インタビュー主催・作家)

「短歌と人」インタビューとは?

歌人でYouTuberの才人安野ゆり子さんを月1インタビューして世界にお届けするプロジェクトです!

登場人物紹介

安野ゆり子:20代後半。歌人、着物YouTuber。労働が苦手。元セクキャバ嬢、現スナック嬢とコンカフェ嬢。俳句もする。遊ぶところは歌舞伎町。障害年金がほしい。夫さんと離婚したいが離婚できないでいる。「一番やりたいことは、生活上のことでは、好きな人と穏やかに暮らしたいってこと」。自分なりの宗教がある。
夫さん:30代後半。安野さんの年上の夫。文芸団体の運営。2024年5月離婚。
好きな人:20代後半。夫さんの文芸団体に出入りしていた。かっこいい。2024年5月から同棲中。

安野さんのオリジナル曲

これまでの安野さん

第0回 2023/7/28実施。通常の無名人インタビューを受けていただきました。インタビュー時点での現在過去未来のお話。 
第1回 2023/8/8実施。障害年金がもらえれば、お金の心配がなくなって夫さんと離婚できる。現在、夫さんとは別居中(だが、週一で夫さんは帰宅する)。短歌の鑑賞。
第2回 2023/8/25実施。短歌の鑑賞。夫さんとの馴れ初めの短歌。文芸団体の忘年会で初めて会った話。
第3回 2023/9/6実施。短歌の鑑賞。夫さんとの日常の短歌。「家にある皿の枚数気にしつつ決める今夜は土佐煮もつける」は佳作。
第4回 2023/9/21実施。障害年金不支給が決まる。友人の紹介で中野のスナック「ねぇ ムーミン」で週1労働開始。短歌の鑑賞。閉鎖病棟入院時の短歌。入院の理由など。自分の中で、短歌よりも音楽のほうが上だと気づく。
第5回 2023/10/5実施。引っ越しの予定を決める。お金は夫さんが出すが、夫さんは住まない(週一で会う)。短歌の鑑賞。障害者手帳と歌舞伎町の歌。
第6回 2023/11/9実施。中野のコンカフェ「ピンクスカートカフェ」で週1労働開始。短歌の鑑賞。母になりたいかわからない歌。
第7回 2023/12/6実施。再入院。音楽ライブ企画。好きな人との馴れ初め、三人の関係について。
第8回 2023/12/6実施。幼稚園時代の頃の記憶を紐解く。おばあちゃんとの関係について語られる。
第9回 特別回。安野さんのホロスコープと数秘術の鑑定結果を公開。インタビュー記事ではありません。
第10回2024/01/23実施。ホロスコープと数秘術の鑑定結果を直接お伺いしました。キャラクターがより立体的に。
第11回2024/02/13実施。2月頭に実施したライブ、短歌の出前授業、小学校低学年の記憶。
第12回2024/03/12実施。修行のお話と、小学校高学年の記憶。
第13回2024/04/19実施。海士町に行ってスピリチュアル体験。

第14回2024/05/29実施。<この記事です!

安野さん公式サイト

https://annoyuriko.com/

(qbcが勝手に作ったけど公認されました!)


離婚

qbc:
この2ヶ月は、何か変化ありましたでしょうか?

ふくのん -福音-:
そうですね。離婚したっていうのが大きいんですけど。なんでかっていうと、私は前のインタビューでも言った通り、存在給が月100万円だと思って暮らしてたんですよ。

で、使って良いお金(クレカの与信枠)っていうのは、何ていうのかな、天から与えられてるものだと思ってるから、クレカをバンバン使ってたんですよ。そしたら、5月6月分の払いが270万ぐらいになったんですけど。

そしたら夫が、「さすがにそれは払えない」と。私は払えなかったら自己破産すればいいと思ってたんで、でも結婚してるとそういうわけにもいかないってことで。夫の方から「まあ籍は抜くとして」って言い出して。

あ、借金したらこんなに簡単に籍抜いてくれるんだと思って、私は結構びっくりっていうか。それも狙って、お金使ったってのもあるんですけど。でもあまりに自分の想定通りに事が進んで、よかったなって感じなんですけど。

それから夫が、うちの実家に「離婚します」って話をしに行ったりとかして、いつだっけ、5月の何日だっけ。カレンダー見ますね。19かな。19に離婚が成立したと。そういう感じです。
本当は離婚したら、Pornhubにアダルト動画を載せて、暮らそうと思ってたんですよ。

qbc:
はい。

ふくのん -福音-:
ちょっと前に、無修正の動画をアップして捕まったっていうニュースが流れてて。私これ、モザイクかければ何の問題もないわけなので、これいけるなと思って、機材も編集ソフトもあるので、それで暮らしていけばいいなと思ったんですけど。

なぜかその離婚が成立した日に、好きな人から電話がかかってきて。Twitterの方では言ってなかったんですね。最近私がめっちゃ借金してるとかお金を使ってるってことは書いてたけど、「今日離婚が成立しました」って書いてなかったのに、なぜか電話かかってきて。そういうお金の使いかたとかが心配だから、電話したみたいなことで。

それで「離婚したんだよ」って話したら、「ちょっと俺んちに休みに来ないか、疲れただろう」って言われて、それで久しぶりに会いに行って。そこで、アダルト動画で暮らすって言ったら、「それはやめてくれ」と言われて。俺んちに住めばいいじゃん、みたいな話になって。

私は基本的に働きたくないし、家賃と光熱費と食費が保障されてるんだったら別にわざわざアダルトビデオ頑張って撮って編集してっていう仕事をする必要もないので、じゃまあ別に住めばいいかと思って、その日から好きな人の家で暮らし始めて。

今はスナックのバイトとコンカフェのバイトと、好きな人の家の中の家事。後は、元々私が住んでた家の片付け。来月の25日ぐらいには空にしなきゃいけないので、そういう片付けとかをしながら暮らしてます。

qbc:
270万って何に使ったんですか?

