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X(旧・Twitter)に現れた2031年の未来 〜自称・未来人の語る世界とは〜

2023年11月8日、それは突然……

 2023年現在、さまざまな陰謀論の温床となっているSNS、X(旧・Twitter)。根も葉もない情報ばかり行き交っているオンライン空間に、また新しく奇妙な話題が生まれた。

 2023年11月8日の午後0時44分、X(旧・Twitter)にこんな投稿が上げられたのだ。「初めまして。2031年から来ました。貴方たちから言うなら、未来人というヤツです」。

(※アカウントが削除される可能性を考え、画像とリンク両方をあげています) 

 突如現れ、2031年から来たと語ったこのアカウントは、タイムマシンを開発している科学者であると名乗り出た。当初は2022年にタイムスリップする実験を行おうとしたところ、失敗して2023年に来てしまったという。彼はX上で質問を募集し、寄せられた質問に次々と答えていった。その内容から垣間見える、「2031年の世界」を以下に箇条書きで挙げてみよう。一部、政治的な内容を含むが、あくまでこのアカウントの主張の内容をまとめてみる以外の意図は無いことは前もって言っておきたい。

自称・未来人の語る世界


世界情勢

・第三次世界大戦が勃発
 2027年7月中盤ごろ、中国が台湾に強襲上陸を行い、台湾側はミサイルで反撃するも陥落。米軍が沖縄から台湾に向かい、台湾を解放。この台湾有事がきっかけとなり戦争状態に。台湾、日本、アメリカ、インドと対戦するかたちで、中国、ロシア、NATOが交戦。日本においては、台湾有事の1ヶ月後に予告なしで中国が尖閣諸島と沖縄に上陸。そして、中国からのミサイルが九州や長野県に着弾(長野県には4発のミサイルが着弾)。自衛隊はこれに軍事介入するも、日本においては数十万人が死亡。この戦争の特需景気によって、日本の景気は回復。西側の勝利をもって、2029年2月に戦争は終結するという。世界的には300万人もの死者が発生。

・ウクライナ問題は2025年11月に停戦
トルコとポーランドの仲介で停戦となるが、クリミア半島はロシア領になる。
・パレスチナ問題はハマスの解散によって集結
・ドイツのGDPは一時的に5位になるも、最終的に4位となる
・コロナウイルスに有効な薬が開発される
・2024年のアメリカ大統領選挙の結果、バイデン大統領が続投することに


政治問題

・小泉進次郎政権が発足
・消費税はまだ10%のまま
・円安は解消され、一時は円高になるも、2031年では1ドル130円ほどで安定
・れいわ新選組の主要メンバーが逮捕
本部前で暴力的なデモを起こし、主要メンバーが全員逮捕されるという。

国内情勢・カルチャー
・2024年2月に千葉県南部地震が発生
震度6強の地震が千葉県を中心として起きるという。
・2031年までには南海トラフ地震は起きていない
・日本の人口は1億1850万人に
・阪神タイガースは一度も優勝しない
・読売ジャイアンツは2回ほど日本一となる
・フリーエージェント制度を使って読売巨人軍に加入する選手が1人いる(名前は忘れたという)
・大谷翔平は引退し、今でいうイチローの立場に
・2031年までに、ゲーム『マリオメーカー3』は発売されている
・ニンテンドーは新型ゲーム機「ニンテンドー27DX」を発売
古臭い名前だと批判の声が多く上がったが、ゲーム界の覇権を握ることになるという。
・『ポケットモンスター』はまだ人気
・ゲーム『APEX』はユーザーが減少するも、まだ存続
・ゲイビデオの出演者、通称・野獣先輩と呼ばれる人物の正体は2031年でも判明していない
・児童ポルノに関する規制はさらに強化
・椎名林檎はまだ活躍
・X(旧・Twitter)に青い鳥のロゴは帰ってこない
イーロンマスク氏はX社を手放さないという。また、2031年においてもマスク氏は健在であるとのこと。
・燃料電池自動車はさほど普及せず、原子力発電所は増加
・人気ゲーム『リズム天国』のSwitch版が2024年頃に発売
・仮面ライダー、スーパー戦隊、プリキュアなどは2031年においても放送中
・2030年冬季オリンピックはバンクーバーで開催
日本は3つほどメダルを獲得するという
・バーチャルライバーグループ「にじさんじ」は「ホロライブ」に負けて衰退
・リニア中央新幹線は2032年に開業予定
・ゲーム『フォートナイト』は2031年においても存続
一時はサービス終了寸前までいくが、息を吹き返すという
・横浜に遊園地が一つできる
・大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパンに期間限定でゲーム『ゼルダの冒険』エリアが誕生
 
