見出し画像

パティスリーの女王なパフェ



おうちで、見て、食べる、パフェ」。

第31回目として、紹介したいのは、

PÂTISSERIE ASAKO IWAYANAGI(パティスリーアサコイワヤナギ)」さんである。



東急大井町線・等々力駅から歩いてすぐ。

グレーが基調のシックな店舗。


パフェ好きなら知らない人はいないであろう、

パティスリーがそこにある。


旬のフルーツを活かしつつ、

あらゆる素材と組み合わせる、

おいしく美しいパフェが話題を呼び、

2015年にオープンして瞬く間に

行列のできる大人気店となった。


個人的に、

パフェ界の女王と呼んでいる。



晩夏に近づく日。

平日の開店直後に伺った。



パルフェビジュー ペシュ


画像1


構成は、以下の通りだ。

・「生こしょう」のジェラート
・「黄桃」のジェラート
・白桃
・黄桃(蜂蜜がけ)
・飴
・タイム
・ブラックペッパー入りクラックランフレーズ
・ももジュレ
・サワークリーム
・ほうじ茶ブランマンジェ
・黄桃のポシェ
・カボスとレモンのジュレ
・カシスフレーズソース


列挙するとわかる、充実した構成。

旬の桃は、「浅間白桃」「川中島白桃」、

黄桃は「黄金桃」を使用しているという。



そういえば、黄桃なんて、

缶詰のものしか食べたことがない。

初めてのフレッシュな黄桃。


なめらかで優しく口溶けがよく、おいしい。

旬の白桃は言わずもがな、

瑞々しくさっぱりとした甘さがたまらない。


安心する、フルーツのうまみ。


と、思いきや、

ここに「生こしょう」のジェラートを

合わせてくるのが、

さすが女王といったところか。


舌の上で「ピリッ」と刺激が走る。


この刺激に神経が反応し、

他の素材への欲求が激しく波打つ。


爽やかな桃ジュレと

なめらかなサワークリームの一体感に

再び合わさるブラックペッパーの刺激。


いつまでも息抜きはできない。


飴と鞭というか、

甘さと刺激の間で、

交錯し合う神経の摩擦を楽しむ。



こんなパフェには出逢ったことがない。


おいしい、美しい、たのしい。


もちろんだ。すばらしい。


だけど、このパフェは。

そういう感情すら超越してしまう。





今回は、もう一つ、紹介しよう。

パルフェジャポネ〜和梨とびわ茶〜


画像2


構成は以下の通り。

・大葉クラックラン
・和梨ソルベ
・びわ茶ジェラート
・アプリコット葛ジュレ
・フレッシュ和梨
・寒天
・えんどう豆
・粒あん
・セミドライアプリコット
・クレームドエペス
・びわ茶ブランマンジェ
・和梨のすだちマリネ
・柚香ジュレ
・レモンジュレ
・アプリコットソース



やはり、充実した内容だ。

今回、初めて「和梨」をテーマに作製したという。


このパフェは、構成が非常にわかりやすいと感じた。


まず、トップが大胆だ。

国産「幸水」の和梨がひときわ目につくが、

大葉やジェラート・ソルベなどが

大きく派手に盛られ、その味の印象も強い。


中層まで食べ進めると、

少し溶けたアイスやクランブルと

爽やかなジェルが混ざり合い、

食感と味を共に楽しめる構造になっている。


これがとてもおいしい。


混ざり合うことで、

それぞれのよさが発揮されている。


すべて計算されているのだ。


下層では、

ジュレやアプリコットソースが

口を爽やかに直してくれる。



二つのパフェ、

感情に訴えかけてくるパフェ。

計算尽くされているパフェ。



画像3





女王のパフェは学びが多い。









この記事が参加している募集

スキしてみて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?