ふくのん -福音-:
まずは旅行代。あとは、私の場合は大黒さん活動があるので、旅行に行くだけじゃなくて友達にお土産を買ってくるとか、あと5月は誕生日の友達が多かったので、誕生日プレゼントとか。あと自分に使ったので大きいのは、着物を仕立てましたね。着物二枚と帯一本で、それが85万。それが一番大きい。

あとは、今まで家電とかインテリアって全然興味なくて。夫が「これにするから」って言ったものをずっと使ってたんですよ。別居しても、「夫が買ったやつあるからいいや」って使ってたんですけど、もうちょっと自分の暮らしっていうのを自分で決めなきゃ駄目だなって思って、掃除機とか炊飯器とかそういう家電ものとか、夫が買って使ってたものを全部捨てて、自分がかわいいと思うもの、自分が欲しい機能がついてるものに買い替えたんですね。

そういうのが結構ちょろちょろ数万円ずつ、掃除機が10万円近いのとか、炊飯器も、多分6、7万とか。そういうのも積もり。あとは食費も別に節約とかしないので、その日食べたいものを食べて暮らしてたって感じです。

qbc:
旅行って言っても、国内だし数十万ぐらいじゃないですか。着物が100万行かないとして、残り200万ぐらい? 何に使ったんですか? その期間の食事は自炊じゃなかったとか?

ふくのん -福音-:
自炊ですよ。私。むしろ全然食べないぐらい、最近食べないんですけど。なんだろう。

qbc:
何に使ったんですかね。

ふくのん -福音-:
普通に、私が望む生活をしたら、それぐらいかかるって言ったらそれだけなんですけど。

qbc:
2ヶ月で?

ふくのん -福音-:
そうですね、はい。

qbc:
家電が多かった?

ふくのん -福音-:
家電も、ちょこちょこ炊飯器、掃除機、あとドライヤー、食器とかもちょこちょこ買い替えたりとか。

qbc:
それも、10万20万の世界じゃないですか。友達にどれぐらいあげたんですか?

ふくのん -福音-:
友達の旅行のお土産代が多分数十万で、誕生日の人が3、4人いて、それが全部で10万ぐらいかな。

qbc:
そういうのが、ちょこちょこ積み重なってか。

ふくのん -福音-:
そうなんですよ。

qbc:
いつ頃から好きな人との同棲を始めたんですかね?

ふくのん -福音-:
5月20日かな。

qbc:
いかがですか?

ふくのん -福音-:
一人暮らしじゃなくなったっていうのが、すごい楽になりましたね。やっぱりずっと私は1人が嫌だって言ってたけど、やっぱ嫌だったみたいで。誰かと住んでるっていうのは、相当気持ちが楽ですね。ただ、もう好きな人とは3ヶ月ぐらい連絡も取ってなかったし、そもそも全然意見が合わない人間なんで。バトルがもう1日に2、3回起こるので、疲れ果ててるんですけど。

今日も、昨日私すごい具合悪くて洗濯できなかったんですね。けど、彼の家にある洗濯機が5.5キロなんですよ。これは、一人暮らしで毎日回して大体OKぐらいの量だから、2人暮らしだと、1日さぼると、もうどうにもなんないんですよ。でも、シーツも洗いたいとかって彼が言ってたから、「コインランドリー行くからコインランドリー代ちょうだい」って言ったら、「もったいないからダメ」みたいに言われて、別に後で洗えばいいじゃんって言われたけど。

そもそも洗濯1回の限界量が決まってて、かつ、彼の家は干す場所がないんですよ。扉のところにかけてたりするから、物干しっていうのが存在しないんで。だからそれで、「ただ2回分ずつ後ろにずれてくだけだよ」って言ったら、「ずらしておけばいいじゃん」みたいなこと言って。私まだ荷物が全然前の家にあるんで、「着るものなくなっちゃうんだけど」って言ったら、「裸でいればいいじゃん」みたいな感じで言われて。もう面倒くさいんですよ。

しょうがないんで、でも、借金はしてるけど別に手持ち金がないわけじゃないんで、「これは私が洗濯をしたいから洗濯をするんだ」って思って、自分のお金でね、コインランドリー代を出したりとかしてたんですけど。

あとはそうそう、大きいことは、「25日までに250万手に入らなかったら信仰を捨てろ」って言われて、そのバトルも結構大変だったんですけども。

qbc:
25日は過ぎましたよね。どうなったんですか?

ふくのん -福音-:
だから、形式的な私のお祈りとか瞑想はしちゃいけないことになりました。

qbc:
借金自体はどうなったんですか?

ふくのん -福音-:
借金自体は、カード2枚持ってて。1枚の方は、5月分が80何万でこれは払えてなくて。もう一つの方が3万いくらだったんですけど。

これは、家を空っぽにするのに、基本的にはもう物をほとんど捨ててくる必要があるので、回収業者みたいなのに頼もうと思って、見積もり出したらMAXで15万ぐらいかかるって言うんで、カード止まると払えなくなっちゃうから、それだけ父親に、20万ぐらい貸してくれるか、くれるかどっちかしてほしいとお願いして、18万5千円もらったのかな。

それで、もう私は気が急いてるから、もう3、4日で荷物は全部なくしたいと思ったんだけど、家の解約って1ヶ月かかるじゃないですか。ということは別に、売るものは売って、粗大ゴミは粗大ゴミに出せばいいんだということになり。借金はしてるものの、とりあえず父親からもらった10何万ってのがあるので、そっからカードの3万いくらってのは一旦払って、だから1枚カードは生きてる状態で。

qbc:
1枚のカードは残高フルで残ってるってこと?

