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次は女性 企業は変わります

転職を考えている人、それからお先真っ暗な時代と思っている人、いませんか?

でも、もう少し。

本当にもう少し。

聞こえませんか?

企業が変わる足音が!



日本企業は変わります

来年の4月、東京証券取引所は変わります。

東証一部・二部・ジャスダック・マザーズの括りが消えて、プライム・スタンダード・グロースへとその呼び名が変わります。それは、呼び名だけでなく区分が変わるということ。

そして、この変化と「女性の働き方」はリンクしています!

といっても、東証が女性の活躍を直接後押しするというわけではありません。東証の変化につられて企業が変わるということ。



大事な品揃え

東証はなぜ変わるのか、そこには訳があります。

世界には証券株取引所が沢山あります。ニューヨーク、ロンドン、フランクフルト、パリ、上海、香港、ドイツなど幾つも…。そして、そこには競争があります。だからこそ取引所では品揃が重要なのです。東証は、その競争に向けてリニューアルをします。そう、これは主に海外投資家に向けたリニューアルです!



アンビギューアス

ノーベル文学賞を受賞された大江健三郎さんの受賞式のスピーチはアンビギューアスでした。日本語にするなら曖昧。曖昧な日本のわたし。アンビギューアスな国のわたし。

曖昧はこの国の文化であり良さでもあります。けれど、世界ではそこが不利になることがあります。実は、東証でもそんなことが起こっていました。従来の、東証一部・二部・ジャスダック・マザーズは曖昧で不透明になってしまっていました。もちろん投資家が求めるのは正確な情報の開示です。それがなければ正しい判断ができない。だからなかなか人気が出ない。というわけで、東証は企業の品揃えに取り掛かりました。

目的は市場を新たに区分けすることで、透明度を高め変化した東証をアピールすること。投資家へアピールするための改革がはじまったということ。



世界標準

というわけで、東証は今、企業に厳しい要求をしています。求めているのは海外並みの統治。それは従来の日本企業にとってハードルの高い要求です。

その中身が書かれているのが「コーポレートガバナンス」※です。

それは、会社が株主をはじめ顧客・従業員・地域社会等の立場を踏まえた上で、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うための仕組み作りをするということ。つまり、上場会社はそうしたステークホルダーに対して情報開示する必要があるのです。その情報開示のために上場会社に求めているのがこのコーポレートガバナンスという基準です。

もちろん、そこには女性に関する内容もあります。

たとえば、

【基本原則2】上場会社は…様々なステークホルダーによるリソースの提供や貢献の結果であることを十分に認識し、これらのステークホルダーとの適切な協働に努めるべきである

とあり、

(SDGs)…(TCFD)への賛同機関数が増加するなど…サステナビリティ(ESG…)が重要な経営課題であるとの意識が高まっている

と書かれています。


さらに、

【原則2-3】上場会社は、社会・環境問題をはじめとするサステナビリティを巡る課題について、適切な対応を行うべきである。 

とあり、

人権の尊重、従業員の健康・労働環境への配慮や公正・適切な処遇…サステナビリティを巡る課題への対応は、リスクの減少のみならず収益機会にもつながる重要な経営課題であると認識し…これらの課題に積極的・能動的に取り組むよう検討を深めるべきである

とあります。


それから、

【原則2-4】上場会社は…社内における女性の活躍促進を含む多様性の確保を推進すべきである

とあり、

上場会社は、女性・外国人・中途採用者の管理職への登用等、中核人材の登
用等における多様性の確保
についての考え方と自主的かつ測定可能な目標を示すとともに、その状況を開示すべきである

とあります。


そう、このコーポレートガバナンスコードは世界標準なのです

参考:※「コーポレートガバナンス・コード ~会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のために~」https://www.jpx.co.jp/news/1020/nlsgeu000005ln9r-att/nlsgeu000005lne9.pdf




日本流は通用しない

つまり、東証で最も格付けの高い「プライム」市場に行くということは、従来の日本企業のやり方では無理があるということなのです。東証は本気です。それは、国内外のマネーを呼び込むためでもあります。だからこそ市場編成をして、上場企業に海外並みの統治を求めるのです。

つまり、プライムに選ばれるためには、厳しい基準をクリアする必要がある。それは見方を変えるなら、プライムに行けたなら、日本を代表する企業になるということ。それは企業にとって大きなメリットでもあります。


さらに対外的には、ガバナンスが強化されたプライム市場はグローバルスタンダードな企業とみなされ信用が高まります。そうすることで、海外からの投資が増え、株価や企業の時価総額が増えるかもしれません。

それから、モノ言う株主は世界に沢山いますが、そうした人たちが重視するのもまた、このガバナンスなのです。


東証は市場のルールを世界標準にする。だから日本企業は変わるのです。

そして忘れてはならないことがあります。日本の企業には大きな特徴があります。それは、大企業が変わると、その変化がやがて中小企業へと伝わっていくということ。この社会にはそんな特徴があります。




結びに

というわけで、日本企業は東証の変化につられて変わります。それはもう変わらざるを得ないところまできた、ということでもあります。今や世界的標準を見て見ぬふりのできないが世界のマーケットや社会の潮流です。

「コーポレートガバナンス」は一つの契約のようなもの。そこには女性に関することもありますし、SDGsにもESGにも女性に関することが含まれます。企業は一旦開示した内容は守らなければならないのです。それが企業の社会的責任です。

東証の変化と女性の働き方については、次回、もう少し詳しくお話しさせてください。

日本企業は変わります。今、どうしようもない社会だとあきらめてしまっている人、それでも、まだあきらめないでほしいのです。日本企業は変わります。女性にも平等な機会が与えられる日がきっときます。

だからこそ、実はわたしたち自身が変わる必要があると思うのです。




最後まで読んで頂きありがとうございました!

#コーポレートガバナンス
#東京証券取引所
#プライム市場
#働く女性に平等な機会を



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