 2031年から来たという自称・未来人に寄せられた質問への回答は、このような内容だった。あくまで質問者の聞きたい内容に答えるかたちとなっている。ゲーム関連の内容が多かったり、ネットミームとなっている野獣先輩についての内容もあるところにネット上のノリが感じられる。ここでは掲載していないが、他には「当たる馬券を教えてください!」との質問も多く寄せられ、それに対し「それは答えられません」と自称・未来人が冷たく答えるという展開も見られた。

その他、彼の信憑性の根幹に関わってくる内容としては以下のものがあった。

・彼の投稿による2031年の未来への影響はあるかと聞かれると、「影響はほぼ無いと考えています。どうせ嘘だ! と考えている人が大半でしょうし」と回答。
・X(旧・twitter)上には、自分の他にも未来人がたまに出現している
・たつき諒の漫画『私が見た未来』にある、「2025年7月に大災害が起きる」という予言は当たらない
・未来から来たことを証明するために、2023年11月に起きたことを教えるよう問われると、「忘れてしまいました。。。スミマセン」と回答。

 彼の主張を信じるにしても、これでは証拠不足と言われても仕方ないだろう。ただ、台湾有事などに関連する予言は、あながち戯言として聞き過ごせないような危機感もある。彼の主張が本当であると証明するためには、まずは来年、2024年2月に千葉県にて震度6強の地震が起きなければならない。こうした証明の機会を待つ間も無く、投稿開始からわずか2日後、自称・未来人はオンライン上での投稿終了を宣言した。


他にもたくさんいる、オンライン上の自称・未来人

 未来人を名乗ってオンライン上に現れる人物は他にも大勢存在する。オカルト好きの多くがご存知であろう、2036年から来たと主張したジョン・タイター。2ちゃんねる上にて「2062年の未来から来た」という通称・2062氏と呼ばれる一連の投稿も有名だ。
 2023年に入ってからは、2858年から来たと主張するTikTokアカウント、「@darknesstimetraveler」が登場。ハリウッド映画のような重厚な効果音とCG映像を駆使して、2858年までに起きるという事柄を語った。

https://www.tiktok.com/@darknesstimetraveler

8世紀後もの未来から来たんだったら、現代人ではできないような手段を使ってくれないだろうか……と思う自分は、きっと信じる気持ちが足りないのだろう。未来から来たという本人の主張を信ずるならば、現代人の我々には気付けないような、超・未来人ならではの深い意図が隠されているに違いない。

 この自称・2858年からの未来人によると、2023年5月4日には火星で人骨が発見され、人類が火星にいたことが判明するというのだが、そんな報道はまだ出ていない。きっと、報道を規制するためのアメリカ政府による隠れた陰謀が進行しているに違いない……。


まとめ

 2031年から来たと主張する投稿を間に受ける必要はないのは言うまでもない。ただ、何故このような「自称・未来人からのメッセージ」が繰り返されていくのか考えるのは大事なのではないだろうか。
「通常の人間のあずかりしれぬ世界の知識を語り、人々の危機感を煽る発言をして注目を集める」という点では、こういった自称・未来人には、空飛ぶ円盤とコンタクトしたと主張する通称・コンタクティーなどと共通の要素も見出せるかもしれない。コンタクティーのなかには「地球の地軸が傾く」「世界が滅亡する」などと危機感を煽るメッセージを宇宙人から知らされたという者も多数いる。さらに遡ると、1800年代末には心霊主義ブームの中において、霊界に通じているという人物によって様々な主張がなされた。こうしたことからは、その時代それぞれに合わせ、その時代に最先端の枠組みでメッセージが語られてきたことが見てとれる。いつの時代においても人間の願望には共通するものがあり、それを満たしてくれるものとして、きっと今後も自称・未来人や、別の世界と通じている人物が現れていくことだろう。

出典:

2031年の未来から来たと主張するXアカウント
https://twitter.com/2031________
(WEB) 自称「2858年からのタイムトラベラー」2023年におこることが色々とやばいhttps://topics.smt.docomo.ne.jp/article/otakuma/trend/otakuma-20230306_03?redirect=1


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