ふくのん -福音-:
だから14万ぐらいかな。手持ちが今、銀行口座に14万ぐらいある。

qbc:
現金14万と、残高が残っているクレジットカードが1枚あると。

ふくのん -福音-:
そうですね。

qbc:
それと、カンストした250万のカードがある感じ。

ふくのん -福音-:
それはね、今月分が80何万で。生き残ってるカードの来月の支払いが、150万ぐらいあるのかな。

qbc:
それも、残高いっぱいいっぱいなんだ。

ふくのん -福音-:
そうですそうです。でもとりあえず来月までは止まらないんで。

qbc:
うん。

ふくのん -福音-:
でも既に止まってる方の6月分支払いが20万ぐらいかな、ちょっとあるぐらい。

qbc:
それ自体はどうするんですか?

ふくのん -福音-:
こういうこと言うと怒られるけど、私はそれでも必要なお金を天が勝手に恵んでくれると思ってるんで、あんまり困ってないですね。一瞬借金しても数ヶ月ぐらいの話だろうと思ってますね。

qbc:
その算段は、払わないっていう前提ってこと?

ふくのん -福音-:
払う気はあるけど、払えるお金がやってくるまでは払わないって感じです。

qbc:
この金額でカードが払えないとなると、具体的にどうなるんですか?

ふくのん -福音-:
わかんないんですけど、26日に多分27日の支払いができませんって電話して。そしたら29日に本当に払えないかが決まるから、29日にもう1回電話してくださいって言われて。今日29だから電話したら、リボ払いできる方はリボ払いがおすすめですと言われたから、とりあえずそれにして。でもリボじゃない枠っていうのもあるので、それは来週の水曜日までに、払える見込みの日付を教えてくださいって言われてます。今日はそこまでです。

qbc:
払えなかった場合はどういう措置になるんですか?

ふくのん -福音-:
いや、特に何も言ってこないし。あっちは払える前提で喋ってくるから、最悪払えなかったらこう、みたいな話はしてこないので。

qbc:
それは単純に調べてないってこと?

ふくのん -福音-:
基本的には止まるだけだと思ってるから、何か別に。

qbc:
単純に利子がつくだけか。

ふくのん -福音-:
利子はつきます。だから延滞金がかかって、次払えるまで延滞金がかかり続けると、それだけだと思ってます。

qbc:
なるほどね。とりあえず両方ともそうなるよねっていう状態なんですね。ちなみに、クレジットカードっていつ作ったんですか?

ふくのん -福音-:
1枚は大学卒業してすぐぐらいで、もう1枚は結婚してすぐかな。

qbc:
結婚してたら作れるんだ。

ふくのん -福音-:
そうです。それも社会の大問題だと思ってて。こんな無職の精神障害者にカード2枚も持たせちゃいけないんですよ。正直私の責任もあるけど、持たせた側の責任も半分以上あると思ってますから。だから私は何とも思わないですね。
バタバタしないってのが基本的な方針なので。

qbc:
今後、直近の予定はどんな感じなんですかね?

ふくのん -福音-:
特に変わらないですよ。仕事は行って、家の中のことやって、それでおしまいです。でもYouTubeだけはちょっと撮るスペースがないんで、撮れないんですけどね。着物もだいぶ売っちゃったんですよね。

qbc:
お仕事は何する予定?

qbc:
お仕事は特に変わらないんですよ。コンカフェとスナックしかしないですよ。

qbc:
仕事の他には、主婦業をする感じ?

ふくのん -福音-:
そうです。もう本当に家の中のことと、前住んでた家の片付けしてると1日終わっちゃうんで。多分1、2ヶ月それに取られちゃうから、何もできないですね。

中学生時代

qbc:
わかりました。過去に行きましょうか。中学校時代ってどんな感じだったんすかね?

ふくのん -福音-:
中学校は、1年生の最初の1ヶ月半ぐらいは行ったけど、その後すぐいじめられて。その後、夏休みまで行ったり行かなかったりだったけど、夏休み明けた2学期の初日にすごい泣いちゃって行けなくなって。そこからは不登校って言うか、適応指導教室っていう、教室には行けないけどギリ学校には来れるっていうスペースで、ほとんど3年間過ごしてました。

qbc:
3年間?

ふくのん -福音-:
もう卒業まで。大体みんな2年生に上がるタイミング、3年生に上がるタイミングで、教室に戻ろうとかってするんですけど、私は全然戻る気がなかったので、適応指導教室行くか学校行かないか、みたいな。卒業までずっとそんな感じでした。

qbc:
その教室では何をしてました?

ふくのん -福音-:
適応指導教室は、午前中は勉強で、それぞれワークやったりとかプリントやったりして。午後は、結構コミュニケーションに問題がある子が多いので、コミュニケーションの練習がてらカードゲームとか、ウノやったりトランプやったりっていうことをして、過ごしてましたね。

qbc:
その3年間って、自分の中でどんな時代だったんですか?

ふくのん -福音-:
なんか毎日ずっと死にたかったですね。

qbc:
いじめられた原因って何だったんですか?

ふくのん -福音-:
5月ぐらいに家庭訪問があって、午後先生がいなくなっちゃうんですね。自習になって、先生が回ってくるんですけど。みんな喋ってて全然自習なんかしないわけですよ。それで私は、先生が怒るってのはすごい嫌だから、かといってクラス全員に向かって静かにしなよとはちょっと言えず、勇気が出ず。

そういうので、折衷案として、隣の子に、「喋ってないで自習しなよ」みたいなことを言ってたんですよ。そしたらその子が、「クラス全体でザワザワしてるのになんで俺だけ言うんだ」と。まあごもっとも、ごもっともだけど、そこが気に食わなかったらしくて、なんかあいついじめようぜみたいになって。

最初は給食食べる班の5、6人の子がメインでいじめてて、ただその中心メンバーの証言いわく、クラス全員でいじめてたんだぜって言われて。「それは気づかなかった」と思ったんですけど。原因と言えば私の正義感が強すぎるのと、私が不快な思いをしたくなかったから、って感じです。

qbc:
なるほどね。その当時は、自分がどんな状況だと思ってたんですか?

ふくのん -福音-:
まず、なんだろう、そもそもその注意したことに関しては、私は正しければ全てが正しいと思っていて。校則は校則なんだから守れとか、決まってることを破る意味がわからないとかね。わざわざ先生を怒らすようなことをやる意味がわからないと思ったので、私こそが正しいから、なんていうのかな、周りにそんな文句言われる筋合いがないみたいな感じ。

いじめに関しては、そもそも私鈍くて、いじめられてることも気づいてなかったんで。あんまりダメージがなかった。言い方としてはいじめにあったって言うんですけど、私はほとんどノーダメで、いじめられても。なんか客観的に、あれもしかしてこれって、よくニュースとかで言ういじめ? みたいな。自分に対しても、それが不快だとかもあんまりなかったんで、そういう理解です。

qbc:
なるほど。小学校のときの思い出の中にあった、オーガスタグループとか、音楽の趣味とかプライベートってどんな感じだったんですか?

ふくのん -福音-:
一番大きいのは、スガシカオと電話で喋ったこと。

qbc:
電話って、ラジオのやつとかで?

ふくのん -福音-:
そうそう、ラジオの企画で、スガシカオが一般の人と電話するっていうので。中学生が応募したのが多分珍しかったんですよ。それで、夕方、1人でアニメ見てて、弟はサッカー行ってて、母親がその送り迎えに行って、1人でD.Gray-man見てて。

qbc:
うん。

ふくのん -福音-:
電話鳴ったから取ったら、「ラジオ局ですけど、あと30分ぐらいでスガさんから電話いくんで取ってください」みたいな感じで。それで電話して、「ファンレター書いてよ」って言われたから、すごい長いのを書いて送ったら、お返しが来て。基本的には定型文みたいなのがワープロで打ってあるんですけど、最後にサインと、「ラジオではありがとう」って、手書きで書いてある手紙をくれて。それが中学校最大の思い出で。

あとは音楽系だと、中1の終わりぐらいですかね。歌とギターを習い始めたので、毎週高崎までレッスンに行って。学校には行かないけど、ギターを背負って街には出てるっていう、出歩く引きこもりって言ってたんですけど。そんな暮らしでした。

qbc:
1人でギターの弾き語りをしてたんですか?

ふくのん -福音-:
そうです。私は基本的に1人で弾き語りで。ただ習ってるところが、年3回発表会ライブがあって、それが即席バンドみたいな形で、何ていうかな、この曲はバンドやった方がかっこいいからって言うんで招集されて、ゆりちゃんは歌ね、みたいなのやりましたけど。私は、オリジナル曲を1人でエレキで弾き語りするっていうのが基本スタイルでした。

qbc:
その他には、何かありました?

ふくのん -福音-:
その他は、そんなにかな。学校は行ってなかったですけど、テストの順位を保つっていうことに全力を燃やしていて。正直、適応指導教室行ってる子の成績ってのは、後ろから数えた方が早いんですよ。なんだけど、何人いたか覚えてないですけど多分、女子100人男子100人ぐらいいて、基本的には30番ぐらいを私はずっとキープしてたので。いかに点数を下げないか、いかに授業に出なくても点数が取れるかっていうのを自分の生きがいにして、勉強はすごいやってました。

qbc:
適応指導教室での授業って、どういう感じなんですか?

ふくのん -福音-:
それはまず、成績表ってテストの点以外に、私の時代だと関心、意欲、態度っていう項目があるんですね。関心意欲態度は授業の態度だから、授業出てないと評価できないってことで、斜線になっちゃう。で、1項目に斜線がつくと、全体評価ができないので、成績が1とか2とか3とか4とかつかなくて、全部斜線になっちゃうんですよ。どんなに点数が高くても。

でもそれがかわいそうだって思う先生がやっぱいて、そういう先生は、たまに出前授業みたいな形で、適応指導教室に来て、特別授業やってくれて、その態度で成績表をつけてくれたりとか。結構多かったです。体育とか社会とか、理科の実験なんかも、週に何コマか、先生たちがやってくれて。

qbc:
それはつまり、自習をするってこと?

ふくのん -福音-:
そうです。基本は自習です。もうみんな来るだけで精一杯なんで。大体そういう子って起きれないんですよね、朝。だから午前中来れる子ってのは結構元気な子で、そういう子は午前中自習で勉強して。午後から何とか来れる子っていうのは、トランプとかだけ参加して帰ってくっていう感じで。

qbc:
適応指導教室に来る子って、どんな子が多いんですか?

ふくのん -福音-:
一つわかりやすいのは、全然喋れない子。もうなんか喋りかけても、ちょっとうなずいたりするぐらいがもう精一杯な子。もう一つは、私みたいに結構元気だけど、なんでこの子学校行けないんだろうみたいな、周りから見てわかりづらい子。だから、相談員の先生とかも苦労したと思いますけどね。そういう子って、別に親との関係もあんまり悪くなかったりするんで。この子、普通に元気っぽいっていうか明るい感じだし、そんなに成績悪くない、そこそこ勉強もできて、親との関係も悪くないのに、どうしてそうやって死にたいとか、学校行けないってなっちゃうんだろうっていうのが、かえってわかりづらい子。

振り返ると、私は多分、当時から聴覚過敏とか、光過敏とか、そういうのがあったので。そもそも40人とかが一斉にいるっていう状態が耐えられなかった、環境的に。どうしても私の価値観だと、「正しいことが正しい」だったから。でも中学生ぐらいって、いかに校則を破るかっていうことに全力をかけてるからみんな。やっぱりそういう私の価値観が通じないし、摩擦が起きるっていうので。その自分の体の特性プラス、考え方のこの頑固な癖で、やっぱりいろんなタイプの子がいる教室に居続けることが、私は難しかったですね。

高校生時代

qbc:
高校生はどうでしたか?

ふくのん -福音-:
高校生は、1年生の4月から通信制高校に行ってて。最初から通信制高校って珍しいし、人数も少ないんですよ。最初からは20人ぐらいしかいないんですけど。通信って言っても、学習センターっていうところに通わなきゃいけないんですね。

qbc:
はい。

ふくのん -福音-:
単位取らなきゃいけない授業は、例えば1年生だったら週4コマかな。週4コマは絶対学習センターに行かないと、単位が取れない。なので最初は週2日学校に行ってて。だけどなんかだんだん、部活が楽しくなっちゃって。そのときは漫画研究会と軽音部に入ってて。それで結局、そこでできた友達に今度は会いに行くようになって、そしたら今度、週5行くようになって。通信なんだけど、全然毎日学校行ってるっていう感じで。

でも基本的に授業が少なくて、1日に2コマか3コマしかないので、あとは自習。1年生2年生のときは、検定取るのが好きだったんで、漢検とか英検とかの勉強をずっと自習室でしてましたね。で、3時過ぎになると部活か、部活がない日は友達とまたトランプやったりゲームやったり。で、6時ぐらいに帰るっていう生活でした。

qbc:
気分的にはどんな毎日を過ごしてたんですか?

ふくのん -福音-:
いや本当、楽しかったですね。高校生になって初めて、学校って楽しいって思えたんですよね。小学校のときも別に、そこそこ学校行ってたけど、楽しいとは思ったことなくて。おそらく小学生って、学校楽しくて行ってるって人が多いと思うんですけど。私は全然学校楽しくなかったし。

中学生のときは相談員の先生とかすごいよくしてくれたし、申し訳ないんだけど、でもやっぱり学校は嫌いだったから、高校生になって初めて、友達と毎日会えるのが楽しい、喋りたいって気持ちになって、その変化が自分でも結構嬉しかったですね。当時。

qbc:
何が楽しかったとかって覚えてます?

ふくのん -福音-:
やっぱり友達? そこに来る子ってやっぱり全員が、学校が苦手だった子が来るから、基本的なシンパシーが合うっていうか。前提が違う。中学校までは、授業に出てる子が普通の子。1日学校に行って部活やって、ちょっと悪さもしてっていう、それが普通だったけど。

高校に行ったら、あんまりガツガツ勉強もしないで、のんびり。中にはやっぱ喋れない子とかもいるけど、それはそれで普通だよねみたいな、そんな子いっぱいいるよねみたいな感覚。だからのんびりしてたんですよね。何かにみんな追い立てられることもなく。

特に最初っから通信の子って、中学も行ってない子だから、自分の人生ちょっと諦めてるっていうか、葛藤が済んでる。途中で転入してくる子っていうのは、やっぱりもう心身ボロボロになって追い詰められちゃって、自分は前の高校辞めちゃって駄目な人間だ、みたいな感じで来るんですけど。

最初からいる子はみんな中学行ってないから、自分はやっぱできないことはできないし、無理してもしょうがないし、できるところで楽しく生きたい、みたいな感じでみんな来てるから、無駄な抵抗もなく。楽しくやろうよみたいな感じが、すごい心地よかったですね。

qbc:
それは、生まれてきてからレベルで、今までと違う楽しさでしたか?

ふくのん -福音-:
違いましたね。住んでた社宅の子と遊ぶのは楽しかったけど、それとは比べられないぐらい、楽しかったですね。本当に、あの学校を選んでよかったなって思う。先輩とかはやっぱ通信だっていうところに負い目を感じて、未だにあの学校行ったの後悔してるとか言ってる先輩もいるんですけど、私は本当にあそこでよかったなって思いますね。

qbc:
なるほど。趣味の面ではどうでした?

ふくのん -福音-:
趣味面は相変わらず音楽を結構やってて。ミュージシャンになりたかったので、レッスンは週1回行って、あと軽音部っていうのが一応あって、所属が私だけなんですけど。でも私がギターを持って教室で弾いてると、受験勉強の休憩で先輩がやってきて、ちょっとギター弾かせてとか言って。私はその、軽音部に遊びに来る先輩が好きだったんで、男の先輩だったんですけど、ギター触りながら喋って、それがすごい楽しくて。

あと漫画研究会、途中で名前が漫画じゃあっていうんで文芸部って名前になったんですけど、そこはみんなオタクたちの集まりなんで、今週のアニメの話とか、一緒にゲームだったりとか、そういうのをやって。

あとは、お小遣いが少し増えたりとかしたので、洋服が買えるようになって、自分が好きなゴスロリパンクブランドの洋服を着て。結構、ファッションは一生懸命やってましたね。家に帰ってくるとギターの練習してるか、ファッションのデザイン画を描いてるか、って感じで。

あと、音楽系だと当時「ニコルソン」っていうアプリがあって。ニコニコ動画が提供してたアプリなんですけど、声を投稿して、みんなで評価し合うっていうやつ。例えば、歌を録音して投稿して、いいねもらうとか。あとは、生配信して雑談するとか。「声で繋がるニコルソン」って言ってて、顔出しはないんですけど、一般人が声で交流し合うってのを、高1の夏かな、すごいやってて。そこで結構、歌を褒めてもらえたんですよね。それが楽しくて、のめり込んでやってましたね。

qbc:
何を歌ったんですか?

ふくのん -福音-:
そこはやっぱニコニコなんでボカロが受けるから、大体ボカロを歌って。

qbc:
はいはい。

ふくのん -福音-:
すごい研究してました。みんな帰ってくる時間、6時ぐらいを過ぎると、激戦区になっちゃうんですよ。だけど私ちょっと早く帰れるので、絶対歌は5時台に投稿して、6時台にアプリいじる人に聞いてもらうっていう、新着でトップに来るようにして、6時台で1位2位を取るみたいな。

qbc:
どんな歌が流行ってた頃です?

ふくのん -福音-:
カゲロウシリーズ、カゲロウデイズとか、カゲロウプロジェクト、あとはkemuっていうボカロPとか、かな。その辺が流行ってましたね。

qbc:
高校1年生の時って、西暦何年ぐらい?

ふくのん -福音-:
えっと、2010年前後かな。もうちょっと後かな。

qbc:
東日本大震災って何歳のときでした?

ふくのん -福音-:
震災は、中三の卒業式の日です。だからニコルソンの時は2011年とか12年ぐらいですね。

qbc:
なるほど。その頃、男女関係みたいなのはどんな感じだったんですか?

ふくのん -福音-:
高1のときは、その軽音部の男の子が好きで、卒業する間際に告白したんですよ。そしたら振られて、熱が出て、親に病院連れてかれて。私は振られたショックで熱が出てるってわかってるけど、親に言えないんで、すごい嫌だったんです。病院行ってもしょうがないのに、と思って。

それで高2になるちょっと前ぐらいに、転入してきた男の子がいたんですよ。その子とすごく仲が良くなって、高2の秋から、高3のちょっと手前ぐらいまでは付き合ってて。だけど、「俺と受験勉強どっちが大事なんだ」って言われて、「受験勉強」って言ったら、じゃあ別れよっかって話になって、って感じですね。高3でも仲良かったですけどね、その元彼とは。

あとそのニコルソンやってるときに繋がってた男の子がすごい好きだったんで、会ったことなかったけどガチ恋で、みんなの前で言ってたんですけど、配信とかで。その子が好き好きみたいに、すごい言ってて。だから主に3人ですかね、好きだった男の子は。

大学生時代

qbc:
大学生はどんな感じになるんです?

ふくのん -福音-:
大学は1年生のときに、短歌研究会に入るって決めてたんで、サークルは短歌研究会にさっさと入り。うちの学校はクラスってのが結構しっかりあって、最初の概説の授業はクラス単位でもう決まってるんですね。1組は全員誰々先生の概説が必修とか。なので、クラス単位だったから、クラスの子と仲良くて。結構わりと、みんなとうまくやってて。とはいえ、私はあまり群れるタイプでもないので、一番前の席に座って、先生をガン見しながら授業を受けて。

でも、それに付き合ってくれる友達が1人いて。その子は結構普通っぽい子、なんだろうな、障害があるっぽい感じでもないし、オタクっぽい感じでもないし。その子はサークルじゃなくてテニス部で、結構ちゃんとやってる部活に入ってたんですよ。高校生のときはすごい部活に一生懸命、いわゆる普通の高校生をやって普通の大学生になりましたみたいな子だったんだけど、私のことを好いてくれて。

私が、「授業は一番前の席じゃなきゃ嫌だ」って言ったら、「いいよ」みたいな感じで、ずっと隣で一番前で授業を受けてくれて。なので、その子と大体いつも一緒にいましたね。みんなと仲いいけど、でもなんかいつも一緒にいるっていうと、その子が1人いるぐらいの感じ。

qbc:
その他はどうでした?

ふくのん -福音-:
その他は、大学1年の春休みにバイトしようと思ったんですよ。で、ウェディングドレスのモデルっていうのがあって。私は洋服が好きだから、ドレス着てお金もらえるならいいなって思ったんですね。それで、行ってみたら受かったんですよ。だけど、「あなたモデルより女優の方が向いてるから、モデル事務所の他に女優事務所もやってるからそっち入らない?」って言われて。私中学生のとき演劇部だったので、そういうの好きなんですよ。

じゃあ勧めてくれるならと思って女優事務所に入ったら、毎週末レッスンがあると。で、私は勉強ちゃんとやりたかったので、授業がある日はバイトしたくなかったんですね。月曜から土曜まで授業があって、日曜日にレッスンがある。で、レッスンってお金かかるんですよ。毎月何万ってかかる。

あれ、お金が欲しいからバイトしようと思ったのに、レッスン代でお金がなくなっていくぞ、でもこれ以上バイトもできない、っていうので、預金残高が3桁になったときに事務所をやめたんですね。

qbc:
はいはい。

ふくのん -福音-:
でも3桁じゃどうしようって思ったときに、風俗で働こうと思って。違った、最初はキャバで、キャバの体入行ったら合わなかったんで、風俗にしようと。そっから風俗と、あと風俗がメンエスも一緒にやってるお店だったんで、風俗の待機でメンエスもやってて。

そのときに、道でナンパされて付き合った人がいて。その人が、「やっぱり風俗嬢の彼女は嫌だ」とか言い出して、「じゃあセクキャバならいい?」 って聞いたら「セクキャバならいい」って言うから、セクキャバにして。でもセクキャバにしたら、その2週間後ぐらいにやっぱり別れることになって。風俗でよかったじゃんとか思ったんですけど。それでそこからセクキャバ2年ぐらい、卒業するまでは働いてて。それが20歳ぐらいですよね。そのときに飲んでたら、42歳ぐらいの彼氏ができて。その彼氏と1年ぐらい一緒に住んでましたね。

qbc:
それは何年生ぐらいの時?

ふくのん -福音-:
風俗始めたのが、大学2年生ぐらいですね。42歳の人と付き合ってたのが3年生ぐらい。

qbc:
なんでその42歳の人と付き合ったんですか?

ふくのん -福音-:
飲んでたら面白くて。でも私1人飲みができるタイプなんで、全然1人飲みしてたんですよ。そしたらLINEで、「今どこにいるの?」って聞かれたから、「渋谷で1人で飲んでる」って言ったら、「なんで声かけてくれないの」みたいなこと言うから、一緒に飲みたかったんかと思って「一緒に飲む? 」って言って、ホテル行って。そのときに私が、「私とどうなりたいの?」って聞いたら、「付き合いたい」ってあっちが言うから、「じゃあいいよ」って言って、付き合い始めて、みたいな。出会って、もう1回2人で飲んで、ホテル行って、そのときにもう付き合うみたいになってたぐらいですね。私、話が面白ければ何でもいいんで、面白かったからいいやって感じでした。

qbc:
どれぐらい一緒に生活してたんですか?

ふくのん -福音-:
多分1年ぐらいは一緒に住んでたと思います。

qbc:
そのとき、自分の家はどうしてたんですか?

ふくのん -福音-:
私の家に、彼が来て住んでた。彼は渋谷で働いてたんですけど、家が遠かったんですよ。戸塚のあたりで。だけど仕事が、週7日仕事してて、夜も遅かったんで、帰れないんですよ。だから、私住んでたのが溝の口だったんで、渋谷まですごい近いっていうので、職場への便利さと、私は料理するから料理が出てくるとかっていう、あっちにしてはメリットしかなかったんで一緒に住んでて。でも家賃も入れてくんなかったけど(笑)

qbc:
その後はどんな感じですか?

ふくのん -福音-:
私が就活してるときに、すごい病んじゃって。それまでの私っていうのは、すごい明るくて頭良くて楽しい子みたいな感じだったけど、基本はやっぱり、ちょっと何かあると病んじゃうってのが基本性格だから。本当は。

就活って、一般人のふりしなきゃいけないじゃないですか。それがやっぱ、中学校のときにできなかった自分みたいな感じで、やっぱ大量の人の中で、求められてるふうにやって、でもみんながやってるみたいにやっても結果が出ないっていうのですごい病んじゃって。

彼に、「自殺する手伝いして」みたいな、「首絞めて」みたいなことを言ったけど、そのときに、「何馬鹿なこと言ってんの」、みたいな感じで全然相手にしてくれなかったんですね。この人は私が本気で死にたいってのが全然伝わってないんだなって思って。「もうこの人無理」って思って、次の日に、「別れるから荷物持って出て」って言って、そのまま私からさよならです。

qbc:
なるほどね。

ふくのん -福音-:
今思うと、相当ひどいことしたなと思って。どこかで会えたらちゃんと謝らなきゃなとは思ってるんですけど。当時はやっぱりそういうふうにしかできなくて。

でもそういうこと言うと周りはね、「そんなおじさんが20歳ぐらいの子と付き合えたんだからいいんだよ」とかって言うんだけど、でも私は年齢はやっぱり関係ないから、すごい身勝手に何の理由も言わずに別れちゃって、本当申し訳なかったなって思うんですけどね。

qbc:
別れた理由は彼に話さなかったんですか?

ふくのん -福音-:
聞かれなかった。もう無理、別れて、みたいな。あっちも、ああわかったみたいな。それだけだった。全然ゴネないし。

qbc:
何やってる人だったんですか?

ふくのん -福音-:
テレビの番組作ってる人です。制作の会社。

qbc:
その後はどうなりましたか?

ふくのん -福音-:
それで大体、私の頃の就活って言うと、大学2年の終わりに、就活とは何かみたいな話になって、3年生になったら動いて、4年生になる前には決まってるみたいなのが、多分概ねスタンダードだと思うんですけど。私は4年の夏、4年の8月までやってました。2年の終わりに、そろそろSPIだとかって始めて、終わったのが4年の8月。

qbc:
就活は4年まで続けてたんですね。

ふくのん -福音-:
そうですね。

qbc:
その頃も、セクキャバはやってたんですか?

ふくのん -福音-:
セクキャバで働いてました、ずっと。大学4年間の半分ぐらいはセクキャバ。

qbc:
お金は安定してたわけですよね。なんでセクキャバを続けてたんですかね?

ふくのん -福音-:
生活費は全然、セクキャバ代で回るっていう。

qbc:
仕送りがなかった?

ふくのん -福音-:
ありましたよ。家賃と携帯代は親が負担してて、それとは別に毎月6万円もらってました。それで、足りない分はバイトしてねって言われてたんで。

qbc:
当時は何にお金を使ってたんですか?

ふくのん -福音-:
この頃は別に、食費、飲み代は多かったですけどね。ほとんど飲み代かな。あと洋服を結構買ってましたね。

qbc:
セクキャバの方はいくらぐらいもらってたんですか?

ふくのん -福音-:
月8万ぐらいかな。

qbc:
そんなにもらえてるわけじゃない感じ。

ふくのん -福音-:
週に1回しか出てなかったので、週1、2回で。夏休みだとちょっと増えるけど、セクキャバってお客さん来ないとお金になんないんで、MAX1日2万円で、平均8000円ぐらいで、0の日もあるみたいな。だから月8万ってのは、ちょっと多いかもしれない。夏休みは月8万ぐらいだったけど、学校行ってるときは6万ぐらいかな。

qbc:
風俗は本番までやったんですか?

ふくのん -福音-:
やっちゃいけない店だったけど、私はやってましたね。

qbc:
いわゆる精神的なハードルは、大丈夫だったんですか?

ふくのん -福音-:
全然平気でした。

qbc:
最初っから?

ふくのん -福音-:
最初から。

qbc:
この頃はどういう気持ちで過ごされてました?

ふくのん -福音-:
毎日楽しくって、勉強が楽しかったので。とにかく勉強したくて、彼氏もいるしお金も困ってないし、本当毎日ハッピーでしたね。就活以外は。就活だけはちょっと病んでましたけど。

qbc:
なんで就職っていう道を選ぼうとしたんですか?

ふくのん -福音-:
大学院に行きたくなかったんですよ。親は勉強したかったら大学院行っていいよって言ってたんですけど。私、先生の話を聞くのは大好きなんですけど、研究するのが大嫌いなんですよ。自分で課題を見つけて調べてってことが苦痛なので。大学院ってそれをやるところだから、大学院には行きたくないと。

私は選択肢が、就活か大学院しか知らなかったので、大学院に行きたくないから会社に就職しようと思って、あと教員免許も取ってたんですけど、私の学校って教職に就く子が多くて、あんまり周りで就活してる子いなかったんですけど、でも私は先生にも絶対なりたくなかったので、一般の会社だ、と思って。

qbc:
ちなみに今考えたら、アルバイトのままっていう選択肢はありました?

ふくのん -福音-:
無いですね。なんか当時は、中学校は行ってなかったけど、私は別に発達障害があるわけでもないし、今は精神病とかもないし元気だし、これから普通に暮らしていける、みんなみたいに暮らしていけるって思ってたんで。ってことは、みんなが就活するってことは、私も就活して、別に大企業に入りたかったわけじゃないですけど、普通に暮らせるお金を自分で稼いで、暮らしていくんだって思ってました。

qbc:
その考え方って、今見るとどう思います?

ふくのん -福音-:
当時はそうなって当然かなっていう感じですね。

qbc:
その普通意識みたいなのって、いつ変わるんですか?

ふくのん -福音-:
それは就職して、2週間で辞めたってところですね。

qbc:
なるほどね。

ふくのん -福音-:
やっぱり自分は中学校行ってないだけあったなって、会社を辞めて思いましたけど。

qbc:
うんうん。

ふくのん -福音-:
高校は通信だったけど、高校と大学って本当に順調で楽しくて、周りから求められて、「ゆりこちゃん何でもできてすごいね」とか、自分でも何でもできると思ってたし、結果も伴ってたので、普通にこのまま続くと思ってましたね。

qbc:
それで、前夫さんと知り合ったのはいつ頃でしたっけ?

ふくのん -福音-:
大学4年生の12月。

qbc:
なるほど。その40代の彼氏と別れてから。

ふくのん -福音-:
そう。就活も終わったからまた精神的に安定してきて、もう卒論も出し終わってるから、あとは卒業するのみみたいな、一番楽しいときですね。

qbc:
ここまで振り返って、感じることとかあります?

ふくのん -福音-:
感じることはないですけどね、別に。でもやっぱりこの安定してたときとか、楽しかったときにやってたことってのは、自分が向いてることだなって思うので。だからやっぱり音楽とファッションってのは、自分にとってはなくてはいけないものだと思うし。

あとは勉強、やっぱなんか、カリカリ机に向かってるってのも性に合ってる。受験勉強もすごい楽しかったんですよね。だから私も最近家では、本をノートに書き写して、勉強って言ってやってるんですけど、そういうことやってると、すごく生活が安定する。だから、自分が揺らいだときには、高校生のときとか大学生のときみたいな生活スタイルを取り入れた方がいいなってのは、最近思いますね。

qbc:
でも研究は好きじゃないと。研究と勉強って、何の違いがあるんですかね?

ふくのん -福音-:
もう既に、なんていうか、わかっている知識を入れるのが好き。だから知識が好きなだけで、解明することには全く興味がなくて。自分で問題意識が持てないんですよ。研究するにはまず問題を設定しなきゃいけないけど、だから別に世の中を生きてて、これが問題だとか、なんでこうなるんだろうとか、別に思わないんですよ。

それを他者が、「自分はこういうことが問題だと思って、こういうことを調べたらこうだったんだよ」とかっていうのを見ると、なるほどそういう問題の見方があるのかみたいな。私は何も考えずにのほほんと生きていたけど、なるほどねっていう。

でも知識自体は好きなので、知識ジャンキーみたいなとこがあるんで。今もいつも見てるYouTubeがクイズノックなんですけど、ああいう、いろんなジャンルの知識をひたすら見てるのが飽きないので。そういう意味で、大学の先生が、自分が思いもしないようなことをずっと喋ってくれるってのが本当に楽しいんですよ。

qbc:
それと短歌って似てます?

ふくのん -福音-:
いや似てないですね。

qbc:
短歌は何でできるんですかね?

ふくのん -福音-:
短歌は、「降ってくるから」としか。でも短歌の方が、問題意識はありますよね。自分が悩んでることとかがまずあって、それに対して、心が揺れるからできるわけで。自分の問題が短歌には反映されるから。日常の問題を自分で考えて、自分で解決していくって意味では、研究に近いですね。それは。

qbc:
短歌だと、生活に関する問題みたいなのが出てくるんですかね。

ふくのん -福音-:
そこもあるんじゃないですかね。何か、妙に悲しいとか、そういうのなんでだろうと思って、自分の中を整理して言葉にして、ってやりますけど。この世の森羅万象についてはちょっと問題が大きすぎて、あんまり何も思わないので。だけど、そういう心の揺れ、自分の問題とか、自分の心の揺れを観測するにも知識がいるじゃないですか。やっぱりそういう自分の悩みを深めていくって意味でも、知識を浴びてるっていうのは結構大事かなとは思いますね。

qbc:
ありがとうございます。

あとがき

ラストワン!

制作:qbc(無名人インタビュー主催・作家)

編集:なずなはな

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